久々に面白い本を読みました
不機嫌な長男・長女無責任な末っ子たち [ 五百田 達成 ]
不機嫌な長男・長女 無責任な末っ子たち【電子書籍】[ 五百田達成 ]
家族という最も原始的なコミュニティの中で
更に、兄弟という最小の競争社会の中ではぐくまれる人間性によってもたらされる
性格と傾向について述べた本
そんな難しい話ではなく、
こういうとき、長子はこうすることが多いよねー、末っ子はこうだよねー
という例が書かれています
読んでいくと、うんうん、そうそうと頷くことがたくさん
自分の兄弟を思い出してみれば、
長子は、親兄弟甥姪の記念日には必ずプレゼントをし、
全員が集まればその場を仕切り、ナチュラルに命令をする王様なのに、
ちょっとしたことでプレッシャーを感じて、
解熱剤でも下がらない熱を出して、ここ一番に弱いと定評があります
中間子は自分のことだけ考えて、好き勝手に生きているようで、
記念日のプレゼントは完璧なリサーチで、絶対に外さない
あなたしか頼れないの!と言われると、俄然張り切ってしまい、
結果、仕事や人生はがんじがらめになっているけど、どこか幸せそう
末っ子は思いつきで親兄弟甥姪にちょこちょことプレゼントをするけど、
肝心の記念日は忘れ、留守電の折り返しや年賀状を忘れても笑って済ませ、
言われれば何でもちゃっちゃとやるけど、言われなければ何もせず、
兄弟の轍は踏まないように、要領よく人生をすり抜けている
職場のメンバーを思い出しても、
普段、決断すべき課長は末っ子なせいか、
「みんながそうしたいと言うなら、やるよ」だし、
更に決断すべき部長は一人っ子で
「いいアイデアがあるんですよ!」と根回しなしの提案をし、
長子の主任と平は、のらくら末っ子課長とマイペース部長に
「これでいいですよね! 異議なしですね!」と迫るか、
完璧な計画を立てて、「これを言えばいい」とお膳立てまでして、
一人っ子の平は「え~やっぱりこっちがいいです~」と決定後に混ぜっ返し
中間子の平は、黙って議事録を作り続ける
そんなうちのメンバーです
この本で一番面白かったのは、ピンチへの対応ですね
長子はピンチになったら、頭を抱えて、現実から目を背け、
中間子は失敗が許される局面では、失敗を恐れず俄然張り切り、
末っ子はいち早く気付いていても面倒だから見て見ぬ振りをし、
一人っ子は自分に関係しなければ、ピンチをピンチと思わない
シン・ゴジラで言えば、最初の総理大臣・大河内は末っ子かな
総理代理の里見は一人っ子で、矢口と赤坂は中間子タイプ?
ま、もちろん、兄弟関係だけですべてが決まるわけではないですが、
生まれてから濃密に続いてきた人間関係の中で学んだ処世術は、
その人の対人関係スキルの基本であり、
キャラクター決定の根幹となり、
家族以外の人間関係にも汎化されるものでしょうね
この本に書かれていることを理解して、
相手が兄弟のどの位置にいるかを把握してつきあえば、
もっと対人関係が上手になるのかも?