NOVELS ROOM

あ、ヴィッセンさんが出てきた！
いや、私も出てきただろ、忘れるな。
パソコン貸してくれただけで、あとは見てるだけのものがよく言うよね。
今まで会話したこと前言撤回してもいいか？
一体家の中でどんな会話してたんだ・・・？
それよりも、本当に人だかりが出来てるね。
へぇ、あんたがヴィッセンさんか！
ボスと同じように目の下にクマが出来てます。
あれが６０代って言うんだからびっくりだよな。
マジで？！
それよりまだメガ若い年齢かと思った。
あの人って確か、不老長寿の薬作ってるんだっけ？
毎度改良して、テストするため自分を実験台にしてるから、あの顔なんだってよ。
で、お前はその薬をもらってるクライアントだろ。
はい、そうです。
ラチナスさんが若いのはそういう理由だったのか・・・。
じゃ、ゼノンさんも？
いや、俺は生き返った代償でもう年取らないんだってば。
自分は龍なので、年とるとかわからん。
それもそれで羨ましい。
えぇい！お前たち黙らんか！！全員喋ろうとするんじゃない！！雑談は後で喋ったらどうだ！！！
ありがとうプラノズ君。
ここにいるみんなも、ミリック君を探すために協力ありがとう。
ここからは僕の仕事だ。
ライディスから聞いたが、タブレット端末の調整をしていたらしいな。
そうだよ。いい感じに調整出来たから、これでミリック君の場所を突き止めることができる。
今はどこにいるの？
そうだね、今は・・・ん？
ミリック様がこちらに向かって移動しております。
何・・・姿が見えないのだが・・・。
ミリック様まで、残り９０ｍ・・・８０ｍ・・・７０ｍ・・・
来るの早いね！！
早いね！！
本当に姿が見えない・・・もしかしてとは思うが・・・
３０ｍ・・・２０ｍ・・・１０ｍ・・・
はい、そのまさかだよ！
やはりお前だったか。
影からの登場には全く驚きはしないが、ミリック君の反応があるのに疑問しか出ない。
一体どういうことだ？
本音をを包み隠さず言うところ、なんか癪に障るなぁ・・・。
とにかく、この疑問に答えてくれないか？
はいはい、わかったよ！
何でも知ってるこの闇夜丸が、みんなの探し人を見つけてきたのさ！
ほら、みんな出てきて！あと、目を開けていいよ？
ふぅ、不思議な空間でしたね・・・みなさんの会話が筒抜けでした。
そうだったね・・・あ、ねぇ、ヴィッセンさんってあの人じゃない？
ミリック君・・・！
・・・・・・。
心配したんだよ？
（声：イオナ）えっと・・・。
どれだけ君のことを想って探していたと・・・
・・・いや、それはもういい・・・。
（声：イオナ）え・・・？
君が無事なら、僕はもう何も言わないよ。
（声：イオナ）ヴィッセンさん・・・！
ほら、何か言うことあるでしょ？
ここに来る前、自分で決めたじゃなーい。
（そうだ・・・ここに来る前決めたんだ・・・勝手に出てきちゃったこと、ちゃんと謝らなきゃ・・・！）
（声：イオナ）あの・・・ヴィッセンさん・・・
・・・なんだい？
（声：イオナ）えっと・・・勝手に飛び出しちゃって・・・ごめんなさい！
・・・・・・。
（声：イオナ）ヴィッセンさん、いつも研究ばかりして全然休んでないから・・・
（声：イオナ）その・・・少しでも休んでもらいたくて・・・それで、驚かそうと思って・・・それで・・・
・・・もういいんだよ・・・ミリック君。
（声：イオナ）で、でも・・・！
さっきも言ったよね？「君が無事なら、僕はもう何も言わない」って。
・・・・・・。
何をためらってんのさ？
君の言いたいことは、言えてるんだ。
あとは最後に何を言えばいいか、わかるよね・・・？
（声：イオナ）最後に言うこと・・・？
帰ってきたら言う言葉・・・だよ？
（声：イオナ）そっか・・・！
（声：イオナ）えっと、ヴィッセンさん！
なんだい？
えっと・・・その・・・













★SS「ミリック大捜査線？」――完――