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カテゴリ:旅行
![]() 僕は、キックオフ前のサッカースタジアムが大好きだ。 初めての中国超級リーグ。スタジアムは、北京工人体育場。北京国安がホームで迎えうつのは、上海申花。スタジアムに向かうと北京国安の緑のユニフォームを着たサポーターたちが続々と集まってくる。試合開始には、まだ2時間もの時間があるというのに。サポーターは、どこの国へ行っても同じ。地下鉄駅からチャントを歌いながら、スタジアムへと向かう。北京国安にも上海申花にも思い入れはないけれど。それでもサッカースタジアムへ向かうというだけで、ワクワクしてくる。 北京に着いて最初のホテルで見たテレビ。スポーツ専門チャンネルらしく、バルセロナ対チェルシーの試合とか、マンチェスターユナイテッド対トットナムの試合とかをやっていたけど。そこで北京国安が取り上げられていた。チームの調子はよくないらしく。入らない得点。つまらない失点。何度となくアップで写し出される北京国安の監督の苦虫をつぶしたような顔。はたして、今日の試合は吉と出るのか、凶と出るのか。 試合の終わった後のサッカースタジアムほど、寂しい場所はない。ましてやホームで勝ちを納めることができなかったときほど、寂しい場所はない。試合結果は、0-0のスコアレスドロー。勝てなかったという結果よりも、まったく勝てそうにない試合内容。だが不満を感じていたのは、自分だけ。北京国安のサポーターたちは、まるで何事もなかったかのようにスタジアムを後にしていく。 サッカーの終わった後のスタジアムは、哀しい。勝てなかった試合のホームスタジアムは、哀しい。でもそれ以上に哀しい場所は、サポーターからも見放されたスタジアムだ。そこには、怒りもない。悲しみもない。次の試合にかける意気込みもないただ、諦めだけが、そこにある。世界のどこよりも哀しい場所。それは、諦めの漂うサッカースタジアムだ。これより哀しい場所を、僕は知らない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.08.29 12:38:56
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