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2010.05.19
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カテゴリ:国際経済
 「金のためなら何でもする」を合言葉に、ヘッジファンドは成長してきた。原油から通貨に至るまで、あらゆるものに投資を続けている。金融の世界で儲けることは、先を読む能力を必要とする。プロの金融マンも、失敗を重ねて凄腕に成長していく。彼らの儲ける利益は数百億円単位であり、年間数億円のボーナスを支払ってもペイできる。むしろ、ほかの金融機関に引き抜かれることを恐れている。それが契約金の高騰につながっていく。どこの世界でも同じだけれど、本物は少なく、偽物はごまんといる。その違いを見分けるのが、金融機関の経営者の役割になる。
 日本の金融機関は、NYと別世界にいる。プロも歩合制でなく、固定の契約金を支払うシステムが多い。日本の金融機関で働く者の多くは、プロのギャンブラーではない。システムを熟知していても、博打を仕掛ける度胸がない従業員になる。何十億円もの損失を出したら、席を外されてしまう。日本では、着実に安泰した利益を出す人間が、腕利きとして評価される。
 年間数百億円もの利益を上げられるならば、どうして独立しないかと問われるだろう。あっという間に超億万長者になれるのに、なぜ金融機関に縛り付けられているのかと問われてしまう。それは、個人で多額の資金を動かせないことに尽きる。一日で何十億円もの勝負をすることは、個人レベルでは不可能だろう。勝負に敗北した時に、破産してしまう。大規模な資金を動かす投資機関ならば、多少の損失は問題にならない。動かす資金量がけた外れなので、いずれ失った数十億円を取り戻すことができる。
 こういう猛者の集団をEUは規制しようとしている。多くのファンドはタックスヘイブンに逃避している。誰が何にいくら投資したかさえもはっきりしないシステムになっている。すべては闇の中なのに、その投資によって為替は変動し、金相場は動き、国債が乱高下する。まず、EU域外からの取引きを規制しようというのがEUの狙いだろう。ヘッジファンド規制強化によって、EU域内での取引は冷却化される。EU首脳は、規制によって失うものはないと考えているが、実際にやってみないと結果は分からない。大量の資金が第3世界に逃避する可能性だってある。英国政府は執拗に反対してきたが、その考えを受け入れるEU首脳は消えた。ハイエナ・ヘッジファンドがEUから消える日が来るのだろうか。





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Last updated  2010.05.19 17:19:33
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