2712716 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

MATRIX7

MATRIX7

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2010.03.01
XML
カテゴリ:現代社会
 ジェームス・ボンドの物語は、絵空事として扱われている。しかし、外交上の情報戦は、もっと激烈で残酷さに満ちている。女スパイにベットの上で情報を漏らすなどは、お上品なシナリオになる。拷問で手足の指などを失うのは日常茶飯事であり、スパイが捕縛されたならば、収容所から生きて帰れることはない。すべてを自白しても抹殺されるので、死を選択するスパイが多いのは当然だろう。情報を得るための拷問は、イスラエルやアラブが一番ひどい。
 ハマスは、イスラエルと戦い続ける武装組織になる。一切の妥協をせずに、イスラエルと戦う姿勢をとることで、カザ住民の支持を拡大してきた。カザを事実上支配下に置いている政治組織でもある。イスラエルとの共存を目指すエジプトやヨルダン川西岸を支配するファタハとは、犬猿の仲になっている。ハマスを創設したのがシェイク・ハッサン・ユセフであり、その息子が抜け忍「モザブ」になる。すでに故郷のパレスチナを去り、米国に移住しているという。
 イスラム指導者の息子が裏切り者だったとなれば、ハマスの受けた打撃は大きく、取り返しがつかない。この数年間に起きたハマス幹部の逮捕や暗殺事件は、ほとんどがモザブの情報によっているという。イスラエルの秘密警察がハマス幹部の居場所や隠れ家を探知できることが不思議だったけれど、モザブが情報を売り渡していたとすれば納得できる。モザブの裏切りによって、ハマスは壊滅的な人的損害を受けてしまった。
 普通のスパイ事件ならば、モザブの裏切りは、極秘情報として伏せられて終わる。イスラエルも表に出したくはないだろう。しかし、モザブは何を思ったのか、自らの行為をマスコミに告白した。事実が表面化すれば、命を狙われることは分かり切っているのに、告白本まで出すという。引退したスパイは、暗殺されないように名前を変え、履歴も改めて、ひっそりと暮らすのが宿命なのに、告白したことが理解できない。ハマスは全力でモザブの後を追うだろうし、CIAは保護するだろうから、血で血を洗う謀略戦が始まる。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2010.03.01 12:26:20
コメント(0) | コメントを書く
[現代社会] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.