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カテゴリ:聖イグナチオ学院HPより ニュースレター
■「東ティモールの聖イグナチオ学院を紹介するHP」がプロバイダーの設定変更により海外からの更新ができなくなったので、「ブログ・ワニ通信」を利用してそのHPを補うことにしました。今日から数日間は試験的に、HPからのリンクでブログを見ることができるか試みます。ご理解いただけますようにお願いいたします。
東ティモールからのニュース・レター Lafaek Correspondence The News Letter from East Timor, No.10 2017年6月5日 Residência Santo Inácio de Loyola Taibesi, Cinarate, Dili, P.O.Box 209, East Timor 東ティモールの新しい学校設立の協力者のみなさまへ -聖イグナチオ学院(中学高等学校)・聖ジョアン・デ・ブリトー教育大学- 暑中お見舞い申し上げます。ニュース・レターが届く頃は、梅雨の終わり、初夏の頃だと思います。 この5月から、東ティモールに赴任して6年目になりました。この間、大きな病気もなく元気に過ごすことができました。年2回発行しているニュースレターも第10号になりました。現地語のテトゥン語も幾分か話せるようになりました。また就労ビザからResidential Permissionに切り替わりました。これからは、公用語のポルトガル語と通用言語のインドネシア語の習得に本腰を入れようと思っています。 2011年秋に東ティモールへの派遣任命を受け、独立10周年記念式典に参加したいと、2012年5月初旬に当地へ参りました。当時48才で、「50才前なら行っても新しい生活をはじめるためになんとかなるだろう」と思ったものです。人口約120万人、面積は長野県ほどの東ティモールは、16世紀からポルトガルの植民地、第2次世界大戦中の日本による占領、そして1975年からはインドネシアに併合を経て、2002年5月20日にはじめて独立国としての経験をはじめました。そして今年の独立記念日には、私が住んでいるリキサ県主宰の独立記念日式典ミサの司式を依頼されたことは様々な思いもありましたが喜びでもありました。かつての占領国の人が、その国の独立を祝うミサを主式するとき「説教壇に立って、どんな話しをしようか」と考えました。すべての行事が終わって気づきましたが、自分の思いを式典の中で自由に語ることができたのは説教と祈りをした私だけでした。県知事も大統領のメッセージを代読しただけです。 「いのちをつなぐ、人との出会いへ向かうグローバリズム」。これが当地における私の活動のモットーです。経済的収益を求めてグローバルに活動する企業に負けないように、国と民族の境界線を越えて人と人が真に人間性を豊かにすることができる出会いを求める活動を意味します。当地赴任前は想像もしていませんでしたが、私の仕事の多くは学校以外の(カトリック教会の)司牧活動が占めています。葬儀ミサや埋葬式をはじめ、朝6時半に出かけ夕方7時に帰宅するまでバイクで山間部を走りミサや赦しの秘跡、病人の家庭訪問求めに応じ続けている日もありますが、慰めも感じています。 聖イグナチオ学院中学高等学校は、いま(2017年現在)開校5年目を迎え中学1年生から高校2年生まで、約550名の生徒が在学しています。「貧富の隔たり無く、学びたいすべての子どもたちに良い教育を提供できるきちんとした学校」を作ろうとしています。この目標の中には2つの新しさが含まれています。私立学校は相対的に豊かな家庭の子弟を教育し、特定の社会階層による「教育のプライベート化」を進めることがありますが、聖イグナチオ学院は「学校の公益性」に鑑み、貧しい家庭の子どもたちを学校に招くことを主眼に置き、社会階層間の橋渡しと和解を促そうとしています。もう1つの新しさは、東ティモールの教育システムは独立戦争の混乱の中で一旦完全に崩壊しましたが、その環境にあって教員の資質向上を含めた質の高い教育をおこなうモデルスクールとなることです。 ↑ 創立70周年を記念して校舎を新築した神奈川県の栄光学園からこれまでつかってきた机や椅子を聖イグナチオ学院と聖ジョアン・デ・ブリトー教育大学にご寄贈をいただきました ありがとうございます 高校1年生がコンテナから送られてきた学校家具を運び出しています ありがとうございました お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017/06/29 07:09:50 AM
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