鉱物性燃料や工業用原料は、お金さえ出せば、世界のどこからでも買える。手に入らないなどということはあり得ない。
天然ガスや原油の供給にしても、長期の契約に基づいているのだから、特定の国の大統領が「供給停止」などとやることはあり得ない。
と、今年の1月までは何となく思っていたわけですが、わたくしも何気にグローバル脳だったんですね。
6月30日、ロシアのプーチン大統領は「サハリン2」の運営を新たに設立されるロシア企業に移すよう命じる大統領令に署名。
ロシアでは、外国企業のエネルギーへの権益を認めるPSA法があります。三井物産や三菱商事も、PSA法に基づきサハリン2の権益を所持していたのです。
ロシアのボロジン下院議長は、
「日本はPSAのおかげで利益を得ているのにロシアへの制裁措置を行っている。日本はプロジェクトから撤退するか態度を改めるべきだ」
と、今年6月時点で発言しています。
ところで、欧州では現在、ロシアからドイツへのガス供給が、事実上、ストップしています。
『ガス不足で省エネ要請強化 シャワーは5分、ギリシャで越冬?―ドイツ
ロシアとの対立により、同国に頼っていたガスの供給不足への懸念が広がるドイツで、政府が国民にシャワーの節約など省エネの要請を強めている。温暖なギリシャで冬を過ごすよう、同国からドイツ国民へのラブコールも届き始めた。
ドイツ政府は最近、「8000万人で共にエネルギー転換へ」と銘打ち、国民総出で省エネを行うキャンペーンを開始。「シャワーの温度を下げ、最長5分に」などと、具体策を列記し協力を求めた。一部地域では、温水が出る時間を制限する住宅も出ている。(後略)』
ロシアのガスプロムは、6月時点でパイプライン「ノルドストリーム」経由でのガス供給を六割削減。更に、7月11日以降、定期保守点検という名目で供給を停止。
一応、本日、点検は終わる予定になっていますが、ガスプロムは、18日時点で欧州の顧客に対し、「異例の状況下」にあるためガス供給を保証することができないと伝えています。
ある意味で、欧州の状況は日本よりも厳しく、LNGではなくパイプラインでガスをロシアから買っていた。
LNGであれば、
「A国が供給しないならば、B国から」
と、一応、調達先の変更はできます(スポットで買うと、高くなりますが)。それに対し、パイプラインは調達先の変更は不可能です。
記事タイトル: エネルギー危機 岸田総理、政治決断を!
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