チェーザレ（4）

チェーザレ破壊の創造者【4】惣領冬実　著

待望の4巻です。3巻ではひたすらチェー様カッコいい～って感じでしたが、ここに来てだんだんと、ボルジアの立場の危うさや、彼ら(神に背く婚姻からなる一族)への表立っては出てこないけれども確実に存在する差別意識のようなものが示唆されはじめました。それに対するチェーザレの屈折した感情も感じられて、今までのように無邪気に楽しめる内容では無くなって来ましたね。

しかし、そんな暗い兆しはあったものの、妹ルクレツィアの登場で作品が急に華やいだ印象にもなりました。かわいい～。彼女もこの後チェーザレの野望のために翻弄されていくのですが、どのように描かれるのかとても楽しみです。

また、祭を楽しむチェーザレが描かれていましたが、こういう時の年相応の笑顔に非常に惹かれます。こういうonとoffの使い分けと言うか、陰と陽のコントラストが上手いなあと思いますね～。

ところで、あのアンジェロはやはりミケランジェロのようですね。名前もミカエル（Michael）＋天使（angelo）ですもんね。生い立ちを読むと、アンジェロの設定そのままです。
ただ、ミケランジェロって凄く頑固で喧嘩っ早くてすごい職人気質というイメージがあるので、アンジェロはちょっとイメージ優しすぎる気がします。この後性格が変っていくのでしょうか？

マキアヴェッリも冷徹な観察者の片鱗が垣間見えてこの人物の今後の動向も気になります。

それにしても4巻の引きが、ちょっと思わせぶりだったので、早く先が知りたくてたまりません。惣領様、資料の読み込み大変でしょうが、早く続きを出してください～。

きのう何食べた？（1）

きのう何食べた？【1】よしながふみ　著

よしなが先生の新シリーズ。
ゲイの弁護士筧史朗さんと、美容師の矢吹賢二さんの日常生活マンガ？とでもいうのでしょうか。
筧先生としてはごく淡々と日常生活をこなしているだけなのに、何でゲイだっていうだけでこんなにコミカルになっちゃうんでしょう。(絡みとかは全く無いのでストレートの方もご安心下さい。)
そして、よしながさんの描くご飯ってどうしてこう美味しそうなんでしょうか。作りながら献立を組み立てていくあたり、こんなには完璧ではないけれど、私も似たようなことを考えながら作っているなあと思いました。いくつかレシピも真似してみたい、なかなかお役立ちマンガでもあります。

余談ですが、表紙の罫線の間に下に刷られた文字が透けて見えるのですが、芸の細かいレイアウトですね～。日本の印刷技術と製本技術は素晴らしい!

それはそうと、大奥の3巻が12月20日に出るようですね。すっごく楽しみ！1・2巻を復習しておかなくちゃ。あ、20日ってチコ姉の誕生日じゃん。ヤバいヤバい。。。