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人が嫌煙家になる大きな原因の一つが、紙巻煙草の匂いです。
慣れれば大した事のない匂いですが、嫌煙家は紙巻煙草の匂いを極端に嫌います。まぁ、確かにアレは良い匂いではありませんし、場合によってはかなり臭いことがあります。 けれども、人は匂いに慣れるものです。 その昔、喫煙率が今よりもずっと高かった頃、この紙巻煙草の匂いにはほとんどの非喫煙者も慣れていたのだと思います。けれども、喫煙率が下がってきた今日においては、あの匂いを嗅ぐ機会が減り、慣れない「異臭」となってしまいました。 慣れていない匂いというのは、どんな匂いでも大抵が「異臭」として認知されます。 以前、あるマンションで異臭騒ぎがあった際、その正体が糠床だったという話がありました。今は糠床を使っている家庭が随分と少なくなってしまったため、糠床の匂いが「異臭」と認知されてしまったのです。 喫煙率が下がるのに伴って、紙巻煙草の匂いが「異臭」として認知されることが多くなり、それが嫌煙家の増加を招き、嫌煙運動が益々強大になってきているという構造があるような気がします。つまり、喫煙率の減少が嫌煙家の増加の原因になっているということです。 ある意味、ちょっと逆説的な構造ですが、少数であるが故に差別されるマイノリティー差別と同じ構造です。 今の嫌煙運動の高まりにおいては、紙巻煙草の毒性についての科学的見地以外にも、こうした心理学的な側面もあることは確かだと思います。いや、もしかすると、心理学的な側面の方が比重が大きいかもしれません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.03.28 09:07:05
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