昨日のコメントからちょっと補足をしたいことがありましたのでお付き合いください。
「ウリン材はとても堅く、腐り難く、反りやねじれが少ないので、ウッドデッキに最適です。
雨晒しでノーメンテナンスで30年以上の耐朽性があります。」
ウリンの宣伝文句を並べてみました。
ここには長所のみを謳い、欠点には触れられていません。
でも大抵次のような言葉もどこかにあります。
「天然木のため経年変化があります。 独特の灰汁が出ますのでご注意ください」
天然のものには長所もあれば短所もあります。
いいところを気に入るか、短所を嫌うか。 それはその人それぞれの考え方があることと思います。
ですから、私は多くの木を紹介していますが、万人にうける木というものは存在しないことも知っていますし、それを求めることは無いものねだりであることも知っています。
腐り難い木は堅いから腐り難いのだと勘違いをされている方が多いような感じがします。
それも無いことはありませんが、もっと大きいことは、腐り難い成分を多く持っているか否か?。
ウリンは大量のポリフェノールを持っており、そのために腐朽菌にも虫害にも強いわけですが、反面それは強烈なアクとなって現れます。
特に梅雨時には、真っ赤な汁がどっと流れますので、写真のようにコンクリートを赤く汚すことになるのです。
ここで対処方法は2つあります。
いずれの方法を取るかはあなたの感性次第。
1、 洗剤で洗い流してしまえ!!
このアクは塩素系洗剤で比較的簡単に取れます。
家庭によくあるものとしては、キッチンハイターやカビキラー。
これを水で薄めて霧吹きでシューー。
しつこい汚れの時はこれを何回か繰り返します。
写真のお宅には8月上旬に洗剤を持って伺う予定ですので、効果はこのブログでご紹介いたします。
2、放って置いたらどうなるの?
施工直後に真っ赤になるので、気になる方が多いようですが、半年も放って置くと、自然に雨で流れたり揮発をしたりしていつの間にか目立たなくなります。
こういうのも自然のものならではですよね。
ブログをはじめた当初に詳しく書いていますので、2月10日~15日の「ウリンのアクってなんとかならないの?」もご参照ください。
もう一つ補足を。
ウリンのアクは嫌だから他の木にしたのに・・・
というメールを頂きました。
これはセランガンバツです。
こう書くと誤解をされる方がいらっしゃいます。
「ウリンとセランガンバツはアクがでるから止めておこう」
上の文章をもっと注意深く読んでください。
「耐朽性が高い木材は腐り難い成分があり、それは強烈なアクとなって現れます」
逆を返すと、アクが出ない木を探すと言うことは、腐りやすい木を探すと言うことなのですよ。
くれぐれも長所だけを強調した広告に乗せられないでくださいね。