[オペラパーク管弦楽団]の記事一覧 | コントラバス演奏記

「One heart 2022」（特別版）（出演：2022/10/2）

＜サマリー＞　コロナで開催が中断していた「阪大オペラ」は、結局2019年の20回をもって幕を閉じることとなりました。その時のオーケストラ側の母体となっていたオペラパーク管弦楽団も、もう一つの活動の軸であったオペラパークでの第九公演が同じくコロナでストップし、しばらく活動の機会が途絶えていました。　ようやくバレエの伴奏、コンチェルトの伴奏など自主・有志の力で復活してきている中、大きなお声がけをいただけました。久しぶりの大きな編成となったことから、私もお声がけいただけることとなりました。《One heart 2022（特別版）》10月2日(日)　17時30分開演（午後17時開場）チケット全席自由席: 4500円会場：豊中市立文化芸術センター大ホール〒561-0802 大阪府豊中市曽根東町3-7-2プログラム演出、構成、振付　針山愛美指揮：守山俊吾演奏：オペラパーク管弦楽団+++ 一部 +++歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より間奏曲作曲：ピエトロ・マスカーニ　振付：針山愛美　出演：One heart 2022 Dancersゴパック作曲：ヴァシリーソロヴィエフ＝セドイ　振付：ロスチスラフ・ザハロフ出演：飯田慧　倉智太朗More than Rose作曲：ハンズ・ジマー　ピアノ：山川亜紀振付・出演：ネリア・イワノワ　スヴェトラーナ・シュリヒテル組曲「アルルの女」よりファランドール作曲：ジョルジュ・ビゼー　振付：針山愛美出演：赤木佑里恵　小野杏菜　佐藤葵　田所鮎美　奈良井琴実　二宮遥　野中未来　林菜津紀　林田まりや　平尾彩乃　白鳥作曲：サン・サーンス　振付：ミハイル・フォーキンヴァイオリン：川久保賜紀出演：針山愛美哀 ai作曲：ジョン・ケイジ　振付：三崎彩ピアノ：山川亜紀出演：青柳美乃里　伊地知彩光　鎌田望恵　小槌朝香　戸田祈　野村王雅ウクライナ民族曲　プレスカーチ　振付：マルガリータ・ドシャコワ出演：ネリア・イワノワ　スヴェトラーナ・シュリヒテル　マルガリータ・ドシャコワ　カテリーナ・エフチコーワ　小野杏菜　佐藤葵　田中佐季　前田安菜　山内未宇　山本春姫タイスの瞑想曲作曲：ジュール・マスネヴァイオリン：川久保賜紀光演奏：クラゲ五感協奏VIDA　ピアノ・中島さち子　サクソフォン・鈴木広志パーカッション・相川瞳　ギター・武徹太郎出演：蔡暁強、野中未来、針山真実無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 BWV.1004「サラバンド」作曲：ヨハン・ゼバスティアン・バッハヴァイオリン：川久保賜紀炎舞・遙かなる未来へ第一章「月への祈り」第二章「炎舞」第三章「炎柱」太鼓作調　構成　演出：上田秀一郎　ダンス構成　演出　振付：針山愛美コンテンポラリー振付：高田侑梨亜演奏：鼓淡出演：針山愛美　蔡暁強　倉智太朗石井佐愛　高田侑梨亜　中本遥南　前田安菜　森岡美結菜大和奏　鈴木ベニ　田所鮎美　田中佐季　田中舞　鳥居ありす奈良井琴実　二宮遥　野中未来　平尾彩乃　山本春姫+++ 二部 +++交響曲第九番「合唱」作曲：ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン　振付・出演：針山愛美ソリスト歌手：ソプラノ：中井祥子　アルト：田中友輝子テノール：谷浩一郎　バリトン：田中勉合唱：One heart 特別合唱団出演：飯田慧　桑原崇徳　倉智太朗　獺越界斗ネリア・イワノワ　スヴェトラーナ・シュリヒテル　赤木佑里恵　秋田有里亜　小野杏菜　大和奏　佐藤葵　鈴木ベニ　田所鮎美　田中佐季　田中舞　奈良井琴実　二宮遥　野中未来　林菜津紀　林田まりや　前田安菜　山内未宇　山崎美柚　山本春姫　雨のあと作曲：大森愛弓　振付：針山愛美出演：One heart 2022 Dancers***DANCER***ウクライナダンサー　ネリアイワノワ（元リヴィウ国立バレエ）　　スヴェトラーナシュリヒテル（元リヴィウ国立バレエ）　マルガリータドシャコワ（キーウ国立バレエ学校）　　カテリーナシュリヒテル（キーウ国立バレエアカデミー）桑原崇徳　倉智太朗　飯田慧　蔡暁強(サイシャオチャン)赤木佑里恵　青柳美乃里　秋田有里亜　石井沙愛　伊地知彩光小野杏菜　大和奏　鎌田望恵　小槌朝香　佐藤葵鈴木ベニ　高田侑梨亜　田所鮎美　田中佐季　田中舞戸田祈　鳥居ありす　中本遥南　奈良井琴実　西辻雛二宮遥　野中未来　野村王雅　林菜津紀　林田まりや平尾彩乃　前田安菜　森岡美結菜　山内未宇　山崎美柚山本春姫　獺越界斗　三崎彩***太鼓***　上田秀一郎　　太鼓集団　鼓淡***Orchestra***　オペラパーク管弦楽団Concertmaster：栄嶋道広1st Vn：上野雅弘　梅垣恭子　黒田康行　富宅光　森住憲一2nd Vn：近藤緑　小野美和　北倫子　田中敬子山鹿歩未Va：塚腰理恵　上野亮子　高原友洋Vc：崎元蘭奈　小池修行　小村知佳　野村玲　Cb：野村和彦　滝雄司　山添庸介　F1：谷村和美　松本美菜子Ob：難波優恵　芳井虹太朗　Cl：新曉子　井上かおりFg：坂本美佐子　中田穀　松尾麻希　Tp：齋藤秀之　西谷良彦　Hr：碓井美紀　九鬼聡美　小林浩　藤井小乃佳　Tb：倉岡大希　多田直樹　愈和俊　Per：北村美穂　多田彩香　船戸哲也　森田茜　　Piano：山川亜紀舞台監督：宮本吉雄　照明：松井秀平　音響：谷浩久リハーサルアシスタントスタッフ：針山真実協力：（株）Prism　https://www.eizou.com/、H_Ballet、キタキカク演奏曲目別の私の演奏位置と使用弓、演奏回数は以下のとおりです。・マスカーニ：カヴァレリア・ルスティカーナ間奏曲　 (５回目)・ヴァシリー＝セドイ：タラス・ブーリバから「ゴパーク」(初)・ビゼー：「アルルの女」第２組曲から「ファランドール」 (10回目)・ウクライナ民謡：「プレスカーチ」 (初)・ベートーヴェン：交響曲第九番「合唱付き」第３楽章抜粋、第４楽章(3,4楽章は12回目)・大森愛弓：金子みすゞの詩による「雨のあと」 (初)　全曲通して 1.5Pult中 2Pult(一人弾き)　独弓、4弦(自楽器) extendor未使用＜ホールの紹介＞　豊中市立文化芸術センターは客席数1400弱の大ホール。私は初めての訪問でした。いつものように搬入口は裏手にあると信じて表通りから適当に裏手に入ったら、背後は住宅街の狭い路地だけで、脱出に一苦労しました（二回りほどして、結局搬入口は正面にある内部の私道から進入することがわかりました）。　曽根駅からほど近い便利なロケーション＝公共駐車場は不足気味で、車の駐め先を探すのに一苦労。（ドリンク剤でも買おうかと）余裕を持っての移動だったはずが、結局リハーサル開始ギリギリに駆けつけることとなってしまいました。　ホール自体は多目的ホールで、舞台（バレエやオペラ）を意識しているせいか、かなりデッドな響き。リハーサルでは心配したのですが、本番はステージの音をマルチマイクでミキシングして、音作りした上でスピーカから客席にも流していたようで、客席で聞いていた方からは「バス、めちゃめちゃ聞こえてた」という感想もありました。というわけで、アコースティックな残響についてはちょっと評価しようがありませんでした。　今回はオーケストラだけでなく、ジャズコンボ、太鼓集団、ソロVnなどさまざまな編成の音楽があったうえ、あくまで主役は「踊り」ですので、多目的ホールがぴったりの選択だったと思います。＜観客数＞　コロナも峠を越えそうで、そろそろ・・と思った矢先のウクライナ紛争。ウクライナはキエフ（キーウ）を擁するロシア圏バレエの本拠の一つなので、そこからの避難者、そして支援の意味でバレエ界の方が立ち上がったのがこのステージにつながっています。　そういうイベント性もあり、またこれまで淡路島などで同じ趣旨の（ただ、音響については小編成だったりで）イベントが続いていたということもあり、4500円というそれなりのお値段のチケットでしたが（ウクライナ支援として）多くのお客様にお越しいただけました。ステージから見渡した概算ではありますが、700～800名はお越しいただけていたのではないでしょうか。＜オーケストラ編成、並び＞　今回はいわゆるバレエ伴奏ではなく「第九をオケとともに踊る」という趣旨があることから、オーケストラはピットではなくステージ上奥にできるだけ横に広がった展開となりました。ピットに近い形なので配置はかなり変則。原則対向配置の弦楽器は(6-5-3-4-3)人という薄い編成。まぁ、マイクがあれば怖いものなしです（いや、個人の音が拾われたら怖いですけど）。　管楽器も踊り空間を確保するためできるだけ奥行きを減らして、通常は3列取る管楽器も2列で横長に並びました。打楽器も管が切れた上手奥。コントラバスは対向のため下手だったので、かなり遠いなー、という感じでした。＜コントラバス編成、並び＞　コントラバスは３名。対向配置なので、Vc/1st Vnの後ろに横一列です。　5弦が1名。エクステ（自分）1名と4弦、という構成。目に優しい（というか、こういうステージなので暗転やスポット照明もあるので）ひとり１譜面台でした。＜メンバー詳細＞　メンバーはグリーン響でもお世話になった、オペラパークのメンバーであるＮさんがトップで、今回初めてお目にかかった元芦響主席のＹさんと私。二人とも名手で経験豊富なため、落伍しないようにひたすらついていけばよい、というある意味「楽」な状態でした。音程も良く合い、さすがＴ大オケとワグネルオケOBさんそろい踏み、という感じでした。＜指揮者、ソリスト＞　指揮はバレエ指揮者としての実績豊富な、守山先生。昨年コロナの中何とか演奏を、ということで音大生・アマチュア混成のオケを組織されたときにお声がけいただいたのですが、会社の規定もありお断りせざるを得ず不義理をしてしまっていました。ようやくご一緒できる機会を得ることができました。　リハーサルでの「そんな演奏じゃ踊れないよ！」というダメ出しは、リズム隊のコントラバスにとってはとてもためになるもので、書いてあるだけの演奏ではまったく話にならない（特に単純なダンス音楽であればあるほど）ことがわかり、今後の演奏（とくに書き込みが少ない古典音楽）への参考となりました。　ソリスト。。は第九の合唱陣はじめ、ダンサーの皆さん、そしてVnソロの川久保さんなどキラ星のごとく多数出演で、一人一人をとても書ききれませんが、多くの方の力が結集してのステージとなりました。＜曲目別感想＞　曲はあくまでバレエの要請（ガラ・コンサートに近い）によるものなので、オーケストラが担当したのは全体の半分強（時間的には2/3くらいか）というものでした。いわゆる古典バレエのように、伴奏としてのバレエ曲として作曲されたもの（白鳥湖とか）ではなく、一般のオーケストラ曲に踊りを当てた、コンテンポラリーなものがほとんどでした。　唯一の例外は、通常Vcのソロで演奏されるものを川久保さんのVnに置き換えた「瀕死の白鳥」（これも元々サンサーンスの「白鳥」に踊りを当てたものですが、すでに古典となっている）くらいでしょうか。　カバレリア、ファランドール、第九などはその形による選曲。　あと、ゴパーク・プレスカーチのような民族舞踊に根ざした曲目（こんな感じの踊りです）YouTubeより・ゴパーク・プレスカーチ　いかにもバレエの伴奏！という感じで、個人的には結構好き（で、実は一番ダメ出しされました）　そしてカーテンコールと合わせた演出となった、オリジナル曲「雨のあと」（合唱、オケ入り）の伴奏。　照明の演出もありで演奏する方は見えにくい楽譜を舐めるように眺めたり、降り番曲での待機（オケ一番外側でステージ上なので、結構目立つ。コールドバレエの皆さんの大変さがちょっとだけわかった。。かも）など、色々貴重な体験をさせてもらいました。　個々の曲目の演奏は、オペラパークオケの皆さんにとっては手慣れた曲です（第九は毎年のようにオペラパークでやってましたし）から、良いクオリティでバレエを盛り上げられたのではないかと思います。　終演後も、聴きに来てくれた知人にから概ね好評の評価をいただき、また関係者のみですが編集されたDVDが配布され、自分の演奏を再確認することができました。　オペラパークの懐かしい皆さんとご一緒できたほか、大学オケの先輩Ｍさんなどにもお目にかかれて、バレエの本格的な伴奏という久しぶり（コロナ直前の白鳥湖全曲以来か？）の刺激的＆素敵な体験ができた一日でした。＜打ち上げ＞、＜次回＞　このご時世ということもあり、打ち上げは無し。コンチェルトオケ、そしてこちらのステージでのリハーサルで再会できたオペラパークとの皆さんとも、また次会えるのはいつかな・・という感じです。いつかまたお目にかかれるといいな。過去の演奏経歴です。通算382ステージ目。■マスカーニ：カヴァレリア・ルスティカーナ間奏曲（学生時代の演奏旅行除く）　　　・1991/01/13 宇治シティフィルハーモニー／脇坂　英夫・1996/06/09 駿河フィルハーモニー交響楽団／関谷　弘志・2012/7/29 八幡市民オーケストラ／安藤　亨・2020/12/27 草津チェンバーオーケストラ／宅間　司・2022/10/2 オペラパーク管弦楽団／守山　俊吾■ヴァシリー＝セドイ：タラス・ブーリバから「ゴパーク」・（初） ■ビゼー：「アルルの女」第２組曲から「ファランドール」・2002/05/25 沼津交響楽団／齋藤　純一郎・2013/7/27 八幡市民オーケストラ／安藤　亨・2013/12/7 滋賀医科大学管弦楽団／岩井　一也・2014/8/3 コバケンとその仲間たちオーケストラ／小林　研一郎・2014/9/23 コバケンとその仲間たちオーケストラ／小林　研一郎・2016/7/31 コバケンとその仲間たちオーケストラ／小林　研一郎・2017/1/22 西陣お弁当オーケストラ／福盛　亮介・2017/8/6 コバケンとその仲間たちオーケストラ／小林　研一郎・2018/7/21 八幡市民オーケストラ／安藤　亨・2022/10/2 オペラパーク管弦楽団／守山　俊吾■ウクライナ民謡：「プレスカーチ」・（初） ■ベートーヴェン：交響曲第九番「合唱付き」第３楽章抜粋、第４楽章（学生時代の年末一発演奏除く）・1990/11/11 尼崎市民交響楽団／辻　敏治（1楽章のみ）・1990/12/16 尼崎市民交響楽団／辻　敏治・1991/12/01 横浜シティ・フィルハーモニック／鎌田　由紀夫／他・1992/12/06 横浜シティ・フィルハーモニック／鎌田　由紀夫／他・2001/12/23 沼津交響楽団／北原　幸男・2003/12/7 沼津交響楽団／横島　勝人・2010/1/24 八幡市民オーケストラ／藏野　雅彦・2014/11/30 やまなみグリーネ管弦楽団／河野　正孝・2017/12/23 オペラパーク管弦楽団／白谷　隆・2018/12/16 紫苑交響楽団／牧村　邦彦・2018/12/23 オペラパーク管弦楽団／白谷　隆・2019/12/22 紫苑交響楽団／牧村　邦彦・2022/10/2 オペラパーク管弦楽団／守山　俊吾（3楽章抜粋と4楽章）■大森愛弓：金子みすゞの詩による「雨のあと」・（初）オペラパーク管弦楽団での演奏履歴（通算7ステージ目：2日公演は2回カウント）です。・2017/12/23 2017年オペラパーク年末第九コンサート（第九全曲）・2018/9/1,2 大阪大学工業会主催第１９回音楽会（こうもり：全曲）・2018/12/23 2018年オペラパーク年末第九コンサート（第九全曲）・2019/8/31,9/1 大阪大学工業会主催第２０回音楽会（ジプシー男爵：全曲）・2022/10/2 One Heart 2022 特別編　（第九４楽章他）

T-raum コンチェルト・オーケストラ（出演：2022/9/19)

（サマリ）　9月は台風シーズン。人の世がコロナであっても無くても、台風は来るときにはやってきます。コロナのご時世も踏まえ、気鋭のソリストにオーケストラによる伴奏でのレコーディング機会を提供したい、という田村先生の意気で立ち上がったオーケストラ、当日がまさかの台風直撃となり、襲来前に時間を縮めてのあわただしいスケジュールとなりましたが、無事初めてのレコーディングを終えることができました。　演奏曲目と演奏内容(過去演奏回数)は以下のとおりです。　・メンデルスゾーン：ヴァイオリン協奏曲（3回目）　 2人中1pult-in 独弓、5弦、HipShot-H （演奏会場）　場所は指揮者、田村ゆうこ先生が所有されている尼崎のホール、T-raum。西宮きらきら母オーケストラさんなどが練習にも使っておられるホールです。サイズは小ぶりですが、バレエ対応ができるほか、ハープ、ピアノも常設されているため、声楽の練習にも使えます。バレエ対応だけあって板張りですので、よく響きます。ただし、ホールと言っても客席はありませんので、同じフロア上にパイプ椅子を並べての対応となります。（観客数）　前述のとおり練習用のホール、さらにレコーディング目的と言うことで、非公開のためいわゆる「お客様」はいらっしゃいません。ソリストのお母さまなど、関係者のみ数名がこの演奏に立ち会ってくださいました。（オーケストラ編成）　コンチェルト・オーケストラの母体は、例年なら阪大オペラなどで活躍していたオペラパーク管弦楽団のメンバーとなります。阪大オペラが終了してしまい、オペラパークでの第九演奏もコロナで見通しが立たない中、この企画に声をかけてもらい、一部メンバーが集まった形です。元々あまり大きくない編成でしたが、今回はT-Raumさんの中でできるようにということもあり、弦楽器は上から 4-4-2-2-2人という編成でした。（コントラバス編成）　コントラバスは、オペラパーク管の主要メンバーであるＮさんと私の二人。二人とも五弦対応です。（といってもメンコンには下がった音は数か所しかありませんので、HipShot4弦で十分対応できる範囲です。）（指揮者、ソリスト）指揮者はこの会場のオーナーでもある田村先生。昨年5月にバレエの無観客レコーディングをコベルコホールのピットで演奏して以来となりました。このコンチェルトオケの主宰者でもあります。そしてそのオケの最初のソリストとなったのが、南屋百合絵さん。何と医学部受験に向けて勉強中の受験生でありますが、米国滞在の頃にバレエとヴァイオリンも当地で勉強したとあって、立派な演奏でした。このレコーディングからしばらくして守山俊吾先生の指揮でバレエでのステージデビューも果たされたようで、まさに神が何物も与えた才媛と言えましょう。（楽曲別感想）なにせ最盛期には中心気圧910hpaという猛烈な台風(令和4年台風第14号)が関西にも迫りくる中、ということで、とにかく早く決行する、ということで朝イチからセッティング。午前中にリハーサルして昼前にはレコーディング、という超特急スケジュールでした。曲自体はオケメンバーも熟知している名曲ですし、オケ自体も寄せ集めではなく見知ったメンバーが多い構成でしたから、いきなりソリストとの合わせ具合からリハーサルがスタート。早い早い・・それにしてもソリストも無限の体力というか、どこまでもソロを入れてくれます。いやー、若い。本番の録音・録画も一発テイクでＯＫ。後日シェアされたものも素晴らしい出来でした。公開できないのが残念なくらいです。ソリストやその関係者の皆様には素晴らしいプレゼントとなったことと思います。個人的には5弦に付けたHipShotを初稼働。e-moll/E-durの曲なので、ドミナント音の共鳴とＣ音が共鳴で鳴ることを避けるために、Ｈチューニングに下げてみました。音としてはそれなりに効果があったような気はするのですが、どんな感じだったでしょうか・・自己満足だけかもしれません。（アンコール・打ち上げ）こういう趣旨のステージでしたので、アンコールはさすがに無く（笑）、台風前に無事光速撤収（と言う割には、ケチって下道を走って草津に戻りましたが）を終えました。（次回予定）大変な状況下でしたが、無事スタートを切ったコンチェルトオケ、次回新たなソリストが登場してのシリーズ化を楽しみにしています。オケ自体には呼ばれるかどうか、滋賀から尼崎への参戦ということで条件は厳しいのですが、メンツ決定はＮさん次第ですので、機会があれば、ということで。最後に主宰者の田村先生がfacebookに公開した、本レコーディングへの感想を転載させていただきます。------------（以下facebookページへのリンクが見られないときのためのテキスト引用です）スタジオT-raumを設けて１年半。スタジオ所属のオーケストラが誕生しました。ホルン奏者の小林さんにご協力いただき、素晴らしいメンバーがあつまりました。昨日はメンデルスゾーンのバイオリンコンチェルトの練習でしたが、まず団員の中からソリストの代奏者が出て来る、このレベルの高さ！それも１〜２楽章ひとり、３楽章ひとりの２名も演奏出来るし、そうした優秀なトップが抜けても残りの人たちがしっかり演奏出来るというありがたさ。また、このコンチェルトはオーケストラがソリストに被ってしまってソロの華やかな技巧を消してしまいかねないところが多く、これをどう解決するのか？聞こえない部分はどこなのか？など、活発な意見が奏者から出て来るのは素晴らしかったです。指揮者でありながら、皆さんに支えていただいた感じです。こちらのオーケストラでは、コンチェルトのソリストを募集しています。舞台での本番ではありませんが、半日練習して、夕方あたりから本番として、このスタジオで演奏を録画して差し上げる形なので、参加費用は４万円で済み、コンチェルトの体験を積んで見たい人や、一生に一度でいいからオーケストラと合わせてみたい方に、舞台に立つより気軽な形での経験の場となります。グランドピアノもありますので、ピアノコンチェルトも出来ます。ハープもありますのでハープコンチェルトも出来ます。歌の伴奏も考えていきますが、コンチェルトより一曲の時間が短いので、何曲かまとめるのか？など条件は作っていきたいと思います。ご興味がおありの方、メッセンジャーで田村ゆう子までお問い合わせください。------------曲の演奏履歴です。通算381ステージ目。■メンデルスゾーン：ヴァイオリン協奏曲　・1984/11/28 奈良女子大学管弦楽団／高橋　徹／安富　洋・2022/1/30 京都プレザントオーケストラ／仙崎　和男／瀬崎　明日香・2022/9/19 T-Raum オーケストラ／田村　ゆう子／南屋　百合絵T-raum コンチェルト・オーケストラさんでの演奏履歴（初）です。・2023/9 第1回レコーディング T-raumホール (メンコン）

大阪大学工業会主催第20回音楽会（阪大オペラ）（出演：2019/8/31,9/1）

昨年に引き続き、オペラパーク管弦楽団さんからお声がけいただき、今年もオペラ演奏に参加させていただきました。昨年に続いて、ヨハン＝シュトラウスのオペレッタ（ジプシー男爵）です。シュトラウスがグランドオペラを指向つつあった時期の名作であり、本格的なオーケストレーションに正面から食らいついた、充実したステージでした。《大阪大学工業会主催第２０回音楽会（阪大オペラ）》（入場無料）主催：一般社団法人大阪大学工業会共催：大阪大学大学院工学研究科／工学部日時：２０１９年８月３１日（土）　開場：午後１時　開演：午後２時９月１日（日）　開場：午後１時　開演：午後２時場所：大阪大学コンベンションセンター　ＭＯホール（吹田市山田丘1-1 ）交通：阪急茨木市駅・ＪＲ茨木駅より近鉄バス　阪大本部前行終点下車　徒歩５分千里中央駅より阪急バス「阪大本部前」行　終点下車　徒歩５分大阪モノレールをご利用の場合　阪大病院前下車　徒歩１０分【曲目】ヨハン・シュトラウスⅡ ／喜歌劇「ツィゴイナー男爵（ジプシー男爵）」全曲【出演者】指揮者／ギオルギ・バブアゼディレクター／大川進一郎（大阪大学工業会理事）総監督（オペラ指導）／布埜　秀昉演出／布埜　洋子ホモナイ伯爵／西川良治（Br）カルネロ伯爵／萬田一樹（Br）シャンドール・バリンカイ／角地正直（T) ザッフィー／塩出　律（S）ツィプラ／奥西真弓（A）カールマン・ジュパン／大西信太郎（Br）アルゼーナ／山田千尋（S）ミラベッラ／春田尚美（S）オットカール／島袋羊太（T）ナレーション／バリトン亭千秋、岩本泰昌練習ピアノ／新庄桃子管弦楽／オペラパーク管弦楽団（大川卓也）同インスペクター（小林　浩）合唱／関西二期会オペラコーラスシンガーズ（漆葉充彦）パルフェムジークアカデミー（春田尚美）　阪大オペレッタ合唱隊（河原　敬）合唱指導／細田　隆背景・映像／岩田倫和主催／一般社団法人　大阪大学工業会　会長　鈴木胖・事務局長　曽根祥光《お問合せ先》一般社団法人大阪大学工業会事務局（TEL：06-6105-6056）曽根祥光演奏曲目別の私の演奏位置と使用弓、演奏回数は以下のとおりです。・Ｊ・シュトラウス：喜歌劇「ジプシー男爵」(全曲)　 (初) 1.5Pult中2Pult （一人弾き）独弓、4弦 (Extender 未使用)（カーテンコール曲）・Ｊ・シュトラウス：「ジプシー男爵」からNo.16 行進―合唱付きクープレ(初) 1.5Pult中2Pult （一人弾き) 独弓、4弦 (Extender 未使用)　この「音楽会」は、大阪大学工業会（阪大工学部の同窓会）が阪大構内のコンベンションセンターの稼働促進・有効利用、会員の親睦を目的にはじまったとのことなので、大阪大学キャンパス内のコンベンションセンターで行われます。座席数が300ちょいの立派なホールですが、「講演用」ですので響きは乾いていて、声が明瞭に届くような響きとなっています。もちろんオーケストラピットや凝った舞台装置はありませんので、今年もオーケストラもステージ上で、その周囲（前と両翼）と一部客席で歌唱と演技が進みます。　この並びだといつもの感覚で臨めましたし、演技もそこそこ観られるのですが、指揮者が独唱陣の様子がわからない（背中向けている）のはかなり大変な様子。声とオケのアンサンブルが要求される部分が意外に多く、その度に指揮者は振り返って歌手を、歌手は客席と反対側の指揮者に目を飛ばして、という形になります。　それでもバブアゼ先生ははっきりと判りやすいタクトを見せてくれ、されにコンマス友永先生がその棒を翻訳してタイミングを作ってくれました。「これで落ちたらTutti奏者が悪い」レベルまでかみ砕いてくれていて、申し訳ないくらいでした。　この音楽会ではずっとオペラを採り上げていることから、通称「阪大オペラ」と言われており、プロの独唱陣、合唱も含めたフルキャスト、オーケストラ伴奏による全曲演奏にもかかわらず入場無料ということから、派手な宣伝をしていないにもかかわらず年々お客様が増え、ついに一昨年は立ち見もできずお引き取り願ったお客様まで出てしまったとのこと。これまでは日曜の公演に、土曜日の通し練習を公開にして対応していましたが、昨年からは土曜日も本番公演を行うことになりました。今年も土日２公演です。しかも連日公演でもキャストは同一なので、ソリストの方の負担は大変かも知れません。。それでも二日間素晴らしいステージを繰り広げる独唱・合唱陣、さすがです。　昨年はホール収容人数を上回るお客様がお見えになって、日曜などは通路に座って観ていただいたり、という状況でしたが、今年は土日ともほぼ客席数ピタリ（日曜は若干立ち見も出たようです）位の満席状態でした。昨年の「こうもり」の盛り上がりから、今年は大きく溢れるかも・・と心配していましたが、秋雨前線による不安定な天気と、演目の知名度の差だったのでしょうか。　というわけで、オーケストラはステージ上の中心に陣取りコンパクトに密集。　弦楽器はVcが外の近代並び。上から(7-5-5-6-3)。コントラバスはもう一人居ても・・・と言うくらいですが、編成上は内声がやや薄いので、ちょうど良いバランスだったかも知れません。管楽器は、ステージ客席寄りを演技用にできるだけ場所を確保する必要があったことから、通常は3列取る管楽器も2列でやや横長に並びました。木管2列を中心に、その外側上手にHn,下手に前列Tp,後列Trb。オペラパーク管ではホルンが上手配置なので、ワルツのリズムを刻むのが合わせやすくて助かります。　コントラバスは３名、Vc/Vaの後ろに横一列です。　曲自体は4弦で十分弾ける音域ですが、5弦が1名。エクステ（自分）1名と4弦、という構成。今回は歌手を際立たせるためにオケ側の照明をかなり落としたことから、譜面台ライトを投入。オケで準備した物が私の手持ちと全く同じものだったため、日を跨いでの整備や撤収時に行方知れずとなり混乱してしまいました。判った時点で識別付けとくべきであった、と反省です・・　メンバーは、グリーン響でもお世話になったＮさんと、今回初めてお目にかかったグリーン響の秘蔵っ子Ｓさん。噂どおりの美貌とコントラバスの腕前でした。　指揮はオーケストラの本拠地・オペラパークの近所にご在住らしい、バブアゼ先生（愛称：ゴギ先生）。場所の制約で、歌手を背中にして（合わせるときは振り向かないといけない）結構無理な姿勢をとりながらの指揮、にもかかわらず色々起こる変化（演出の都合だったり、その時の演技の違いだったり）もタクトできれいに見せてくれて、大変な運動量だったのではないかと思います。　独唱陣や合唱は、昨年同様関西二期会のメンバーを中心にしたプロの皆さんを中心にした、豪華メンバー。昨年と同じメンバーも半分くらいいらっしゃって、安心感がありました。　喜歌劇「ツィゴイナー男爵」、「ジプシー男爵」と言った方が通りが良いと思いますが、近年は差別用語としてジプシーという言葉が忌避されるので、言い換えた物と思われます。シュトラウスの代表作として「こうもり」と並び称される曲であり、さらにシュトラウスの念願であったオペラに向けて周到に計画された、音楽的には「こうもり」を越えた彼のオペレッタの最高傑作とまで評価されているのに、当時の社会情勢を反映した題材のため、現代では公演に当たって色々不利な演目となってしまっています。　例えば背景にある、二つの戦争（大トルコ戦争、スペイン継承戦争、いずれもオーストリア側の勝利）、オーストリア・ハンガリー二重帝国のハンガリー領にすむジプシーという設定・・舞台上では誰も死なない、とはいえ背後の暗い影を引きずってしまうと当事国とかではやりにくそうだな、と思います。個人的にはこの序曲は過去にも何度か演奏しましたが、「チャルダッシュ」好きなこともあって、「こうもり」序曲よりも気に入っています。今回演奏して、全曲の素晴らしいナンバーを知るにつけても知名度の差は残念なことです。もちろん私は全曲は初めて。まぁ、全曲演奏は多分一生一度、今回のみになりそうです・・　演奏時間と演出の都合（そしてハープがない、という編成の事情もあり）で、オリジナル楽譜とは以下違いがありました。（歌手による音域移調したバージョンはカウントしません）・第1幕のNo.1（導入曲）中間部と最後の一部をカット・第1幕のNo.5a/5b (Sortie) 全体をカット・第1幕のNo.7（Finale I）一部カット・第2幕の導入曲(Ent'r acte) 全体をカット・第2幕のNo.10a (Sortie) 全体をカット・第2幕のNo.13（Finale II）一部カット・第3幕のNo.14,14-1/2,15 全体をカット　それ以外に繰り返しの省略、音の変更やスコアとパートのずれ修正などは適宜ありましたが割愛。　こうもりに比べると圧倒的にリソース（演奏音源、映像）も少なく、演出も大きく異なっていて慣用の物かどうかはよくわからなかったりします。ただ、カットした曲は第3幕の2曲（合唱とアルゼーナのアリア）を除くといずれも短いもので、劇の流れとしてはほぼオリジナルにどおり、と言っても良いかと思います。　今年も演奏する「言語」は歌、台詞すべて日本語公演でした。　特に歌唱チームの方は「日本語で内容をお客様に伝える」ことを大きなテーマとして掲げたとのことで、物語の進行は演じながら（どうしても声は聞き取りにくくなる）ではなく、ナレーションでの対応としたり、と字幕無しで筋がすべて終えるための工夫が凝らされておりました。　なので前回に引き続いて来てくれた会社の同僚の皆さんも「昨年以上に内容が聞いてよくわかり、楽しめた」と感想を話してくださいました。　昨年、今年とシュトラウスが続いたわけですが、実は「こうもり」全編の中での「ワルツ」を弾いている時間は意外と少なく（例のワルツと、侯爵様・・あたりか。チクタクポルカ、チャルダッシュ、シャンペンの歌など2拍子や4拍子の名曲が多いような）、却って「宝のワルツ」「イヒヒのワルツ」などジプシー男爵の方がワルツの時間が長かったような気がします。そのため、昨年はあまり気にならなかった「ワルツの頭打ち」が、かなり気になりました。　これまでも演奏会とかでワルツがある度に、頭打ちの音符のスピード感に悩んでいたのですが、今回２管編成を相手に３本で頭打ちをしようとすると、どうしても気ばってしまい、ますます音が鈍重になるという悪循環でスタートしてしまいました。　音の重さはバスメンバー共通で認識された（特に練習録音を聴いた後から）ので、数少ない練習を縫って、メンバー３名で弾き方やらイメージの意見交換をしました。結局「音価どおりに（弓の）毛では弾かない。pizz.の様に、弦を上手く引っ掛けて弾いたら、あとは余韻で音価を確保する」という弾き方にほぼ収束しました。ちょっと音量的に頼りなく感じるのですが、３人が揃ってその弾き方でタイミングと音程が合うと、十分に響くことがわかりました。　さらに個人的には引っ掛けた後の初速を稼ぐために、手首の返しを先に、腕の動きを後にする弾き方をして、音量とスピード感を付けてみました。結局そうやって弾くと、ウィーンフィルのバスパートの弾き方みたいに、肘から先を動かすタイプの動きになってきて、形から発音のプロセスを考えるのも大切だな、と今更のように感じた次第です。　幸い12月にはウィンナワルツ（ウィーン気質）を演奏できる機会がありそうなので、そちらの練習でもこの弾き方を試してみて、有効性を確認したいと思っています。　今回のリハーサル回数は６回。そのうち私は４回の参加でしたが、オケ単独練習２回、合唱やソリストとの総練習が４回。これで初めての曲２時間分だと、オケ単独演奏ならまぁまぁなリハーサル回数ですが、声とのアンサンブルを整えるのには、もっと事前準備して臨まないと行けないな、と反省です。　スケジュールも、ゲネプロ（全員での通し練習）は本番前週となりましたが、当日もホールでの立ち位置、出入り合わせを確認しながら通した後（本番開場30分位前までやってました）本番、二日目はリハなしで本番のみというものでした。ソリストの疲れもみたらこれが限界でしょうから、このペースで仕上げることを考えないといけません。　とにかく小編成で個々人の能力が高いオケ（自分除く）でした。　打ち上げは同じキャンパス内のレストランにて。ディレクター（制作統括）の大川氏はじめ、合唱、独唱、オケ、舞台（演出、照明、背景）の多くの皆さんが集まっての賑やかな物でした。大道具がない替わりに背景のプロジェクションを使い、演奏会形式とフルのオペラとの中間くらいで構成する阪大オペラですが、これだけの多くの方が一つのステージにかかわっておられたんだ、と改めて「総合芸術」たるオペラの大変さに感じ入りました。こりゃオペラのチケットが高くなるわけだ。　そんな中「オペラの普及」を掲げ無料で頑張る阪大オペラは、素晴らしい活動であると思いました。　オケのTutti奏者ということもあり、役の付いた歌手の方、それも主役級の方なんて雲の上。打ち上げでも首脳陣とお話ししていて、自分とはほとんど縁が無いくらいに思っていたのですが、いざ打ち上げとなると歌手の皆さん、本当に気さくで、私のような弦楽器の末席奏者とでもにこやかに接してくださいました。今年は自撮り写真まで撮らしてもらって・・と見ると、阪大オペラに長く出演されている方は、やはりオケ、歌手、合唱メンバー顔見知りとなられているようで、それがこのアットホームで熱い演奏を支えているのかも知れません。　ありがとうございました！　次回第21回記念の音楽会。すでに日程と曲目は決まっていて、恒例（だそうです）の演奏終了後の舞台挨拶で、お披露目がありました。・８／２９（土）、８／３０（日）２公演・阪大コンベンションセンター（今年と同じ）・演目：歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」（女は皆なこうしたもの）全曲　（モーツァルト作曲）来年は言語（イタリア語）公演になるようなので、字幕が久々登場となるかもしれません。過去の演奏経歴です。通算339/340ステージ目。■Ｊ・シュトラウス：喜歌劇「ジプシー男爵」(全曲) 　　　・（初） ■Ｊ・シュトラウス：喜歌劇「ジプシー男爵」序曲・(1993/2) ＢＯＴ交響楽団／草野　保雄・(2016/6) 滋賀医科大学管弦楽団／岩井　一也オペラパーク管弦楽団での演奏履歴（通算5,6ステージ目）です。・2017年オペラパーク年末第九コンサート　2017/12 （第九全曲）・大阪大学工業会主催第19回音楽会 2018/9/1,2　（喜歌劇こうもり全曲、2ステージ）・2018年オペラパーク年末第九コンサート　2018/12 （第九全曲）・大阪大学工業会主催第20回音楽会 2019/8/31,9/1　（喜歌劇ジプシー男爵全曲、2ステージ

2018年オペラパーク年末第九コンサート（出演：2018/12/23）

年末の６週連続本番もようやくフィニッシュを迎えました。年末定番の第九ですが、小編成のオケ、同じく小編成の合唱でのオープンスペースの演奏ですが、少数精鋭によるクオリティ高い演奏で、お客様も昨年からさらにマナーアップ。ショッピングセンターの広場でのものとは思えないような素晴らしい演奏会で、個人10回目となる記念の第九を演奏することができました。◆―◇―◆―◇―◆―◇―◆―◇―◆―◇―◆―◇―◆2018年オペラパーク年末第九コンサート〜全楽章（合唱付き）〜◆―◇―◆―◇―◆―◇―◆―◇―◆―◇―◆―◇―◆　観覧無料　◆日時：12月23日(日・祝) 　　　　　14:00〜16:00◆場所：ポップタウン住道オペラパーク　1F プラザフェスタ[演奏曲目]ベートーベン交響曲第9番全楽章[演奏]オペラパーク管弦楽団・指揮者　　白谷隆・ソプラノ　藤原未佳子・アルト　　西畑賀世・テナー　　西口浩二・バリトン　落合庸平[合唱]大東第九を歌う合唱団、四条畷第九を歌う合唱団　他演奏曲目別の私の演奏位置と使用弓、演奏回数は以下のとおりです。・ベートーヴェン：交響曲第９番「合唱付き」　 (10回目) 1.5Pult中1Pultin 独弓、4弦 (Extender-C)　Breitkopf 旧版楽譜使用　今年も昨年同様、JR住道駅近くの大規模ショッピングセンター、「ポップタウン住道」オペラパーク内の1階アトリウムが演奏会場です。ここは1，2階吹き抜けになっていて、2階には小さなオルガンが設置されています（今回は使用せず）。普段は催し物が行われる広さ、と言えばおわかりになりますでしょうか。パイプ椅子を並べた椅子席はほとんどなく、お客様1階ショッピングセンターの通路で足を止めての立ち見、もしくは2階からの立ち見（一部備え付けベンチから）となります。もちろん反響板のようなものはありませんが、店舗が迫っていることも有り、反響ポイントはそこそこあったりするので高音は響くようです。ただ、オープンスペースなので、低音はどこまでも抜けていって、なかなか厳しい環境です。本番収録時はビデオに加えてマルチマイクでミキシングしてくれているので、それなりの音場、バランス補正がかかっているのかもしれません。　クリスマス直前の日曜とあって、ショッピングセンターはかなりの人出。リハーサル（これも同じ場所なので、必然的に公開リハーサルとなります）では行き交う買い物のお客様の一部が足を止めて見入って（聞き入って）下さる感じでしたが、本番になると皆さんこれを聞くために集まってくださったと思われる方々が前の方に陣取って、立ち見ですがちゃんとした演奏会のように聞いて下さいました。本番中はアナウンスやBGMも切られていて、お客様も静かに聞いて下って、まるで普通のホールで弾いているような感覚でした。全曲演奏が定着してきて、お客様もそのつもりで聞き入ってもらえる、という良い循環が出来ているようです。オーケストラは昨年とほぼ同じサイズ、8-7-4-5-3人。並びは通常の下手から1st-2nd-Va-Vc, Vaの後ろにCbという、Vc外（アメリカンスタイル）の並び。合唱が入るために奥行きを深くは取れず、ホルンは上手側（コントラバスの隣、弾きやすい！）、打楽器は下手2ndVn後方。コントラファゴットなし、という編成でした。合唱は約40人位でしょうか、先週のコープこうべさんに比べると随分少ないですが、各地の「第九を歌う会」で第九を歌いまくっている方々が参戦されており、男女比も含めクオリティは高いです。一般公募のソプラノの方が多いと、高音での長い音でだんだん音程がぶら下がっていったりすることが時々あるのですが、ここの合唱では顕著ではないので安心して演奏できます。小編成の弦となので、バランスが極端に引っ込むようなことはなかったと思います。　コントラバスは３名。５弦２本とエクステンダー１（私）で、全員低音拡張可能なことから、下げパターンの所はしっかり下げて弾きました。Vaの後ろに横一列で並ぶと、ちょうど３人目の隣がホルンパートになります。場所の制約もあり、バス椅子はＯＫだけど置き椅子が出せずなので、楽器は持ちっぱなし。ちなみにここでは本番も一人一本譜面台を使えるので、楽譜が見やすいです。ただし旧版の楽譜なので、譜めくり対策をしておかないと音符をかなり落としてしまうことになります。　メンバーは昨年から連続して首席を務めるＮさん、そして昨年ご一緒したＭさんが出られなくなり、替わりに登場されたOMEのＯさんとの3名構成。Ｏさんとは旧知ですし、時々宴会でご一緒したりしてたのですが、演奏でご一緒するのは学生時代以来となりました。５弦楽器にさらにエクステンションというマニアックな装備の楽器と共に、古典中心に培った品格高い演奏は大いに刺激と勉強になりました。　指揮は昨年と同じ白谷先生。大阪、神戸を中心に多数のアマオケを指揮するご活躍なのですが、なかなか京都の方ではお目にかかれず、昨年のここでの第九以来となりました。基本的な縦の噛み合わせは自分で調整できるオケだし、楽譜(繰り返し)も含め昨年と基本的な解釈は同じなので、練習回数２回＋当日の合唱合わせでも特に問題なく演奏することが出来たと思います。(個人的には練習１回＋トレーナ練習１回でした）ソリストの方々では、ソプラノの方が昨年と同じ以外は総入れ替え。皆さん第九は演奏経験も多いのか、余裕のソロとアンサンブルでした。　楽譜はこれまた昨年と同じ、昔ながらのブライトコプフ旧版。先述のとおり譜めくりには難しいところが何ヶ所かありますが、チェロと共用譜面なのでチェロの動きも同時に判って弾きやすい。また両横が在阪メジャーアマオケの首席、目の前のチェロ・ヴィオラにも市民オケ首席級の方や音大出られた方々が並んでいて、演奏していて快適です。逆に、こちらがボロを出して足を引っ張らないようにするのがドキドキでした。コンマスは今年は神戸フィルのコンマスの方が座ってくださって、これまたはっきりとよくわかる指示で、合わせどころも大過なく過ぎ、フィニッシュでは立ち止まって静かに聞いて下さったお客様から、大きなブラボーと拍手をいただけました。　その時の演奏は、YouTubeにてこちらのリンクから確認することが出来ます。■第1楽章、第2楽章■第3楽章、第4楽章マルチマイクなのでバランスとかはいじっている可能性もなくはないですが、少なくとも修正テイクはありませんので、本番そのままの演奏です(笑)。３人全員がコントラ行ける楽器だったので、下げたところは音が地を這うのが見えたような気がします(笑)。昨年発生したような流血（奏者の突然の鼻血）の惨事も、演奏上の大事故も無く、本番はYouTubeでご覧のように充実した内容でしたが、今回は公式練習前のトレーナ練習が印象的でした。　私はマエストロとの練習が(当日除き)１回しか取れなかったので、トレーナの先生による代振りの練習に参加しました。指揮者もコンマスも本番とは異なる方という状況下の初回練習でしたから、当然のようにテンポも本番のマエストロとは異なるものでした。　違う人が振るので当然と言えば当然なのですが、まだ練習初回の中、コンマスと指揮者のテンポが食い違うことがまま発生し、「こりゃオケに指揮者のテンポ感とずれているのを気づいてもらわにゃならんな、練習も初回だし」と思い、一人弾きの気楽さもあってついアマオケでやるようにオケのテンポよりも明らかに前（指揮者の打点に近いところ）で音を出してしまいました。その他諸々の内容もあってすぐに一旦演奏は止まった訳ですが、その時に指揮者（トレーナ）の方は「まずはオケ内で合わせてね」というコメントから入りました。　　あ、バレちゃった、という感じですが、この辺の感覚は未だにつかむのが難しい。　指揮者が明らかにテンポを動かしたいのが見えているのにオケが動かないとき、普通はアンサンブルが崩れない範囲のギリギリで音を前に揃えたり後ろに出したりしてテンポが替わってきているのを周りのパートに知らせようとするのですが、それも通用しないときどうするか・・　とりあえずの答えとしては「コンマスの顔色を見る」ことで、指揮者の要求を受け入れているけどオケとしてはもう少しこのままなのか、変えようとしてるけどオケが付いてきていないのかを見分けることにしようと思っています。（瞬間的にできるかどうか、は・・）　それでコンマスがオケを動かしたいと思っている時にバスがアンサンブルを壊してまで前に行くかどうかは、本番までの時間（早期ならわざと壊して皆に気づいてもらった方が良いかも）とか、指揮者のサインに気づいている人の多さ（誰も指揮者を見ずにテンポの変化をスルーしているようなら、止めた方がマシ）で判断なのですが、今回のように上手なオケなら、無茶なことはしないのが無難ですね。。。大人にならねばいかん、とこの歳になってもまだ思わないと行けないようです（笑）。良い勉強になりました。　演奏終了後は同じショッピングセンター内にある事務所にて、立食形式での打ち上げ。合唱の方とも一緒に打ち上げなので、今年もメンバーが部屋からあふれるような熱気となりました。オーケストラの有志はその後本格的に座っての二次会（ショッピングセンターだけあって、場所には事欠きません(笑))へと。私は家族サービス（クリスマスだ！）のために、一次会で残念ながら失礼させていただきました。　次回のオペラパーク管の出番は、夏の阪大オペラ。8/31,9/1両日（2公演）でのヨハン・シュトラウス喜歌劇「チゴイネル・バロン」（ジプシー男爵）となります。　2019年冬の第九は、天皇誕生日が移動することからどうなるんでしょう・・・ここ２年のように日曜なのか、それとも翌日のJazzでのクリスマスコンサートとセットでずらして土曜になるのか・・すでに第九のスケジュールが入ってきていて、気になるところです。「平成の日」が出来れば何も問題なかったのですが（笑）。過去の演奏経歴です。通算325ステージ目。■ベートーヴェン：交響曲第９番「合唱付き」(学生時代の７年連続初見大会や４楽章のみの演奏を除く)・(1990/12)尼崎市民交響楽団／辻　敏治・(1991/12)横浜シティ・フィルハーモニック／鎌田　由紀夫・(1992/12)横浜シティ・フィルハーモニック／鎌田　由紀夫・(2001/12)沼津交響楽団／北原　幸男・(2003/12)沼津交響楽団／横島　勝人・(2010/1)八幡市民オーケストラ／藏野　雅彦・(2014/11)やまなみグリーネ管弦楽団／河野　正孝・(2017/12)オペラパーク管弦楽団／白谷　隆・(2018/12)紫苑交響楽団／牧村　邦彦オペラパーク管弦楽団での演奏履歴（通算4ステージ目）です。・2017年オペラパーク年末第九コンサート　2017/12 （第九全曲）・大阪大学工業会主催第19回音楽会 2018/9/1,2　（喜歌劇こうもり全曲、2ステージ）

大阪大学工業会主催第１９回音楽会（阪大オペラ）（出演報告：2018/9/1,2）

夏休みの練習期間を経て、永年の念願だった「オペラやバレエの全曲演奏」が、ついに実現しました。しかもコントラバスにとって非常に弾き甲斐あるＪ・シュトラウスの名曲「こうもり」。昨年末初めてお世話になった「オペラパーク管弦楽団」のメンバーとしてオペラに初参加し、素晴らしい声楽とオーケストラメンバー、そして3月の紫苑交響楽団さんで初めてご一緒させていただいたゴギ先生の魅力いっぱいの指揮で、幸せな時間を過ごせました。《大阪大学工業会主催第１９回音楽会（阪大オペラ）》日時：平成３０年９月１日（土）　開場：午後１時３０分　開演：午後２時２日（日）　開場：午後１時３０分　開演：午後２時場所：大阪大学コンベンションセンター　ＭＯホール（吹田市山田丘1-1 ）*本年より２日間開演する事といたしました。１日及び２日いずれでも結構ですのでご来場ください。交通：阪急茨木市駅・ＪＲ茨木駅より近鉄バス　阪大本部前行終点下車　徒歩５分千里中央駅より阪急バス「阪大本部前」行　終点下車　徒歩５分大阪モノレールをご利用の場合　阪大病院前下車　徒歩１０分【曲目】ヨハン・シュトラウス／喜歌劇「こうもり」全曲(日本語上演)【出演者】指揮者／ギオルギ・バブアゼディレクター／大川進一郎（大阪大学工業会理事）ステージング／唐谷裕子アイゼンシュタイン／大西信太郎（Br）ロザリンデ／浅井順子（S）アルフレッド／瀬田雅巳（T）こうもり博士／萬田一樹（Br）オルロフスキー／当重　茜（MS）アデーレ／山田千尋（S）イーダ／春田尚美（S）フランク（刑務所長）・ブリント博士（二役）／近藤修平（B）看守／ばりとん亭千秋（Br）グロッケンシュピール兼練習ピアノ伴奏／篠原美樹子管弦楽／オペラパーク管弦楽団（大川卓也）合唱／関西二期会オペラコーラスシンガーズ(漆葉充彦)合唱／パルフェムジークアカデミー(春田尚美)　合唱／阪大オペレッタ「こうもり」合唱隊（河原　敬）合唱指導／細田　隆字幕／岩田倫和（入場無料）主催：一般社団法人大阪大学工業会共催：大阪大学大学院工学研究科／工学部《お問合せ先》一般社団法人大阪大学工業会事務局（TEL：06-6105-6056）曽根祥光演奏曲目別の私の演奏位置と使用弓、演奏回数は以下のとおりです。・Ｊ・シュトラウス：喜歌劇「こうもり」(全曲)　 (初) 1.5Pult中1Pultin 独弓、4弦 (Extender 未使用)（曲中挿入曲）・Ｊ・シュトラウス：ポルカ「雷鳴と電光」(9,10回目) 1.5Pult中1Pultin 独弓、4弦 (Extender 未使用)この「音楽会」は、大阪大学工業会（工学部のＯＢ会みたいな感じ？）が阪大構内のコンベンションセンターの稼働促進・有効利用、会員の親睦を目的にはじまったとのことなので、大阪大学キャンパス内のコンベンションセンターで行われます。座席数が300ちょいの立派なホールですが、「講演用」ですので響きは乾いていて、声が明瞭に届くような響きとなっています。もちろんオーケストラピットや舞台装置はありませんので、オーケストラもステージ上で、その周囲（前と両翼）で歌唱と演技が進みます。初ピット、と言うわけにはいきませんでしたが、逆にいつもの感覚で臨めましたし、演技もそこそこ観られてよかったかもしれません。この音楽会ではずっとオペラを採り上げていることから、通称「阪大オペラ」と言われており、プロの独唱陣、合唱も含めたフルキャスト、オーケストラ伴奏による全曲演奏にもかかわらず入場無料、ということから派手な宣伝をしていないにもかかわらず、年々お客様が増え、ついに昨年は立ち見もできずお引き取り願ったお客様まで出てしまったとのこと。これまでは日曜の公演に、土曜日の通し練習を公開にして対応していましたが、今年はついに土曜日も本番公演を行うことになり、土曜午前に最終練習（通せなくなってしまいました・・）　　→午後本番（1公演目）日曜午後本番（2公演目）という構成をトライすることになりました。これである程度落ち着くか、と思いきや、土曜は480名、日曜は550名程度と、どちらもホール収容人数を上回るお客様がお見えになって、日曜はやはり通路に座って観ていただいたり、という盛況でした。いきなり収容能力いっぱいのお客様となり、来年どうするんだろう・・（リハーサル風景）というわけで、オーケストラはステージ上の中心に陣取りコンパクトに密集。弦楽器はVcが外の近代並び。上から(8-5-5-5-3)。コントラバスはもう一人居ても・・・と言うくらいですが、編成上は内声がやや薄いので、ちょうど良いバランスだったかも知れません。管楽器は、後ろを合唱団が本番中にも移動するので通常は3列取る管楽器も2列でやや横長に並びました。コントラバスは３名、Vaの後ろに横一列です。曲自体は4弦で十分弾ける音域ですが、5弦が1名。エクステ（自分）1名と4弦、という構成。目に優しい、ひとり１譜面台でした。昨年は上手に寄ったためコントラバスは舞台袖奥に入ってしまい照明が届かず大変暗かった、ということで急遽ＬＥＤライトを購入したのですが、幸い今年のステージでは中心に陣取れたので、使わずにすみました。　　　　　　メンバーは、グリーン響でもお世話になったＮさんと、今回初めてお目にかかった徳島から参戦のＨさんと私。二人とも名手で経験豊富なため、落伍しないようにひたすらついていけばよい、というある意味「楽」な状態でした。音程も良く合うので、タイミングさえ合えば3本でも何とかシュトラウスのワルツ頭打ちでオケを踊らせることができるかな、という感じでした。指揮はオーケストラの本拠地・オペラパークの近所にご在住らしい、バブアゼ先生（愛称：ゴギ先生）。私は3月の紫苑響で初めてご一緒させていただき、噂に違わぬ情熱的な指揮と関フィルコンマスでもあることから弦楽器にはテクニックレベルまでの細かい指導に、すっかり魅せられていました。再びこちらでご一緒出来て、今度は歌手へのケアとレスペクト、歌に合わせるためのわかりやすいバトン、とますますゴギ先生ファンになってしまいました。独唱陣や合唱は、関西二期会のメンバーを中心にしたプロの皆さんを中心にした、豪華メンバー。歌も演技もセリフも楽しいし、美しいし、芸達者で、弾きながら思わず笑ってしまうところ、惚れ惚れとしてしまう所ばかりでした。これが無料で聴けるのだったら、私だって来年からはスケジュール調整してでも聴きに行くと思います。確かに。喜歌劇「こうもり」、シュトラウスの代表作として序曲は過去にも何度か演奏しましたが、全曲は初めて。オペレッタのＣＤそのものは持ってはいましたが、真剣に向き合ったのはこれまた初めてでした。演奏時間と演出（慣用的な物含め）の都合で、オリジナル楽譜とは以下違いがありました。・第2幕のNo.9（チクタク・ポルカ）/No.10（チャルダッシュ）の順番を変更し、チャルダッシュの前で20分の休憩。(幕間間は休憩なし）・第2幕のバレエ前後を割愛→ポルカ「雷鳴と電光」を挿入（バレエのカットは慣例みたい）・第3幕への序奏を割愛→看守フロッシュ（ばりとん亭千秋さん）による、落語「代書」（たぶん桂枝雀師匠の型）を元に自由にアレンジした漫談を挿入それ以外にも小さいカットや繰り返しの省略、音の変更などは適宜ありましたが割愛。オペラやバレエでは演出優先となるので、あって普通、な話ではあります。また、歌が入ると問題になる「言語」の問題、オペラですと以下のパターンがあります。1) 歌も台詞もすべて原語（「こうもり」の場合、ドイツ語）2) 歌は原語、台詞は現地語（米英で上演された「こうもり」のビデオなどで、台詞が英語なのを確認可能）3) 歌も台詞もすべて現地語（日本での上演だと日本語翻訳を使う)今回は喜劇で「台詞で笑わせる」必要があること、歌の歌詞で筋が運ばれることもあり、3)の、「すべて日本語での上演」となりました。（ちなみに昨年阪大オペラが上演した「魔笛」では、2)を採用し、歌唱部分では字幕を表示したとのこと)全日本語での演奏はお客様に好評でした。演奏する私たちも、音楽と筋の流れの関連がとりやすく(勉強が少なくて済んで)助かりました。一部お客様からは、「歌の部分は意味をとるのが難しいので、日本語でも字幕がほしい」という要望をいただいたりしましたが、概ね字幕無しで筋を追えたようでした。こうして演奏してみて、この曲が「カルメン」「蝶々夫人」「魔笛／フィガロ」等に並んでオペラのベストに名を連ねる理由がよくわかりました。名作の順位付けはともかく、演奏回数が多い（ウィーンでは日本の第九のように、大晦日に必ず演奏されるとか）のは、一言、「楽しい」に尽きるから、と言えます。演奏する側、聴く側、みんなが終演後笑顔で「楽しかった」「笑った」と言い合える楽曲は、オペラという枠を外しても、そうある物ではありません。大げさになりますが、「音楽上の奇跡」の曲なのかもしれません。ブラームスや、ワーグナー、マーラーなど同時代の並み居る大作曲家が彼に心酔したのは、シュトラウスの音楽が芸術性と大衆性が高いレベルで両立し、「音楽で人の心を動かす」、を超えて「音楽で人を幸せにする」という離れ業を実現してしてしまったから、のように思えます。私も今回の演奏会ほど、聴きに来てくれた知人が揃って笑顔で「楽しかったわー、絶対また観たい」と言ってくれた演奏会はありません。まさに「魔法の音楽」です。その音楽の楽しさ、素晴らしさをどこまで伝えられたか・・長い曲、歌手とのタイミングを常に計りつつパートで合わせる、というプレッシャーで、初日はある個所のコーダ以降カウントを倍に取ってしまうチョンボ。チャルダシュの拍の切り込みも腰が退けてしまう、という残念な部分が残ってしまいました。二日目はこれらの修正を掛けることを心に誓い、リハーサルなしな二日目も早めに行って、おさらいしてみました。でも、二日目は別の箇所のフェルマータ後カウント半分になるところで、やはりお手つき。音を半音間違えるミスもしてしまい、どっちもどっちな結果となりました。やはり長い曲の集中を２日間にわたって維持するのは難しいです。改めてプロは凄いな、と思います。今回のリハーサル回数は７回。そのうち私は６回の参加でしたが、オケの練習２回、合唱やソリストとの総練習が４回。これで初めての曲２時間分だと、オケ単独演奏ならまぁまぁなリハーサル回数ですが、声とのアンサンブルを整えるのには、もっと事前準備して臨まないと行けないな、と反省です。スケジュールも、ゲネプロ（全員での通し練習）は本番前週となり、当日の午前はホールでの立ち位置、出入り合わせが中心で通しなし、二日目はリハなしで本番のみというものでした。ソリストの疲れもみたらこれが限界でしょうから、このペースで仕上げることを考えないといけません。とにかく小編成で個々人の能力が高いオケ（自分除く）でした。私が「乾杯の歌（シャンペン・ソング）」の中のpizz.が続くところで（勝手に）少しcresc.掛けていたのが聞こえたのか、2回目からはゴギ先生、pizz.スタート地点でオケ全体に音を絞るようなジェスチャ。オケもそれに反応してcresc.が掛かりはじめ、同じ部分が繰り返されるたびにその幅も大きくなって、という楽譜にもない、打ち合わせにもない表情付けを本番の中で実現できました（妄想かもしれません）。こういう痺れる体験をさせていただいた、というか必死でついていったことで、自分も少し成長したかも知れません。打ち上げは同じキャンパス内のレストラン、「ラ・シエーナ」にて。ディレクター（制作統括）の大川氏はじめ、合唱、独唱、オケ、舞台（演出、照明、背景）の多くの皆さんが集まっての賑やかな物でした。大道具がない替わりに背景のプロジェクションを使い、演奏会形式とフルのオペラとの中間くらいで構成する阪大オペラですが、これだけの多くの方が一つのステージにかかわっておられたんだ、と改めて「総合芸術」たるオペラの大変さに感じ入りました。こりゃオペラのチケットが高くなるわけだ。そんな中「オペラの普及」を掲げ無料で頑張る阪大オペラは、素晴らしい活動であると思いました。オケのTutti奏者は（オケ発生の出自からしても）ソリストやマエストロでも身分違いという感じがするものですが、役の付いた歌手の方、それも主役級の方なんて雲の上。打ち上げでも首脳陣とお話ししていて、自分とはほとんど縁が無いくらいに思っていたのですが、いざ打ち上げとなると歌手の皆さん、本当に気さくで、私のような弦楽器の末席奏者とでもにこやかに接してくださいました。ありがとうございました！次回はいよいよ第20回記念の音楽会。すでに日程と曲目は決まっているとのこと。・８／３１（土）、９／１（日）２公演・阪大コンベンションセンター（今年と同じ）・演目：喜歌劇「チゴイネルバロン」（ジプシー男爵）全曲　（Ｊ・シュトラウス作曲）今年の好演（たぶん）で、来年はいっそうの混雑になるかも知れません。３回公演になることは多分ありません（笑）ので、できるだけお早めにお越しくださいませ。過去の演奏経歴です。通算313/314ステージ目。せっかく譜面台用のLED照明買ったし、どこかでピット演奏のお話ないかなぁ・・■Ｊ・シュトラウス：喜歌劇「こうもり」(全曲) 　　　・（初） ■Ｊ・シュトラウス：喜歌劇「こうもり」序曲・(2003/1) 沼津交響楽団・沼津吹奏楽団／小森　康弘・(2005/7) 沼津吹奏楽団／保科　洋（吹奏楽版）・(2014/11) 京都市民管弦楽団／阪　哲郎■Ｊ．シュトラウス：ポルカ「雷鳴と電光」・(2003/1) 沼津交響楽団・沼津吹奏楽団／小森　康弘・(2005/2) 清水フィルハーモニー管弦楽団／藤崎　凡（アンコール）・(2011/2) 墨染交響楽団／滝本　秀信（アンコール）・(2012/7) 八幡市民オーケストラ／安藤　亨・(2014/1) Cb.アンサンブル東海支部親睦演奏会 2014（コントラバス四重奏編曲版）・(2015/7) 八幡市民オーケストラ／安藤　亨・(2016/6) 滋賀医科大学管弦楽団／岩井　一也（アンコール）・(2017/10) 八幡市民オーケストラ／中井　章徳（アンコール）オペラパーク管弦楽団での演奏履歴（通算2ステージ目）です。・2017年オペラパーク年末第九コンサート　2017/12 （第九全曲）

2017年オペラパーク年末第九コンサート（出演：2017/12/23)

2017年最後となる演奏会は、始めてお世話になるオペラパーク管弦楽団さんによる、年末第九の演奏となりました。久しぶりの「第九」演奏です。これで年間最多記録となる21回のステージ終了です。今年も多くの皆さんと出会い、お世話になりました。ありがとうございました。◆―◇―◆―◇―◆―◇―◆―◇―◆―◇―◆―◇―◆2017年オペラパーク年末第九コンサート〜全楽章（合唱付き）〜◆―◇―◆―◇―◆―◇―◆―◇―◆―◇―◆―◇―◆　観覧無料　◆日時：12月23日(土・祝) 　　　　　14:00〜15:45◆場所：ポップタウン住道オペラパーク1F プラザフェスタ[演奏曲目]ベートーベン交響曲第9番全楽章[演奏]オペラパーク管弦楽団・指揮　　　白谷隆・ソプラノ　藤原三佳子・アルト　　大垣加代子・テナー　　藤田大輔・バリトン　近藤修平[合唱]大東第九を歌う合唱団、四条畷第九を歌う合唱団　他「ポップタウン住道オペラパーク」は、大阪大東市にある大規模なショッピングセンター。このショッピングセンターの中にある、天井吹き抜けの空間が演奏会場になります。室内のオープンスペースとはいえ２階部分にはパイプオルガンも据えられていて、演奏を前提とした空間になっています。クリスマスをひかえ賑わうショッピングセンターの中で、立ち見、通りすがり含め、多くのお客さまに演奏を聴いていただけたことと思います。演奏曲目別の詳細内容は、次のとおりです。・ベートーベン：交響曲第９番「合唱付き」 (８回目) 1.5Pult中2Pult (一人弾き)　独弓、4弦、エクステＣ下げ　演奏会場は前述の通り、ショッピングセンターのアトリウム。天井は吹き抜けで開放感あり、２階部分はオルガンもある空間で、ここでオペラパーク管弦楽団やオペラパーク楽友アンサンブルさんが年に何回かの公演を行っています。いわゆる「固定席」はないため、立ち見だったり周辺のベンチに腰掛けての鑑賞になりますが、その分気軽に音楽に触れられるようになっています。　場所の関係もあり弦楽器の編成はかなり小さく、最近はやりの「ピリオド系」の編成に近いです。ちなみに今回は楽器も奏法もモダン（他のクラシック曲を演奏するのと同じ楽器）でした。弦楽器は上から、7-5-6-4-3人。　シビアです（笑）。前回第九を演奏した時も３人（この時は、他のお二人は音大卒とプロ奏者）。今回もメンバーと言い人数と言い、前回同様自分の音が聞こえ、また一人でも欠けるとたちまち音量不足になる、なかなか心理的プレッシャー溢れる編成です。　コントラバスの並びは、３人1列。私は一番奥になり、今回はホルンが木管前列横上手で並ぶ形。合唱団、ソリストがはいるために奥行きを削り、トランペットが木管後列下手側、トロンボーンはソリスト横の上手側、ホルンの後ろ、という配置です。　下の写真は2階席からのものなので、雛段無しですが配置がよくわかります。　コントラバスのメンバーは首席奏者で今回お声がけくださったＮ村さん、音大卒のＭ川さんのお二人。Ｎ村さんは関西圏でも１，２を争う名手のベテラン・アマチュアコントラバス奏者。複数のオーケストラの首席奏者と多数のエキストラ演奏では、その高い演奏技術と細やかな心配り、演奏への柔軟で素早い対応等々見るにつけ、お手本にしたいところ満載です。私は洛星交響楽団楽友会演奏会（「英雄の生涯」演奏の時）にお声を掛けていただいて以来、２度目の洛星ＯＢオケ、グリーン響等お世話になりっぱなしです。　もうお一方のＭ川さんとは、その「英雄の生涯」演奏の時にご一緒して以来となります。安定して無駄のない演奏は、さすがとしか言えません。こちらもお手本にしたい演奏・・お手本だらけです（笑）。　指揮はこの第九演奏会を続けて担当されている、白谷隆先生。大阪、神戸を中心にご活躍ですが、京滋に籠もっている私は初めてご指導いただくことになります。　搬入時にM川さんの車が駐車場で調子悪くなってしまい、ドキドキするシチュエーションになりましたが、リハーサル、本番とも何とかなって、本当によかったです。　そのリハーサル、写真の場所でまずは合唱合わせから。4楽章をバリトン独唱の前から通して、あと少し戻して、と言う形で合唱、ソロ合わせは終了。後ろの板に「ただ今リハーサル中」という張り紙、奏者が一部着替え前、と言うことを除けば、行き来する方は状況よくわかんないでしょう。。しっかり聴き入ってくださる方がいらっしゃいました。　公開リハーサル状態。　1時間しかないリハーサルなので、30分で合唱合わせ。合唱はオケとの事前練習は一切無く、今日だけの合わせですが、第九を歌うにあたっては百戦錬磨の方ばかりのようで、一回通しでほぼOK。すごいものです。オーケストラの方は残りの時間で１～３楽章と4楽章の導入の主なところをピックアップする、効率的なリハーサル。白谷先生のリハーサル手腕が冴えます。　オーケストラも、第九演奏に慣れた方が多くいらっしゃることもあり、準備練習1回＋先生とのリハーサル2回だけで今日を迎えても、不安感は全くありませんでした。こちらもさすがです。　その間に、独唱のマイクバランス、録音、録画（後日YouTubeにアップするために、マルチマイク、カメラ、ミキシング、というライブレコーディングの体制が出来ていて、そちらもリハーサルでの確認が進みました。　昼食を各自取った後の本番、ショッピングモールだけあって、食事場所には全く困りません（笑）外に出る必要なし。コントラバスパートは、演奏場所からほど近いカフェにてそそくさと（といいつつ、話が盛り上がってそこそこの時間になりましたが）いただきました。　いよいよ本番。お客様は最前列の20席程度のパイプ椅子と２Fの休憩用ベンチ以外は基本的に立ち見のため、長い第9、合唱導入もあり、１，２楽章の演奏後約30分の休憩を挟んで（そこで合唱、ソリストが入って）3，4楽章、という構成です。　使用した楽譜はブライトコプフ旧版。久しぶりです。学生時代の年末恒例最終練習後一発通し第九、はずっとこれでした（というか、まだ新版出てなかったから、これしかなかった）。チェロと兼用の譜面なので、チェロの動きがわかりやすく、ちょっと嬉しかったりします。難点は譜めくりが厳しい部分が何ページかあること。4楽章の歓喜の主題が始めて出るところの直前でめくり、とか、ちょっと度胸要りそうなところでのめくりがあります。今回は譜面台が一人1本いただけたので、譜面を見るには楽なのですが、めくりは全員が必要になるため、どんくさいことをするとバスパートの音がなくなってしまいます。　各自がめくり対策をしてきた上（結局同じような細工になったりします）で、リハーサルで隣のめくり状態を確認しながら、問題ないことを確認しての演奏となりました。　実際に使った譜面は、学生時代にバスパートの先輩からいただいたもの。表紙を付けて大切に置いておいたのですが、新版の使用が増えた昨今使用機会は激減していました。歳も歳ですし今回の演奏で書き込み含め、手を入れて使うこととしました。隣のM川さんも学生時代からの譜面だったとのこと。こういう譜面は色んな書き込みもあったりして、奏者にとっては大切な財産です。　実はエクステンダーをつけての第九は初めてでして、今回はどこを下げるかの検討する機会にもなりました。トップのN村さんが５弦、M川さんが４弦ということから、「無理はせずに、効果的なところだけ下げる」を基本方針として、1楽章の展開部入って少し行ったところ、2楽章は例の「くーらりねっとチョンボチョンボ」のリズムの所（クラリネット奏者の方、すみません）、3楽章は2回目のファンファーレの後（ここ、一番効果的なところ）、4楽章はトルコ風マーチの前という風に、絞った形で下げさせてもらいました。そのため楽譜は下でもオクターブ上げて弾いたところも結構ありました。そんな5弦が1本のみの所でも場所によっては下がったことがはっきり聞こえるようで、２Fで聞いていた嫁が、あるところ（5弦1本の所）で下がった音が聞こえた、と後で言ってました。奏者の腕（音程が上手く合わないと、コントラ音は聞こえてこない）が必要ですが、やはりオクターブ下の効果は絶大、ということでしょう。　演奏の方は、器楽のみの2楽章で繰り返しを省略するなど、立ち見のお客様に配慮しつつ進み、終楽章へ。チェロバス最大の見せ場、レシタティーボは大きな事故も無く（多分）過ぎ去り、声楽との共演へ。合唱、独奏陣が好調で溌剌と音楽を進めるステージとなり、演奏に難儀するテンポにはなりましたが（あぁ・・今回も弾けなかったです）、勢いある盛り上がったフィナーレを迎えることが出来ました。アンコールはありませんでした。まぁ、こういうオープンスペースですので、そもそもカーテンコールするカーテン無いですし（笑）。けど、私のちょうど後ろから盛大なブラボーをいただきまして（多分会長？）、恐縮することしきりでした。立ちっぱなしで聞いて、盛大な拍手をくださった多くのお客様に感謝です。　打ち上げは、ショッピングセンターの事務所にて、レセプション形式でのものでした。翌日（クリスマスイブは、家で私が食事を作るのが恒例となっています）にそなえて１Ｆのスーパーで嫁と買い出ししていたら、少し遅れてしまいました・・(><)　この次のオペラパーク管弦楽団の活動は、夏の阪大オペラの伴奏になる、とのことでした。今年の夏は「魔笛」全曲を演奏会形式で演奏したそうです。（演奏会形式とは言っても、ステージをかなり空けて、歌手はかなり演技もできたようです。）来年も歌劇全曲となると思いますが、なんともすごいオケです。過去の演奏経歴です。通算302ステージ目。今年のベートーベンは奇数番ばかりでした。１番（八幡市民オケ）、３番（西陣お弁当オケ、大阪工大オケ）、そしてこの９番■ベートーベン：交響曲第９番「合唱付き」　・辻　敏治／尼崎市民交響楽団(1990/12) ・鎌田　由紀夫／横浜シティ・フィルハーモニック(1991/12) , (1992/12)・北原　幸男／沼津交響楽団(2001/12)・横島　勝人／沼津交響楽団(2003/12)・藏野　雅彦／八幡市民オーケストラ(2010/1) ・河野　正孝／やまなみグリーネ管弦楽団(2014/11)オペラパーク管弦楽団さんでの演奏記録です。もちろん初めて。（初）