4月に読んだ本
1段目左より『虹色のヴァイオリン』赤川次郎 主人公がリアルに年を重ねる作品。杉原爽香は三十一歳になりました。相変わらず忙しくて気が休まりません。『カラスの親指』道尾秀介 中年詐欺師コンビと、転がり込んだ少女たちがたてた大計画。またしっかり騙されました。 『なみだ学習塾をよろしく!』鯨統一郎 サイコセラピスト探偵波田煌子が、学習塾に転職。童顔ととぼけた言動でまわりをかき回しながらも、問題は解決へ向かう。今回涙を流すのは……。『天使が開けた密室』谷原秋桜子 怖がりで、一生懸命な普通の女の子が事件に巻きこまれる、青春ミステリ。爽やか。『格闘する者に○』三浦しをん 最近身近に感じられる就活に関する内容がある、ということで読みました。読み安く面白い。2段目左より『奇術探偵曾我佳城全集(秘の巻)』泡坂妻夫 若くして引退した美貌の奇術師・曾我佳城は、凛とした魅力があり、しかも謎解きも一流。奇術のトリックも楽しいミステリ短編集。『泪坂』倉阪鬼一郎 優しく切ない下町の人情話。後半、物語の秘密が明らかになります。『天外消失』早川書房編集部編 世界ミステリ全集の最終巻から選りすぐった14編の傑作ミステリ。『メールオーダーはできません』レスリー・メイヤー 深夜に通販会社の電話オペレーターとして働く主婦ルーシーを主人公とするコージーミステリ。アメリカの田舎に住んで子育てをする主婦の日常が、生き生きと描かれています。『人魚とビスケット』J.M.スコット ミステリであり、海洋冒険小説でもある、ユニークな作品。3段目左より『殺人遊園地へいらっしゃい』クリス・グラベンスタイン 海辺の保養地シーへイヴンで起こった殺人事件に、カタブツ警官シーパクと、相棒のアルバイト警官ダニーが臨む。後半はどんでん返しの連続。シーパクのキャラクターがいい。『プリーズ、ジーヴス(1)』勝田文 ジーヴスもの初の漫画化。なかなかいい雰囲気です。バーティのバカ面(づら)が最高!