テーマ:こんなん知ってた?(300)
カテゴリ:グルメ(食について)
回転寿司はファミレスと値段的に大差ないのに、寿司ネタが自分で選べるし、自由に食べられるんで満足感がある。 今は過当競争で、いつ行ってもいっぱいのお店とガラガラのお店。高級志向と激安と二極化してきてる。 今、激安の寿司ネタが揺れている。 『週刊女性』3月1日号の、代替ネタにご用心!『一皿100円均一?本物ならば…ありえません!!』 マダイ →アフリカ産淡水魚のティラピア エンガワ →ヒラメではなくカラスガレイ アワビ →南米産ロコ貝 と、内情暴露のような記事が掲載された。 ティラピアは以前は白身の刺し身用に国内で盛んに養殖されたみたいだけど、今や激減してるようだ。水産庁によると「出荷は減っているので、代替にするほど安くない」とか。 アワビも、貿易統計によれば最近は北朝鮮からも輸入。「卸値でキロ7000円前後」(東京卸売市場)という国産の3分の1以下の価格で輸入されており、“激安”アワビの可能性を広げている。加えて100円均一店のネタは安価で、あえて「代替」する余地も少ない。 (参考記事:ZAKZAK)
美味しければいいんだけどね。 ここで、昔書いたのを思い出したんで改めて書くけど、江戸時代と現代では味覚が全然違ってた。 例えばマグロは赤身を尊んで、大トロなんて捨ててたようだ。
昔書いたのが・・・
飽食の現代、行ってみたいすし屋特集とかラーメン屋ランキングなどはテレビでも人気の番組ですし、インターネットでも探すとたくさん見つけることが出来ます。私もホームページ上で『私的グルメ』コーナーをつくって、UPしています。 人の評価は気になるようで、このようなランキングが江戸時代の料理書にも記されています。江戸時代といったら、驚くほど昔の話ではありません。 「本朝食鑑」(1697)によれば、タイが一位だそうです。うんうん。ところが、室町時代・鎌倉時代にはコイが一位。徒然草にも「鯉ばかりこそ、御前にても切られるものなれば、やんごとなき魚なり」とあります。これは、京が内陸部にあり、海の魚をなかなか口にすることが出来なかったこと、中国文化の影響から黄河の竜門を登って竜になる魚とされていたことが大きいようです。 話を戻しましょう。ランク付けは「黒白精味集」(1746)に詳しく、フグは下魚、マグロも下魚です。フグは中毒死が多く下魚に甘んじていたようです。逆にいえば、庶民でも手に入る価格だったことがわかります。マグロは下賎な魚で、古名を「シビ」といって、不吉な魚とされていました。「昔はまぐろ食いたるを、人に物語するにも耳に寄せてひそかに咄したるに、今は歴々の御料理に出るもおかし」(随筆「飛鳥川」1810)脂っこさも当時の人々の嗜好には合わなかったようです。シジミが上、ハマグリが中、アジが中、シマアジが下。アカガイ・アユ・アンコウ・イセエビ・カキ・キス・シラウオ・スズキ・フナは上。イワシ・カニ・クジラ・サバ・ブリ・ムツ・カド(ニシン)・ドジョウは下魚。アラ・イカ・ウナギ・カツオ・サザエ・タコ・タニシ・ヒラメ・ボラが中。 勿論、保存技術の向上が大きく左右することもあるでしょうが、「納得いかねェ」というのもありますよね。シーボルトがサバやアマダイが一枚(尾)三百文、フグは二百文と記しています。江戸時代にタイムスリップして思いっきり、下魚を食べたいですよね。 人の嗜好がこんなに大きく変化するのかと驚きですが、考えてみれば、フランス料理は当時食べようがなかったわけで、中華料理でさえ口にしたことはなかったでしょうから、当たり前といえば当たり前なんでしょうか?脂っこいものを自由に食べていると、糖尿病になったり、痛風を心配しなければいけません。マクガバン報告によれば昭和30年代の日本人の食卓は理想的な長寿食であると報告されていますから、江戸時代とまでは行かないまでも、今、はやりの「スローフード」で40~50年ぐらいはタイムスリップする必要がありそうですね。
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