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2010.02.10
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カテゴリ:現代社会
 全長800メートルを超える超高層ビルを建設したら、そこで仕事や居住をする人口は、数千人に膨れ上がる。つまり、一つの街が生まれてしまう。移動手段はエレベーターが頼りなので、高度差800メートルを一気に上昇と下降を繰り返す高速エレベーターが必需品になってくる。高速エレベーターは、上下に移動する地下鉄と考えるとわかりやすい。
 エレベーターが左右や上下にぶれると、大きな振動を生み出す。ビル側からすると騒音源になるから、静かに上下するシステムが設計の要点になる。分速1000メートルにも達するから、発生するエネルギーもすさまじい。高さ800メートルの条件を克服するには、エレベーターの構造だけでなく、ビルのトンネル部分の建築技術も精密さを要求される。高層ビル内を縦に動く地下鉄と考えると、これを設計製造するのは、容易な話ではないことが理解できる。
 ドバイの世界最高層「ブルジュ・ハリファ」のエレベータにトラブルが頻発しているという。唯一の移動手段がトラブルに見舞われると、全く移動ができなくなってしまう。展望台が一時閉鎖されたのも無理はなく、数十人が1時間以上にわたって閉じ込められる事件も発生している。さまざまな安全装置を組み込めば組み込むほど感度が敏感になって、制御が発動してしまう。過去に例のないシステムが動き出すと、予想外の出来事が頻発するのが人類の常になる。エレベーターが落下しないだけでもありがたいを思わないと、乗れないのが現実になる。
 高速エレベータは流線形をしているという。四角いデザインでは、風圧で揺れて振動を起こす。2台のエレベータがすれ違う時も、衝撃波を生じる。トンネル内の列車のすれ違いと同じ現象になる。上下の運動が800メートルも続くのだから、さまざまな仕掛けを加えておかないと、騒音の箱になってしまう。吊り下げるワイヤーの長さも800メートルあり、過激な上下動を続けるから、よほど丈夫でないとトラブルの元凶になる。やはり、人類の生活空間には、最適の高さがありそうな予感がしてきた。





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Last updated  2010.02.12 17:38:07
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