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2009.06.14
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カテゴリ:映画
監督 熊澤尚人

少しあらすじ

カメラマンの聡(岡田准一)は友人でもあるモデルのシンゴの写真集で名が売れたが、風景写真を撮りたいという夢を抱き、モデル撮影の仕事を捨ててカナダへ行くことを考えている。シンゴに映画出演の話があり、聡は社長からスチール写真の仕事を頼まれるが、シンゴが失踪してしまう。
花屋のバイトをしながらフラワーデザイナーを目指す七緒(麻生久美子)はフランス留学を控えていた。
同じアパートの隣同士に暮らす聡と七緒は、いつしか互いの生活音に癒しを感じるようになる。

感想

シンゴの失踪理由の勘違いとか、シンゴの恋人が聡の部屋に転がり込む件とか、七緒の話を短期間に小説にされてしまう件とか、隣に住んでお互いの存在を意識していながら一度も顔を見たことがないとか、何ぼなんでも壁が薄すぎるとか、ストーリーにかなり無理がある。

それでも失敗作と切り捨てられない味わいがある。
30才という一つの区切りの年令で、たぶんそれなりの才能を持っていながら、今ひとつ自信を持てない男と女が、それでも着実に前に進もうとする姿は静かに胸を打つ。

喫茶店のマスターを森本レオが良い雰囲気で演じている。とよた真帆も良い。市川実日子のキャラはもっと生かせば良いのにと思う。ちょっともったいない感じ。

でも、この作品のメインは岡田准一と麻生久美子である。二人とも若いのに円熟味を感じさせる。特にラストシーンの二人の表情は素晴らしい。極論だが、それを見せるためにそこまでの無理矢理の展開があると言っても良い。





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最終更新日  2009.06.14 16:58:19
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