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テーマ:映画館で観た映画(8353)
カテゴリ:映画鑑賞(映画館・07年)
1956年(昭和31年) 自分の生まれる14年前。 年号だけ言われてもどんな年だったのか、ぱっと頭には思い浮かびません。 映画関係で言えば「王様と私」「ジャイアンツ」「十戒」「八十日間世界一周」「戦争と平和」などがアメリカで封切られた年…なんて書き方をすると余計に『随分古い時代だなぁ』と感じてしまう年。 この年に、当時ソビエト連邦の支配下にあったハンガリーで共産主義政権の圧制に苦しむ市民達が「動乱」(現在では革命と呼ばれている)を起こしました。 そして同年、オーストラリアで行われたメルボルンオリンピック。水球の準決勝で対決したソ連×ハンガリーの試合ではハンガリーの選手が試合中にソ連の選手に殴られる『メルボルンの流血戦』と言われる事件が起こりました。 この映画はその二つの史実を題材にして作られた物語です。 ~STORY~ 1956年、ソ連の支配と共産党政権の圧制に市民達が苦しんでいたハンガリーの首都ブダペスト。 水球のスター選手である大学生のカルチは学生運動の女性闘士ヴィキの姿を目にして心奪われる。オリンピックと女の子に興味はあっても政治には全く関心のなかったカルチ。最初はヴィキの歓心を買うためだけにデモ隊に参加する状況だったが、やがてデモが激しい銃撃戦へと発展していく中、カルチはヴィキと共に闘争の最前線へ身を投じ、やがて二人は恋におちる。 その後、市民の闘争が実りソ連軍はハンガリーから撤退を発表。平和になった街を後にして、カルチはオリンピックに出発する。しかし出国直前にオリンピック選手達が目にしたものは、再びブダペストに進攻するソ連軍の戦車団だった…。 映画に詰め込むべき内容が多すぎる為か細かい説明なしで話がどんどん進むため、当時のソ連と東欧の関係や東西冷戦の事を知らない人には今ひとつ飲み込みにくい展開なところが惜しいのですが、個人的には良い映画だったと思います。 この映画のハンガリー語の原題は「愛、自由」。 生まれた時から「自由」を享受できる国・時代に育った自分にとって「自由」は空気のように当たり前の物のように思ってしまいがちですが、過去に多くの人々が「自由」を求めて戦ってきた事、そして21世紀の今現在でも「自由」の為に命をかけて戦っている人たちが大勢いることを改めて考えさせてくれる映画です。 ■君の涙 ドナウに流れ ハンガリー1956 SZABADSAG, SZERELEM/CHILDREN OF GLORY 2006年・ハンガリー 公式サイト…http://www.hungary1956-movie.com/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.12.05 01:02:35
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