パトリシア・コーンウェルの
邦訳文庫最新作なんですが
なぜか
楽天ブックスにはありません。
911の直後に書かれた別の著作では
それなりに
アメリカの”仕返し”戦争を
賛美せずとも賛成していたのに
今ではうんざりしているのでしょうか
著者の視点が変化してきて
うわぁって感じ。
何しろ
次の文書が
登場人物によって書かれてしまう。
戦争する前と
戦争中と
まだまだ続いている戦争で
(もっとも
アメリカは
あれを戦争とは呼んでないんでしたっけ?)
ずいぶん
変化するもんなんですねぇ
というのが
小説の筋よりも
気になった私でした・・・
歴史から学ばないから
またしても
早く手出ししちゃうのね。
手出しして
うんざりして
うんざりするためには
たくさんの生命が失われなきゃならないらしい・・・
* は 抜粋文章です。
* イタリア人はそんな(アメリカ政府が主張するテロの仕業)ばかばかしいことは信じないからだ。この事件はテロリストのしわざではない。
* 「たががはずれる」ことが、最近とみに多くなっている。そうなると、心の奥底にある自信のなさが頭をもたげて、ことさらに乱暴なふるまいをするようになる。見た目もおそろしげなので、ますます手に負えない。(ビートのこと)
* いつもどこかで建設工事がおこなわれていることについて話した。あちこちに高層ビルが建つのよね。空いているところが多いわ。不動産の価格が高騰してるからね。イラク戦争のせいよ。みんながあの影響をこうむってるんだわ。
* 宗教と同じね。神の名前のもとに何かをすれば、何でも許される。人を石打ちの刑にしたり、火あぶりにしたr、異端審問、十字軍。自分とちがう人たちを抑圧する。だから彼もそうやって自分の犯行に意味をもたせた。
* 空軍の飛行機もすごいわよ。ものすごく大きいの。空飛ぶ戦艦といったところね。ひっきりなしに頭の上をとんでいく。もっとも、あなたはああいった戦闘機のことはよく知ってるわよね。税金の無駄づかいよ。何のために?
* 彼はアメリカ市民だ。大学へ行きたくないといって、米国空軍に入隊するという、さらなる愚行をおかした。そして従軍カメラマンとして、お国のファシズム的な戦争に参加して、負傷した。足をね。自分手やったのではないかと思う。戦友の苦しみを見かねて、その頭を撃ったあと。とにかく、戦争へ行く前も情緒不安定ではあったが、帰国後の彼は、外見も中身もまったくちがう人間になっていた。(・・・)向こう(イラク)では人を殺すのが仕事だったから。
小説の中では・・・
まぁ
アメリカの実態なんでしょうけれど
何もこれに限らず
他の刑事もの警察ものでもそうですけれど
いいかげん・・・
なんて
他国の実情を
単純に批判?できた頃はよかった
最近は
我が国も同様なんだなぁ
住宅も、紙も、食品も
みんないいかげん・・・
「良いかげん」じゃなくてね。
私立とはいえ、
中に部外者を立ち入らせたり、
助手がボスは周囲の人の私生活をぺらぺらしゃべったり、
質の低下
が描かれているアメリカ
* 最近は民間の機関が、ありとあらゆるものを請け負うようになっているんだよな。
私立刑事を雇う警察署もあるという。
そこのシステムを
押し付けられてというか
はいはいごもっとも
お気に召すまま
なんだかんだと
日本に導入して
日本もめちゃくちゃ
しりめつれつの
ぐっちゃぐちゃ。
最後の頃に出てくる言葉
* ソローの言葉 : 静かな絶望を生きている
アメリカだけじゃないわ
日本もだわ・・・
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Last updated
Jan 25, 2008 03:32:02 PM
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