テーマ:ワイン大好き!(30868)
カテゴリ:ワイン会あれこれ
今日は東京のワインスクール「アカデミー・デュ・ヴァン」で行われたスフランディエールのテイスティングセミナーに出席した。マコンのセミナーということでガラガラかと思っていたら、会場いっぱいで50人近くいたかもしれない。当日はワイン情報誌「ヴィノテーク」で有名な、有坂芙美子さんも来ていた。
スフランディエール(Domaine la Soufrandiere)は、日本ではあまり知られていないが、世界的には年々注目を集めているマコンのドメーヌ。以前は協同組合にブドウを売るだけだったが、2000年にドメーヌを設立して醸造・元詰めを開始。自然派の作り手で、プイィ・ヴァンゼルをリリースしている。また2001年には、ネゴシアンブランドのブレット・ブラザーズ(Bret Brothers)も設立している。 実はこのドメーヌには、2005年の春に訪問している。そのときのレポートは別途掲載する予定。書く準備はしているのだが、日々のブログでなかなか手が回らない。 ところでプイィ・ヴァンゼルを知っている人はどのくらいいるのだろうか。正直言って、わたしもずいぶん前に受けた試験のために一度覚えただけで、昨年訪問するまでは完全に忘れていたし、飲んだこともなかった。 で、プイィ・フュイッセは知っていても、プイィ・ヴァンゼルがあまり有名でないのは、耕作面積が小さいからだ。プイィ・フュイッセが750haなのに対し、プイィ・ヴァンゼルは50haしかない。またマコンでは協同組合のワインが多いのも一因かもしれない。 スフランディエール&ブレット・ブラザーズの詳細は、下記のWebページをご覧あれ。 ブレ兄弟。弟のジャン・ギョーム・ブレ(左)と兄のジャン・フィリップ・ブレ(右)。おじさんやおじいさんが多いブルゴーニュのなか、若くてイケメン。 ※本文中では、インポーター資料に習って、名前を指すときにはブレ(Bret)、ネゴシアンブランドを指すときにはブレ・ブラザーズではなくブレット・ブラザーズ(Bret Brothers)と表記している。「Bret」は、フランス語読みだと「ブレ」だが、英語読みだと「ブレット」になる。Bret Brothersは英語なので「ブレット・ブラザーズ」と表記した方が一貫性があるからだろう。 テイスティングセミナーでは、ブレット・ブラザーズとスフランディエールが計10種類登場した。遅刻したので、飲んだのは以下のアイテムだけ。価格は小売り希望価格。 <Domaine La Soufrandiere> 2004 Pouilly Vinzelles \3,600 プイィ・ヴァンゼル ドメーヌもののスタンダードクラス。レ・カールの区画の若木から作られている。ステンレスタンク100%。はじめは酸が弱いかと思ったけれど、時間がたつと蜂蜜や石灰、余韻の長い酸。美しい酒質が印象的。自然派らしいピュアなおいしさ。 2004 Pouilly Vinzelles Climat "Les Longeays" \4,800 プイィ・ヴァンゼル クリマ "レ・ロンジェ" ヴィラージュよりは酸がしっかりしている。 2004 Pouilly Vinzelles Climat "Les Quarts" プイィ・ヴァンゼル クリマ "レ・カール" \6,000 このドメーヌの看板ワイン。樹齢40-68年の古木を使用。ここから一気に凝縮度アップ。口に含むと口中に広がり存在感十分。バランスがよい。 2004 Pouilly Vinzelles Climat "Les Quarts" Cuvee Millerandee \7,200 プイィ・ヴァンゼル クリマ "レ・カール" キュヴェ・ミルランデ レ・カールの区画なかでも樹齢70年以上のものを使用。これはさらに凝縮度が高くずっしり。生産者によると、レ・カールの2本は3-4年熟成させてから飲んで欲しいとのこと。 有坂さんは、ブレット・ブラザーズの「プイィ・フュイッセ アン・カルマントラン」と、ドメーヌのキュヴェ・ミルランデがすばらしいと言っていた。個人的には、今飲むならドメーヌのスタンダードのプイィ・ヴァンゼルで十分。 スフランディエール&ブレット・ブラザーズ未経験の方には、是非一度飲んでもらいたいと思うけれど、2004年の正式リリースはまだ先になるらしい。ショップを探しても一部の店舗で扱っているだけのようだ(2003年以前のビンテージはある)。 スフランディエールのワインを探す> また今回のセミナーには出なかったが、このドメーヌでは"X-mur"と"X-taste"という甘口ワインをほんの少しだけ作っている。X-murは貴腐ブドウから作ったもので、デザートワインのなかでは軽めの甘口。X-tasteは遅摘み&陰干しブドウから作ったもので、X-murの倍以上の糖度がある極甘口。X-tasteは1度しかリリースしていない。いずれもすばらしいものなので、機会があれば飲んでいただきたい。 ちょっと話は変わるが、同時にネゴシアンものをリリースしているドメーヌはいくつかあるけれど、ここは価格差も少なければ、味わいのレベル差も比較的少ないタイプだと思う。 個人的な経験で差が大きいのは「デュジャック」。差が少ないのは「ジャン・ボワイヨ」や「ヴェルジェ」かな。ヴェルジェとギュファン・エナンはスタイルは違うけれど、品質という意味で、極端な差はないと思う。 次回、後編に続く。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.04.12 01:42:39
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