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私訳・源氏物語

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March 19, 2010
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カテゴリ:エッセイ

 また自身の不倫が夫に見つかったある女性は、
3歳年下の不倫相手と再婚したものの不仲で、
残してきた3人の子どもたちのことを、掲示板で心残りだと嘆きます。

 この女性は、当時乳飲み子だった末の子を姑に預けて夜毎不倫にうつつを抜かし、
発覚して夫から三行半を突き付けられ、泣く泣く追い出されたのだそうです。

姑や夫にしてみれば怒り心頭の話でありましょうし、
子どもを『預けた』どころか『捨てた』も同然と、私には思えるのですが、
本人には母親としての自覚もなければ恥もないようで、
誰が見ているとも知れぬ掲示板に「子どもに逢いたい」と書いているのには、
本当に呆れました。

しかも殆どの女性がこの不実な女に何故か同情的で、
批判する書き込みがあろうものなら皆で寄ってたかって袋叩きにします。

このみごとなまでのバランス感覚の欠如と数の暴力には、心底うんざりしました。

自分がどうしたいのかさえ分からない愚かしい女に同情するのは浅はかなことであって、
見せかけの優しさや理解という名の無責任で甘やかし、
自分は良い人になったつもりでいる女にも、辟易するのです。

たとえ不倫であっても、離婚してまで相手との愛を貫くなら筋が通るというものですが、
それもうまくいかず、家族に対して犯した裏切りや理不尽さは棚に上げ、
後ろを振り向いて「子どもに逢いたい」と涙するのは、
まるで源氏物語の中で左馬頭が皮肉った「これ見よがしに出家して後悔し、べそをかく女」
と同じではないかと、この愚かしさにもまた私は腹が立つのです。






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最終更新日  March 7, 2017 07:09:42 PM
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