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ワインと絵画がある生活

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2006.04.18
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6日目 トレドへ

 今日も晴れ。北上して、ラマンチャとトレドへ。約300キロ以上の長旅だ。一面に広がる平原。牧草地やオリーブ畑が美しい。

 ドン・キホーテで有名なラマンチャに立ち寄りランチ。西部劇に出てきそうな荒涼とした雰囲気の街。町中には、ドン・キホーテの像がいくつか立っている。

ドン・キホーテの像が所々にある。これはレストランの前。
ドン・キホーテの像

ここにもドン・キホーテ。中心部の駐車場。
ラマンチャの風景(ドン・キホーテ)

壁にはドン・キホーテとサンチョ・パンサの絵。
ラマンチャの市街地

 その後、風車のある丘へ。バスで丘の上に登ると地平線まで360度を見渡せるパノラマ。爽快感。写真では、この爽快感を表現できないのが悔しい。

 面白かったのは現地のおみやげ屋。丘の頂上でバスから降りていると、小さい車が近寄ってきた。何だろうと見ていると、中年のおじさんが降りてきた。

「お母さんきれい、お姉さんもきれいね。絵はがき、おみやげいろいろあるよ。風車の中は1ユーロ」

 なんとも愛嬌のある呼び込み。そして風車に近づいたと思ったら、カギを開けて見学者を招き入れる(見学は1ユーロ)。ひととおり客がいなくなると、さらに一言。

「儲かった、儲かった、さらばじゃ」

 なんとも流暢な日本語で風のように去っていった。一体誰があんな日本語を教えたのだろうか。それとも自分で覚えたのか。また、バスを見つけて追っかけてくる素早さは、どこかにセンサーが仕掛けられているのかと勘ぐってしまうほどだった。

バスの近くにある小さな白い車が怪しい親父の車。
ラマンチャの風景(風車)

風車の近景。今ではまわっていない。
P1010356.jpg

 その後トレドへ。トレドは有名な風景そのもの。ちょうどカタツムリのような形の丘に、これでもかというほど建築物が密集している。

対岸から見るトレドの街の風景(旧市街)。手前に流れるのがタホ河。
P1010360.jpg

タホ河。
P1010370.jpg

タホ河にかかる大きな石橋。
P1010371.jpg

 トレドでは、大聖堂とサント・トメ教会、エル・グレコの家を見学。大聖堂には絵画室と宝物室が内部に併設されている。特に絵画は秀逸で、エル・グレコやティツィアーノがたくさんあった。そういえばセビーリャの教会にも同様の絵画や宝物の施設があった。イタリアの教会には見られない構造なので、これがスペイン教会の特徴なのだろうか。ちなみにスペイン教会の一番の特徴は、祭壇が中央にあること(イタリアは一番奥にある)。

トレドの大聖堂。中にはエル・グレコの絵がたくさんあり見所いっぱい。
P1010367.jpg

 自由時間中の出来事。見学料2ユーロと聞いていたエル・グレコの家に入ろうとすると、チケット売場のお姉さんが文句を言ってくる。よく聞いてみると、

「フォルティ」

と言っているようだ。「フォルツァ」はイタリア語でガンバレだよな、と考えつつも断念して持ち合わせの小銭を全部出すと40セント取られた。どうやら彼女は

「forty」

と言っていたようだ。日本人の英語もなまってるけど、ヨーロッパ人にありがちな母国語読みをされるとつらい。

大聖堂
Catedral

エル・グレコやヴァン・ダイク、ティッツィアーノ、ラファエロなど必見。
住所:Plaza del Ayuntamiento
時間:10:30 - 18:30, 14:00-18:30(日曜日)
料金:4.80ユーロ(美術館)

サント・トメ教会
Iglesia de Santo Tome

エル・グレコの最高傑作と言われている「オルガス伯の埋葬(El entierro del Conde Orgaz )」がある教会。この絵画しかないとっても小さな教会。

orgaz.jpg

住所:Plaza del Conde, 1 y 4
時間:10:00 - 18:45
休日:1/1, 24/12 (from 1.45pm), 25/12, 31/12 (from 1.45pm)
料金:1.20ユーロ

グレコの家
Casa Museo de El Greco

エル・グレコの家という名前だが、エル・グレコが住んでいたわけではないらしい。サント・トメ教会のすぐ近くにある。大聖堂とサント・トメ教会、そしてこのエル・グレコの家は、とりあえず訪問すべき場所。
住所:Samuel Levi
時間:10:00-14:00, 16:00-18:00, 10:00-14:00(日曜日)
休日:public holidays
料金:2.40ユーロ
URL:http://www.geocities.com/soho/museum/8225/

サンタ・クルス美術館
Museo de Santa Cruz

もともとは病院だった建物を改装した美術館。エル・グレコやゴヤ、リベラなどがある。
住所:Cervantes, 3
時間:10:00 - 18:15, 10:00-14:00(日曜日)
休日:1/1, 4/1, 12/25, etc
料金:無料

トレドの観光ガイド(日本語)
トレドの観光ガイド(英語) 美術館情報は、こちらのほうが詳しい。

 その後は、トレド旧市街の対岸に位置する待望のパラドールへ。パラドールとは、古い城や邸宅を改造した国立のホテルのこと。スペインの各地にある。今日の宿泊は、このパラドールだ。建物が美しいだけでなく、内部の調度品も現代のホテルにはない落ち着きを持っている。

 喧騒を離れた部屋のテラスでハモンイベリコをつまみながらワインをなめる。なんともいえない充実感。1週間くらいゆっくり泊まりたい。

トレドのパラドール入り口。パラドールは、タホ河を挟んだ対岸の高い位置にある。
P1010385.jpg

部屋は美しくクラシックな作り。ドアノブなど、いかにも古めかしくて素敵!
P1010374.jpg

バルコニーからパラドールの中庭を見る。遠方に見えるのがトレドの旧市街地。
P1010375.jpg

バルコニーで、ハモンイベリコをつまみながらワインを飲む。至福のとき。
P1010378.jpg

画像のセレクトに迷ったので2枚UP。ワインを強調するなら上だけど、こっちのほうが荒涼感があるかな。
P1010380.jpg

 パラドールの夕食は期待していたけど、品数が少ない特別メニューということもあってか平凡なもの。またサービスも荒い。

 夕食前に飲み過ぎたせいもあって、部屋に戻るとベッドのうえですぐに爆睡。

 夜中、何か呼ばれていると思いドアの方を見ると、ホテルの人と添乗員がのぞいている。何だろうと思って話してみると下の部屋に水漏れしているらしい。あわててお風呂を見ると、風呂場内の床は水浸し。部屋にも少し浸食している。どうやら給湯しながら寝てしまったことが原因のようだ。

 どっひゃー!

 あわてて給湯を止めて状況を説明。とりあえず事態は収集。結局部屋の清掃をするため、真夜中にも関わらず他の部屋に移動することになった。今思うと、服を着たまま寝ていてよかった。裸だったらさらに大変なことになっていたと思う。

 数ヶ月後、旅行保険のパンフを見ていたら、お風呂をあふれさせたときの保証の話が載っていた。そのときはまったく気にしていなかったけれど、一般的には請求されるものなのだろうか。迷惑をかけたことは申し訳ないと思うけれど、修理代を取られなくて良かったー。

次回パート7に続く>。

<パート5に戻る。





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最終更新日  2006.04.19 07:18:20
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