墨染交響楽団第12回定期演奏会(賛助出演報告:12/9/17)
残暑が続く2012年の初秋、超大型台風が沖縄を通過している3連休の最終日ではありましたが、墨染交響楽団第12回定期演奏会のお手伝いをさせていただきました。 よほど強力な晴れ男・晴れ女がいらっしゃるのか、台風影響での雨の予想ははずれ、風はありましたが天気は最後まで保ちました。今年は夏の演奏会のいつもの場所(城陽文化センター)が、お盆の豪雨で使用不能となり、急遽大津市民会館での開催となりました。京都南部がテリトリーのこのオケにとっては、移動、集客とも手探りの状態。会場変更の連絡のための案内状・チラシ・ポスター再作成、ポスティング、広告等、広報や会場担当の方、そして団員の皆さんのご苦労も大変だったことと思います。 その甲斐あってか、お客様も400人くらいでしょうか、普段の演奏に近いお客様が足を運んでくださいました。 城陽・伏見から聴きに来てくださった、常連のお客様に加え、私が以前お世話になっていたオーケストラのメンバーはじめ、滋賀南部の方がいらしてくださり、アンケートで知って感激でした。さらに遠くは東京から駆けつけてくださったお客様までいらっしゃったようで、こういう熱心なお客様に支えられ演奏できるこのオーケストラ、本当に幸せだと思います。 実は会場の大津市民会館、私にとっては初めてのステージでした。吹奏楽コンクール予選が開かれる会場でもあり、娘の演奏会で客席に座ったことは何度かありましたが、ステージは結構広く、8人のバスも余裕で乗ることが出来ました。響きはさすがに「多目的ホール」という感じでかなりデッドな感じ。吹奏楽の大音量でも飽和しないのは有利ですが、弦楽器で響きを味方につけるには、やや難しいホールでした。当日の編成は、Va,Vc,Cbが同数(8名:ブラームスのみ。通常の編成では、Va>Vc>Cb)という、重心の低いものでして、メンバーも音楽を専門に勉強されている方3名を含めた、充実した低音となったと思います。 実は、リハーサルの時に「低音が聞こえにくい」とコメントがあったため、かなり馬力を入れて弾いていまして、お客様が入って鳴り方が変わったのかも知れません。 それにしても、隣で弾いておられた方の楽器(ペルマン5弦)、良い響きしていました。羨ましいです・・特にブラームスでは。 演奏も、アンケートにお客様が書いてくださったとおり、熱のこもった良い出来だったと思います。メリハリの効いたモーツァルト、「トルコ風」に最後まで悩んでいた打楽器陣が、良い味を出していました。 2曲目のコッペリアは個人的に好きな曲でもありましたが、指揮の粟辻先生の、曲の特性をはっきり示した解釈のおかげで、大変充実したものとなりました。 Va,Vcの、チャルダシュでの疾走もすばらしかったです。お客様の評価もコッペリアが一番高かった様に思います。「聴いていてバレエが目に浮かぶ」とか、バレエ曲で「身体が思わず動きそうだった」というのは、最高の讃辞だと思います。 そしてブラームス。バス8本が炸裂したこともあり、「重厚」という評価が多く、してやったり、と言う気持ち半分、前半やや流れを滞らせてしまったか、という反省半分(練習ではもっとマエストロは流れる音楽を指向されていた)でした。ただ、4楽章も最後、コーダに進んだあたりの盛り上がりは素晴らしく、私も弾きながら久しぶりに感激しました。同じ箇所はお客様もお褒めくださっていたところから、きっとホールに「音楽の神サン」が降りてきた感じだったのだと思います。アンコールの「ハンガリー舞曲第5番」、これはこの夏八幡のオケでも演奏したこともあり、まだまだ暗譜状態。「揺らすぞ~」という指揮者の号令に皆が高い集中力で食い付いていって、これまたいい演奏でした。 こうして毎回ぐんぐん成長するこのオケ、また次回が大変楽しみです。次回の演奏会は、12月に滋賀県の合唱団と組んで「第9」(特別演奏会)、そして定期は「田園」とのことです。また一緒に弾けることを楽しみにしつつ。最後に、大津での演奏会、ということもあり知り合いの皆さんにお越しいただき、トラでの出演にもかかわらず色々お心遣いいただきました。感謝申し上げます。#ご一緒させていただいた福井からのバス弾きの方より、フレンチボウの持ち方を、少しだけ教えていただきました。これで少し私の「なんちゃって仏弓」もまともになるかな・・・