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テーマ:不思議な世界(697)
カテゴリ:不思議な世界
超能力者列伝番外(魂の進化論2)
ゼネフによると、個々の意識体(魂)は合体し、より大きな意識体へと変容していくのだという。一方、スウェデンボルグによると、霊界では二つの霊格が一つに合体することがあるという。もし輪廻転生が事実ならば、一つに合体した魂が再び肉体に宿って体験・学習し、その人間が死ねば霊界に戻り、また別の魂と合体するという進化のプロセスを永延と続けていくという可能性も浮上してくる。 その答えを導くヒントとなるのが、多重人格者だ。一つの肉体をもった人間の中に複数の意識(人格)があるのではないかとの指摘は、昔からあった。それが近年、多重人格障害という精神分析学の研究対象として広く知られるようになった。 多重人格障害は学問的には、一人の人間の中に複数の人格が存在する精神的失調とされている。一つの人格が表に出ているときは、他の人格はその間に起こった出来事を知らないことが多い。それぞれの人格は明らかに知能が異なり、独立した記憶、行動、好みを持っている。ロールシャッハテストなど各種性格検査でも明らかに異なった人格であると判定ができる。痛みの感じ方、アレルギー反応、脳波のパターンなども異なるという。 それぞれの人格は、自分の名前や異なる生育暦をもち、性別、国籍、年齢も異なる。訛りなどの言語的特長や言語、筆跡も異なり、同じ肉体にありながら容貌や体格も違う。 多重人格障害がどうして起きるかについては、よくわかっていない。一般的には幼児期に受けた暴力や性的な虐待が原因とされている。深く傷ついた幼児が、そうした自分を取り巻く過酷な現実に耐えることができなくなり、メインの人格がどんどん奥に引っ込んでしまう。そして、その人格を保護するために、身代わりの人格を作り出す一種の防衛メカニズムではないかというのだ。 確かに、本来は統合されているべき人格が別々になってしまうということの背景には、幼児期に受けた深い傷があるのかもしれない。しかし本当に、身代わりとして別の人格を作り出してしまうという解釈でいいのだろうか。もしかしたら、元々私たちの中には複数の人格が実際に存在し、それをメインの人格が統合しているのかもしれない。 そう思わずにいられなくなるケースが、ビリー・ミリガン事件である。1977年、アメリカのオハイオ州で、連続強姦・強盗容疑でビリー・ミリガンという22歳の青年が捕まった。ところが、彼には犯行の記憶がまったくない。調べていくうちに、彼の中にはほかに23人の別の人格があり、犯行はその別人格の仕業であることがわかったのだ。 (続く) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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