テーマ:ワイン大好き!(30435)
カテゴリ:ワイン日記
神田のEVIワインスクールで、とても残念なことがあった。
今回のテーマはイタリア。 ブラインドで出てきたワインの一本にブショネと思えるものがあった。念のため、もう一度香りをかぐとあきらかにカビ臭い刺激臭。味わってみても、アフターにはブショネ特有のニュアンスが残る。中程度のブショネだと判断。 そこで、 これブショネじゃないですか と講師(奥様)に言ったところ、あきらかに困惑の表情。このときの講師は別ボトルだった。すると驚いた斉藤氏がバックヤードから登場して、またまた困惑した様子。 えっ? なぜそんなに困惑するのだろう。今までほかのスクールでも経験してきたことだ。たいていの場合、講師は 「これがブショネです。隣のテーブルのたちと比べてみてください。ブショネの勉強ができましたね」 という対応が多い。わたし自身も、そう思っていたのだが今回は違った。わたしのワインをかぎ、100%否定したうえに、 これは品種の個性だ と、のたまった。 どっひゃー! そんなのあり? 納得できないものの、時間がたつ(ワインが減る)と少しはブショネがおさまってきているし、緊迫した雰囲気の教室を、これ以上荒立てても仕方ないので、ハイハイとそのまま流した。と、これで終わると思ったのだけど、あとでこの講師の性格を知ることになる。 さらに事件が起こったのは、その数十分後である。再び斉藤氏が登場し(そのときの講師は奥さんだったため、斉藤氏はバックヤードにいた)、絶対ブショネじゃない、というような発言に続き、さらに激高しながら続けた。 斉藤氏曰く、 レストランでもワインスクールでも、ブドウ品種を明確に特定できるくらい自信がない限りブショネと言うのは失礼だ。それにたとえ言うときでも、こそこそと言うべきだ、 とのこと。 ふ∼む。品種を特定できるくらい自信がないと指摘してはいけないなんて初耳だ。 論理的に考えるならば、ブショネはコルクに付着したTCAによって発生するものだ。だとすればTCAに由来する香りがあるかが重要であって、ブドウ品種うんぬんなんていうのはどうでもいいはずだ。もちろん、本来あるべき姿を知っていることは、ブショネを含めた劣化を判別するうえで重要なことではあるけどね。 それにしても斉藤氏の激高っぷりに、まわりはドン引きである。 そこで レストランでは小声で伝える程度のマナーは心得ているし、軽いブショネのときは言わないときが多い。それにここは勉強の場ではないか、 という旨の返答をしたところ、 (スクールのワインをブショネだという発言は)失礼だの一点張りで、このブドウ品種はわかるのか、 と聞いてくる。 そんな無茶な。 そもそも香りをとりづらいブショネに対しブドウ品種を当てろというのは矛盾してるし、地ブドウが多いイタリアで品種を当てるのは厳しい。勘でサンジョベーゼと言おうかとも思ったけれど、当たった場合さらに泥沼になるので、やめることにした。また、隣のテーブルで開けている違うボトルとの比較試飲を提案したが無視された。 悪意があって指摘しているわけではないのに、何でこんなに怒られなければないのだろう。それに軽々しく言ったりしたわけではないのだ。とくにイタリアの場合、古めかしい作り手なんかだと、(ブショネに限らず)不健全なニュアンスに出会うことも珍しくなく、迷うことも多い。だけど今回は軽いブショネじゃないし、100%の確信があったのだ。 で、結局このワインは、1500円程度のIGT。 2004 Cancelli Sangiovese di Toscana(Coltibuono) サンジョベーゼ70%とシラー30%のブレンド。 おいおい、このワインを飲んで、ブドウ品種当たる人っているのだろうか? 無茶な話である。 あまりにも納得がいかないので、授業終了後、違うボトルが流れていたテーブルに行って比べてみると、あきらかに別物。ほかのメンバーにも試してもらったけれど、テイスティングしたメンバーからは、あきらかに違うという返答を得た。 さらに帰り際に、 授業に出すワインはすべてテイスティングしているのでブショネが混じることはあり得ないと、 と斉藤氏に念を押された。 なんだかなー。 百歩譲って、わたしが間違っていたとしたとしても、2度目以降の対応はいただけない。全生徒の前で、聞いたこともないような非論理的な理由で特定の生徒を叱ったのだ。それにあまりの剣幕ぶりに全生徒が引きまくった。客商売として賢い選択とは思えないのだが...。 あとでこのスクールに長く通っている人に聞いてみると、自分の好きなワインを嫌いだと言われるようなことがあると、不機嫌になることが多いとのこと。少なくとも生徒に対する接し方は何とかしてもらいたいものである。 で、今回の出来事を除外しても、このスクールは上級コース以外お勧めできない。中級以下のクラスにおけるワインのセレクションがあまりよくない。そもそも、このワインスクールに行こうと思ったのは、比較的授業料が安く、ほかに講師がいないため高いワインを飲めると思ったからだ。ところが驚くほど安いワインが出てくる。 ドイツのときには、以下のワインが出てきた。ドイツの赤で、テーブルワインとドルンフェルダーしか出さないなんてあり得るのだろうか。味わい的にもそれほどでもないし、そもそも勉強にならない。それにカッツまで出すし。 1. NV Red Heaven(テーブルワイン赤) 2. 2000 Dornfelder halbtrocken Rotwein(Weingut Rappenhof) 3. 2003 Rhengau Riesling halbtrocken Q.b.A(Robert Weil ) 4. 2004 Zeller Schwarze Katz 5. 1999 Rauenthaler Baiken Riesling Spatlese(Kloster Eberhach) 6. 1996 Maximin Grunhause Abtsberg Auslese(von Schubert) 気が向いたら投票お願いします→ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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