カルロス・ゴーンは、英雄それとも悪人
新自由主義の破局と決着 格差社会から21世紀恐慌へ [ 二宮厚美 ]カルロス・ゴーン逃亡事件を振り返って、これを読めば今回の逃走劇の裏側に隠れていたさまざまな問題が見えて来るはず。何故カルロス・ゴーンが検察に捕まったのか?その遠因として、2010年に、日本で1億円以上報酬を受けている役員の個別開示が義務化されたことが上げられます。この法整備をしたのが、民主党政権時代の亀井静香氏です。カルロス・ゴーンの最初の容疑は、有価証券報告書の虚偽記載でした。2010年3月期から2018年3月期まで総額95億円の役員報酬を少なく記載したという容疑でした。そうです、法律が変わり、高額な役員報酬を世間から叩かれるのを嫌ったことによる虚偽記載だったのではと想像してしまいますね。カルロス・ゴーンのもう一つの容疑、会社法違反(特別背任)の方がもっと悪質な気がしますし、真相を究明してほしかったです。上記の亀井静香氏は次のような言葉を残しています。「会社の経営者は社会的存在であり、公の存在。だから、どういう報酬を得ているかはオープンにしなければならない。私は、社長が高い報酬をもらうべきでないと考えていいるわけではないよ。高額の報酬を得ていても、世間の評価に耐えるだけの仕事をすればいいんだ。 公表されちゃ困るというアホな経営者もいるけど、さらされるのがかっこ悪いならちゃんと仕事しろ。」カルロス・ゴーン逮捕の裏にあるお家騒動日産の43%の株式を保有するルノー(フランス政府が筆頭株主)が、日産の経営への影響力を強めよとしたことが背景にあります。経営に口を出してほしくない日産と口を出したいルノーの戦いの犠牲になったのが、ルノー出身のカルロス・ゴーン。 飼い犬に手を噛まれたっと思ったのがカルロス・ゴーンでしょうね。どうして、飼い犬に噛まれなければならなかったのかは、検証が必要だと思います。 国家間がらみの報復なのか、個人的な恨みが溜まっての結果なのかは。明智光秀となった西川広人元日産社長カルロス・ゴーンの金遣いの荒さを諫められずに、検察に元上司を売ったと言われてもしかたない西川元社長。 結局は、三日天下で社長の椅子を転げ落ちることになってしまいましたね。カルロス・ゴーンにしょろ西川元社長にしろ、経営者としての美学がなさすぎな気がしてなりません。日本の検察は、公平公正なのか?外国籍のカルロス・ゴーンは、捕まり、日本人の西川元社長は、捕まらなかった。 カルロス・ゴーンの暴走を止められなかった経営陣の責任は重いはずなのに、その辺はスルーしていると言われても仕方ない。 そして、外国人記者エーデルスタイン氏の次の発言だ。「日本の検察官は、一般的に正義を気にしておらず、勝つことを気にかけている。彼らは、お決まりのように、訴訟の約半分を起訴無効にしているが、起訴した場合、99%有罪にする。日本の検察はみな屈辱的な1%の敗者になりたくないのだ。」この疑問に、海外の人々を納得させるだけの返答が日本の検察にあるのだろうか? 「カミソリ」と異名を持つ弁護人、弘中惇一郎氏の責任は?逃亡直後の記者会見での弘中氏の発言は、「全ての旅券は預かったままだ。」その2日後、「鍵付き旅券を所持していた経緯を失念していた。」失念していたって言葉が嘘くさく聞こえるのは私だけ?ユーチューバーのさささのささやんが言ってましたよ。「カルロス・ゴーンに良いように使い捨てられたみたいだ。”使い捨てカミソリ”と異名を変えた方が良いかも。」て。地裁も地裁だ!「旅券不携帯で入管法違反になる』と弁護側が地裁に条件変更を請求し、地検は海外逃亡の恐れが高いと反対したのにも拘わらず、2冊ある旅券のうち1冊を鍵付きケースに入れて携帯し、鍵は弁護団が預かるとの条件で請求を認めたって、何? 旅券携帯義務は司法判断で免責されるので、パスポートを渡す必要は全然ないはず。そもそも、被告人の位置を特定できる電子ブレスレットなどを使っていないことに問題がある。 カルロス・ゴーン側は、保釈請求にあたって、このツールの受け入れも明示していたが、日本では人権派が反対していて使えていないようだ。皮肉なことに、こうした電子ブレスレットなどを使っていれば、100%付けている人を監視することが出来て、逃亡リスクも排除できるので、不必要な身柄拘束を回避することが出来るそうだ。こうした技術を使っていればカルロス・ゴーンの人権は尊重されていて、逃亡もされなかったのではと言われている。時代遅れな司法界に問題の山が隠されているのでは?日本は海に囲まれているので安全だと思う嘘!かなりマークされていた、容疑者のカルロス・ゴーンだって、いとも簡単に日本国外へ逃亡出来た現実を突きつけられて思うことは、現実は、日本の国境は穴だらけ、悪いやつが自由に出入りしているってことに気が付かなければいけない。国を守るっということは、国境を守るっということである。今回の逃亡劇には、外交官の関与があったのでは?航空機に持ち込む手荷物のエックス線などの検査を外交官はウイーン条約で免除される権利を持っているそうだ。カルロス・ゴーンの逆襲カルロス・ゴーンは、日本の刑事司法制度に不当に扱われたと思っている。 そこを、上手く付いてくるだろう。ハリウッドは、今回の脱出劇で、早速、映画化を進めて来るのでは、もしかしたら、今回の脱出劇に一枚からんでいたりして。メディアを最大限に使って、日本の司法界が如何に不正義だと訴えてくるでしょう。 国際世論にめっぽう弱い日本側は、これに対抗できるのだろうか?故郷レバノンではカルロス・ゴーンをどう観ているのか?(肯定派)・不正な日本の司法制度は許せない。・日本人はゴーン氏に対して間違いを犯した。有罪になるまでは 人間は無罪だ。その逆はない。・借金でつぶれそうだった自動車会社を引き受け、また稼げるよう に生まれ変わらせ、世界的企業の一つに戻した。そんな人間に 日本はよくもこんな扱いができるものだ。・この近所は全員が彼を尊敬している。レバノン人にとって彼こそ が成功の象徴だ。(否定派)・この国にはもう十分、泥棒で充満しているのに、また一人やって 来た。・「日本の不正な司法制度から脱出した。」とゴーン氏が言うが、 さぞやレバノンの”有能な”司法制度は心地よかろう。・レバノンでは、大量の公金が毎年横領されているが、政治家は 誰一人捕まっていない。・国民はデモで国に、「盗まれた金を返せ」っと言って来たが、 「盗んだ男を返せ」とは言っていない。・無罪を主張するなら、日本から逃げる必要はない。・汚職まみれの人が多いレバノンの中でも、筆頭格だ。・レバノンでは不正がはびこっていて、違法にお金を 得た人間が戻って来るのは当たり前のことだ。・日本では難しくっても、レバノンで法の裁きは必要だ。煮詰めて行けば、この問題は・・・広がり過ぎた格差問題とエリートのエゴという世界的なテーマの代理戦争のような気がします。フランス最大の労働組織のトップのフィリップ・マルティネス氏が、カルロス・ゴーンの逃亡劇に関して簡潔に言っています。「これが金持ちの世界なのだ!」ブログを読んで頂きありがとうございます。クリックして頂くと、ブログの励みになります。 ↓↓↓↓にほんブログ村