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カテゴリ:オペラパーク管弦楽団
(サマリ)
9月は台風シーズン。人の世がコロナであっても無くても、台風は来るときにはやってきます。コロナのご時世も踏まえ、気鋭のソリストにオーケストラによる伴奏でのレコーディング機会を提供したい、という田村先生の意気で立ち上がったオーケストラ、当日がまさかの台風直撃となり、襲来前に時間を縮めてのあわただしいスケジュールとなりましたが、無事初めてのレコーディングを終えることができました。 演奏曲目と演奏内容(過去演奏回数)は以下のとおりです。 ・メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲(3回目) 2人中1pult-in 独弓、5弦、HipShot-H (演奏会場) 場所は指揮者、田村ゆうこ先生が所有されている尼崎のホール、T-raum。西宮きらきら母オーケストラさんなどが練習にも使っておられるホールです。サイズは小ぶりですが、バレエ対応ができるほか、ハープ、ピアノも常設されているため、声楽の練習にも使えます。 バレエ対応だけあって板張りですので、よく響きます。 ただし、ホールと言っても客席はありませんので、同じフロア上にパイプ椅子を並べての対応となります。 (観客数) 前述のとおり練習用のホール、さらにレコーディング目的と言うことで、非公開のためいわゆる「お客様」はいらっしゃいません。ソリストのお母さまなど、関係者のみ数名がこの演奏に立ち会ってくださいました。 (オーケストラ編成) コンチェルト・オーケストラの母体は、例年なら阪大オペラなどで活躍していたオペラパーク管弦楽団のメンバーとなります。阪大オペラが終了してしまい、オペラパークでの第九演奏もコロナで見通しが立たない中、この企画に声をかけてもらい、一部メンバーが集まった形です。元々あまり大きくない編成でしたが、今回はT-Raumさんの中でできるようにということもあり、弦楽器は上から 4-4-2-2-2人という編成でした。 (コントラバス編成) コントラバスは、オペラパーク管の主要メンバーであるNさんと私の二人。二人とも五弦対応です。(といってもメンコンには下がった音は数か所しかありませんので、HipShot4弦で十分対応できる範囲です。) (指揮者、ソリスト) 指揮者はこの会場のオーナーでもある田村先生。昨年5月にバレエの無観客レコーディングをコベルコホールのピットで演奏して以来となりました。このコンチェルトオケの主宰者でもあります。そしてそのオケの最初のソリストとなったのが、南屋百合絵さん。何と医学部受験に向けて勉強中の受験生でありますが、米国滞在の頃にバレエとヴァイオリンも当地で勉強したとあって、立派な演奏でした。このレコーディングからしばらくして守山俊吾先生の指揮でバレエでのステージデビューも果たされたようで、まさに神が何物も与えた才媛と言えましょう。 (楽曲別感想) なにせ最盛期には中心気圧910hpaという猛烈な台風(令和4年台風第14号)が関西にも迫りくる中、ということで、とにかく早く決行する、ということで朝イチからセッティング。午前中にリハーサルして昼前にはレコーディング、という超特急スケジュールでした。 曲自体はオケメンバーも熟知している名曲ですし、オケ自体も寄せ集めではなく見知ったメンバーが多い構成でしたから、いきなりソリストとの合わせ具合からリハーサルがスタート。早い早い・・それにしてもソリストも無限の体力というか、どこまでもソロを入れてくれます。いやー、若い。 本番の録音・録画も一発テイクでOK。後日シェアされたものも素晴らしい出来でした。公開できないのが残念なくらいです。ソリストやその関係者の皆様には素晴らしいプレゼントとなったことと思います。 個人的には5弦に付けたHipShotを初稼働。e-moll/E-durの曲なので、ドミナント音の共鳴とC音が共鳴で鳴ることを避けるために、Hチューニングに下げてみました。 音としてはそれなりに効果があったような気はするのですが、どんな感じだったでしょうか・・自己満足だけかもしれません。 (アンコール・打ち上げ) こういう趣旨のステージでしたので、アンコールはさすがに無く(笑)、台風前に無事光速撤収(と言う割には、ケチって下道を走って草津に戻りましたが)を終えました。 (次回予定) 大変な状況下でしたが、無事スタートを切ったコンチェルトオケ、次回新たなソリストが登場してのシリーズ化を楽しみにしています。オケ自体には呼ばれるかどうか、滋賀から尼崎への参戦ということで条件は厳しいのですが、メンツ決定はNさん次第ですので、機会があれば、ということで。 最後に主宰者の田村先生がfacebookに公開した、本レコーディングへの感想を転載させていただきます。 ------------(以下facebookページへのリンクが見られないときのためのテキスト引用です) スタジオT-raumを設けて1年半。 スタジオ所属のオーケストラが誕生しました。 ホルン奏者の小林さんにご協力いただき、素晴らしいメンバーがあつまりました。 昨日はメンデルスゾーンのバイオリンコンチェルトの練習でしたが、まず団員の中からソリストの代奏者が出て来る、このレベルの高さ!それも1〜2楽章ひとり、3楽章ひとりの2名も演奏出来るし、そうした優秀なトップが抜けても残りの人たちがしっかり演奏出来るというありがたさ。 また、このコンチェルトはオーケストラがソリストに被ってしまってソロの華やかな技巧を消してしまいかねないところが多く、これをどう解決するのか?聞こえない部分はどこなのか?など、活発な意見が奏者から出て来るのは素晴らしかったです。 指揮者でありながら、皆さんに支えていただいた感じです。 こちらのオーケストラでは、コンチェルトのソリストを募集しています。 舞台での本番ではありませんが、半日練習して、夕方あたりから本番として、このスタジオで演奏を録画して差し上げる形なので、参加費用は4万円で済み、コンチェルトの体験を積んで見たい人や、一生に一度でいいからオーケストラと合わせてみたい方に、舞台に立つより気軽な形での経験の場となります。グランドピアノもありますので、ピアノコンチェルトも出来ます。ハープもありますのでハープコンチェルトも出来ます。 歌の伴奏も考えていきますが、コンチェルトより一曲の時間が短いので、何曲かまとめるのか?など条件は作っていきたいと思います。 ご興味がおありの方、メッセンジャーで田村ゆう子までお問い合わせください。 ------------ 曲の演奏履歴です。通算381ステージ目。 ■メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ・1984/11/28 奈良女子大学管弦楽団/高橋 徹/安富 洋 ・2022/1/30 京都プレザントオーケストラ/仙崎 和男/瀬崎 明日香 ・2022/9/19 T-Raum オーケストラ/田村 ゆう子/南屋 百合絵 T-raum コンチェルト・オーケストラさんでの演奏履歴(初)です。 ・2023/9 第1回レコーディング T-raumホール (メンコン) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.09.07 23:09:16
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