「今の若者は
酔っても決して中年男たちのように
見っともない真似はしない。
ほどほど、ということを
ちゃんとわきまえている。
賞めるべきことなのかもしれないが。
なんだか食い足りない
ー 若さというのは、
もっと馬鹿げたものではないかという
気がしてならなかった・・・。」
この文章
どう思われます?
この日記を読んでらっしゃるあなたが
今
おいくつなのかに拠っても
とらえ方が異なるとは思うのですが
でも
なんとなく
今、2007年の今
合っているって感じられません?
だから
不思議なんですよね。
だってね
この文章が書かれたのは
1980年。
例によって処分する前に再読している
赤川次郎さんの
「悪妻に捧げるレクイエム」の中で
登場人物の一人
41歳に設定されている作家の言葉
なんです。
1980年に41歳から見た「若者」って
1950~60年頃に生まれたってことだとして
つまり
現在57~47歳ってことで
しっかり中年なわけで
どちらかというと
この文章の中年の飲み方をしているような
印象もややあるわけで
でも
やっぱり
小説の中年、
現在推定69歳くらいの世代って
もっとすごい飲み方をしていたような
印象もあったりして
もしかしたら
飲み方、酔い方って
世代ではなくて
年齢?
まぁいずれにせよ個人差はあるわけですけれど。
別の視点に立てば
だから
赤川さんの小説って
いつになっても読めるって部分がある?
登場人物が普遍的というか
歳をとらないというか・・・
またしても
処分前の再読の赤川次郎作品でした。
紙バッグ1袋以上再読し終えて、
まだまだたくさん・・・
でも、
昔のを読むと
こういう発見があるのは、楽しめます。
何しろ、
初期の作品のころには
PCはない、携帯もない、ビデオもない、CDもない
電子レンジが普及しはじめたころ
コンビニが少なかったころ
JRじゃなくて国鉄だったころ
改札には人が立っていたころ
公衆電話がいっぱいあったころ
男女差別が差別だと認識されてもいなかったころ
流行歌の寿命が長かったころ
でも
テロは身近ではなかったですし
経済格差は今ほどじゃなかったですし
食品偽装や儲けることだけってのもなかったですし
みなさんの髪は太くて多くて
メタボは少なくて
犯罪は少なくて
年金生活が今ほど不安ではなかったころ
高齢者がもう少し大切にされていたころ
もう少し希望があった時代だったのかも・・・
汚職は相変わらずですねぇ。
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Last updated
Dec 8, 2007 12:02:40 AM
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