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テーマ:ニュース(99510)
カテゴリ:science
中国・福建農林大と名古屋大の研究チームは、受精できないようにしたイネの変異体が、通常の米粒の代わりにショ糖を含む液体を生成することを発見し、「砂糖イネ」と命名しました。砂糖の主成分であるショ糖はサトウキビやテンサイから作られますが、イネは幅広い地域での栽培が可能で、成果は製糖やバイオエタノールの生産拡大に向け期待できるとしています。 植物の種子が育つには、花粉に含まれる精細胞が卵細胞に受精することが必須と考えられてきました。福建農林大の研究チームは2016年、精細胞を運ぶ「花粉管内容物」と呼ばれる液体にその役割があり、受精しなくても種子が肥大することをシロイヌナズナの遺伝子変異体で発見していたそうです。 研究チームは、同じ働きの遺伝子をイネでも発見したため、ゲノム編集技術で変異体を作成し、受精なしで種子が肥大するかどうかを調べました。 その結果、同じように種子は肥大しましたが、通常は「米粒」となる白色固体のデンプンではなく、ショ糖を約20%含む液体で満たされていたそうです。含まれていた糖分はショ糖が98%と高純度で、デンプンを合成する酵素をつくる遺伝子が働かず、通常の米粒を作れないことも分かったそうです。
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最終更新日
2020.11.03 09:41:46
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