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テーマ:いい言葉(576)
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▼薔薇は薔薇5
![]() ガートルード・スタインは、子供向けに「The World is Round(地球は丸い)」という絵本も書いています。この物語の主人公はローズという9歳の女の子なんですね。 ローズは自分がRose(薔薇)という名前でなかったら、どうなっていたかしらと考えます。 And then there was Rose. Rose was her name and would she have been Rose if her name had not been Rose. そして、ローズがいました。ローズは(この本の主人公である)女の子の名前です。ローズは、もし自分の名前がローズでなければ、ローズは今のローズだったかしら(と考えました)。 Would she have been Rose if her name had not been Rose and would she have been Rose if she had been a twin. ローズという名前でなければ、今のローズだったかしら。もし双子だったら、今のローズだったかしら。 どうです。とても哲学的な女の子ですよね。たまたまローズという名前だったために、言葉の概念と自分の存在とのかかわりを真剣に考えます。 Rose was always thinking. It is easy to think when your name is Rose. ローズはいつも考えています。名前がローズだと、思慮深くもなりますね。 この辺りに、ガートルード・スタインの薔薇に対する見方がよく伺えますね。薔薇はいろいろな象徴として使われてきました。美の象徴だったり、頬の色だったり、はかなさの対象、安楽な人生だったり、たくさんの意味に使われます。だからこそ、名前や言葉の意味に敏感になるんですね。あれもローズ、これもローズ。では私の名前であるローズは何なの? 私は丸い地球の中のどんな存在なのかしら? 想いはめぐります。 そしてとうとう、大好きな青色の山の頂上に向かって、独りで自分探しの旅に出ます。その途中の森の中でローズは、幹が丸くなっている立派な木を見つけ、あることを思いつきます。 ... she would carve on the tree Rose is a Rose is a Rose is a Rose is a Rose until it went all the way around 彼女(ローズ)は、薔薇は薔薇で、薔薇で、薔薇で、薔薇でという言葉を木の幹を一周するまで刻もうと思いました。 そうです。あの有名な薔薇のフレーズを木に彫って一周させ、薔薇の円環詩を完成させるんですね。地球のように丸い薔薇の環ができました。ロザリオの出来上がりです。 (続く) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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