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テーマ:洋楽(3290)
カテゴリ:70年代洋楽
そうか…このアルバムが出てからもう30年になるのか… ジョン・レノンの没後25年という事にばかり気をとられてすっかり忘れていた… ゴメンよフレディ。 クイーンの代名詞とも言える「Bohemian Rhapsody」は、このアルバムのクライマックスを飾るナンバー。 クイーンどころか洋楽に興味のない人でも多かれ少なかれ知っているであろう、筋金入りのスタンダードだ。 曲は、格調を感じさせるアカペラで始まり、人を殺した少年の独白がフレディの美しい弾き語りにのせて歌われてゆく。 フレディのナルシズム溢れるヴォーカルと美しいメロディとピアノによるこの弾き語りパートは、レッド・ツェッペリンの「天国の階段」と並ぶ、ブリティッシュロック史上屈指の素晴らしさだ。ボヘミアン・ラプソディといったらこの部分を思い浮かべる人が多いだろう。 曲は序々に盛り上がっていき、ブライアンのギターソロが頂点に登りつめる…と思いきや、唐突にオペラチックなガリレオ・コーラスが飛び出す。 歌詞にアラーの神やスカラムーシュ(古代イタリア喜劇に出てくる道化師)、ベルセバブ(聖書に出てくる魔王)などが出てくるこのパートはオペラが好きなフレディの嗜好によるもので、それを見世物的な下世話さで表現している所が、娯楽に徹したこのバンドの特徴にもなっている。 180回のオーバーダビングに3週間を費やしたという、このオペラコーラスの部分はさすがにステージでは再現できず、ライヴの時はこの部分だけテープで流していた。 この部分に続いてハッタリの効いたハード・ロックに展開し、そして最後はまた弾き語りに戻って、曲は静かに終わる。こんな構成の曲を、このバンドは5分52秒にまとめてしまっている。 曲調が次から次へと変わる万華鏡のようなインパクト。計算しつくされた構成は、ミュージカルを見てるようでもある。 「ママ、死にたくないよ 時々思うんだ いっそ生まれてこなきゃ良かったって…」というフレディの歌が胸に迫るこの曲は「フレディ美学」の集大成であり、ロックの歴史に名を残すにふさわしい不滅のスタンダードだ。 この曲は1975年に発表され、9週間連続全英1位を記録し、全米でも9位を記録。そして'91年のフレディの死後、追悼盤としてリリースされ再び全英No.1を記録。また、映画「ウェインズ・ワールド」でも使われ、全米でも2位まで上昇した。 クイーンの曲は、近年ではサッカーやCMからキムタク主演ドラマまで様々なTVに使用され、新しく発売されたベスト盤も大ヒットを記録し、さらにはミュージカルまで大ヒット。 「ルックスだけのアイドルグループ」と言われる所から出発したこのバンドの曲は、今ではロックファンの範疇にとどまらない様々な人達に聴かれている。 「Bohemian Rhapsody」を聴くにはここをクリック! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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