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つれづれ浮世草

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2006年08月18日
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カテゴリ:映画

 突然大きな写真ですみません。先日の我が家の食卓に現れた梅うどん(と水餃子)です。暑い日は、こういった涼味のあるあっさり系か、カレーや焼肉のようなどっと汗呼び系かのどちらかがいいですね。

 なんぜんたろうさんお薦めの「チルソクの夏」、やっと観ました。佐々部清監督の山口三部作の一つです(他の二作は共に2005年制作の「四日間の奇蹟」「カーテンコール」)。佐々部監督と言えば、あの話題になった「半落ち」もそうですね。

 チルソクというのは韓国語で七夕という意味です。ひとことで言ってしまえば、下関に住む女子高生と釜山に住む男子高校生の恋物語なのですが、ひとことで片付けられない日韓のわだかまりと無理解が周囲に満ち満ちていて、その中で純粋に相手のことを想い、またその時期特有の悩みを抱えながら友情も育んでいくという、切なくも心温まる作品です。

 時代は今から約30年前、まだ携帯電話もパソコンもなかった文通時代。そうそう、カラオケがスナックなどに導入され始めた頃で、ギター流しの歌手が仕事を失っていく時代でもありました。父親役の山本譲二さんは、ご自分の経験を重ねて役作りされたものか、迫真の演技で映画に花を添えています。

 私はこの映画をどうしても自分の高校時代にだぶらせて観ずにはおれませんでした。私もこの主人公たちと同じ2年生の時、母親の無理解によってガールフレンドと無理やり引き裂かれた苦い経験があります。指一本触れまいと決めて付き合っていただけに、心の傷はあまりにも深く残ってしまいました。

 でもこの映画のお陰でというと少々嘘っぽいですが、世間ではこういう親は決して珍しくないのかもしれない、と思えたことで、心の奥底でどろどろ渦巻いていた澱(おり)がいくらかでも溶解したような気持ちになれたことが嬉しかったです。






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Last updated  2006年08月19日 01時16分31秒
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