カテゴリ:日本経済
バブルを考える(67)
塩崎の回想 日経新聞に、「金融危機10年」という連載インタビューが何回か連載されました。その第3回に、政策新人類の1人で、元日銀マンという経歴から、最も金融に明るい人物だった、塩崎恭久の回想が載りました。 その回想を含めて、続けたいと思います。 塩崎は早い段階から、長銀は国有化するしかないと考えていました。子会社の整理で資本の劣化した長銀に、公的資金を投入する案は難しいと考えていたようです。事実、長銀系ノンバンクの破綻は、バブル期の過剰貸し付けと、長銀本体の不良債権を付け替えたものでしたから、バブル期の放漫経営のツケを国民に押し付けるのかという、世論やマスコミの批判は正論でした。金融検査庁の検査結果が出ないと合併も無理ですし、塩崎は元日銀マンの嗅覚から、長銀は実質債務超過の可能性が高いと判断し、今の段階での長銀との合併は、共倒れに繋がる危険性が高く、住友信託をもダメにしてしまうと、考えたと語っています。 政策新人類は、大蔵行政の限界を完全に読みきってもいました。過去の行政を否定できない立場にある限り、抜本的な手を打てないことも分かっていました。 続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.12.09 21:37:33
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