母が。
雲ひとつなくよく晴れた朝、母が死んだ。やっと新緑が萌え始め、梅や桜も開き始めたというのに母は死んだ。母が植えたレンギョウやスミレも咲いたというのに、母は死んでしまった。朝食にはおかゆとアイスクリームを少し食べたというのに、母は死んだ。朝7時、おはようと言ったら「おはよう」と言ったのに、10時には死んでしまった。もうすぐ母の日だというのに、その日を待たずに母は死んでしまった。まだ79歳、人生これからというときに母は死んだ。闘病生活とそのサポートに悔いはない。わたし以上にサポートできる人間などいなかったろう。しかし、悔やんでも悔やみきれないことは山ほどある。いちばん恐れていたことが起きたのに、不思議と平静だ。自分でも気がつかないうちに、ある程度、覚悟ができていたのだろう。大急ぎでハガキを作った。・・・・・・・わたしたちの母が5月6日午前9時56分、入院先の東札幌病院で亡くなりました。故人の遺志により告別式等は行わず、9日の出棺まで自宅にて母と暮らすことにしました。不便な場所ですが、平服にて母の思い出などを語りに来ていただければ幸いです。なお献花以外の志、香典等は辞退させていただきます。生前のご厚情やご友誼に感謝し、ここに慎んでお知らせいたします。・・・・・・・