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ワインと絵画がある生活

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2012.12.04
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アンリ・ルソーを題材にして今年大ヒットした「楽園のカンヴァス」。アンリ・ルソー展を見るためにイギリスまで行くほどの大ファンなのに、今ごろになって読んでみました。

歴史的事実をベースとしたフィクション(ミステリー)。ルソーに対する愛に満ちた著者の文章には引き込まれます。読み終わったあと、温かい気持ちになれる。一日で読んでしまいました。おすすめです。

代表作の「夢」に酷似した「夢をみた」という作品の真贋鑑定を中心に繰り広げられる物語です。「夢をみた」という絵の存在は著者のフィクションなのですが、本当にあるのかと思ってしまいました。

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今回の題材となった「夢」。個人的には、それほど注目していなかった絵なのですが...。実物を見たことあるんだけどね。


ルソーの最高傑作の一つ「ヘビ使いの女」→美の巨人たちへのリンク


国立新美術館のオルセー展で日本にも来た「戦争」。右下のカラスにつつかれているひげの男は、ルソーの恋敵だとか(笑)。


こちらも代表作の「私自身:肖像=風景」。めちゃくちゃな遠近感はルソーの得意とするところ。左下の人は、まるで小人です。そして足首を描くのが苦手なので、どうもおかしい。ヘビ使いの女では、草で隠しちゃってます。


眠るジプシーの女


ライオンの食事

これを見ておかしいところに気づきますか?

木の先端が全部ストンと切り落とされています。なぜかといえば、パリの植物園で写生したから(笑)。

ルソーは、若いころ入っていた軍隊のメキシコ遠征で見た密林の風景に触発されて緑を描くようになったと友人たちに話しています。でも実は遠征はしていなかったんですね。後生の研究家が解き明かしました。

行ってなかったからこそ、パリの植物園で写生に励み、本の写真なんかも題材にしています。植物園は屋根があるせいで仕方なく木の先端を切り落としていました。でもルソーはそれを知らずに、こんな木だと思ってしまったんですね。かわいいオヤジです(笑)。

ロンドンのテートモダンで開催されたルソー展では有料のセミナーに参加しました。その講師曰く

「ルソーの絵は、素直な心で、微笑みながら鑑賞するのがポイントよ」

と言っておりました。





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最終更新日  2012.12.15 21:32:04
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