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テーマ:表現者、集まれ~(263)
カテゴリ:水彩画紀行
紅葉が素晴らしかったので、 ひとり開田高原に民宿を探して残った。 期待の夕食は、山女の塩焼きに山菜のてんぷら。 新鮮な木曾牛の刺身の生姜醤油が美味かった。 翌朝は快晴。ブルーベリーの木が真っ赤に燃え、 高い白樺の木々の向こうに御岳がそびえていた。 開田高原「木曾馬の里」の牧場は秋たけなわ。 広い牧場はそれを囲む樹林のたたずまいが美しい。 至るところに紅葉樹林に溶け込んでいく人々。 牧場の紅葉が終わると、やがて零下20度の冬。 牧場をめぐる風も、冬仕度を始める。 「優駿や 晩夏は風の変声期」 かって、銀化の句会でこんな句を出したら、 「優駿や 晩夏は風の編成期」にしたら と、中原道夫先生にアドバイスされた。 なるほど、風の音が変わるより、 風を編成の方が、いいなあと納得。 さて、この木曾馬は競馬には向かない。 が、開拓に活躍した頑強な農耕馬。 ゆったりとした姿が美しい。 牧場には一本の大木が御岳に向って悠然としていた。 生まれ変われるなら来世は、こんな泰然とした大木もいい。 でも、どこにでも飛んでゆける風をうらやましく思うかな。 さて牧場から地蔵峠の山路が意外と良かった。 まずは峠への道は、落ち葉の絨毯に始まる。 光のトンネルをくぐって、すすきの野へ。 いずこも多彩な秋の色彩。 山路の足元も良く見ると、結構美しい。 開田高原は、昭和38年まで国の開拓制度があり、 開拓すれば、その人のものになったという。 しかし、当初は電気もなく、文字通り掘っ立て小屋で、 ー20度の冬に耐えねばならず、相当な苦労があったとか。 そんな開拓者の心の支えが、御岳の雄姿だったそう。 そんなことを思いながら、牧場の秋に浸って、 ここに住むのもいいなあと、少しすまし顔の私です。 クレヨン画 「高原の秋」 by 銀座月光荘12色クレヨン 「デザイン・アート部門」の クリックして応援してくださいね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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