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テーマ:本のある暮らし(3308)
カテゴリ:ちょっとなつかしのファンタジー
このところずっと、手持ちの古いファンタジーを読み返しています。
すでにこのブログで取り上げたことのある本もありますが、それでもまた読み返すと忘れていたあれこれ、新たに気づくあれこれがあって、おもしろいものです。 まずロイド・アリグザンダー「プリデイン物語」シリーズ。アメリカ人作ですが、ウェールズ伝説ほか古いファンタジーの要素がいっぱいつまっています。 「忘れていたあれこれ」の一つは、以前ジョージ・マクドナルド「巨人の心臓」について書いた時、巨人が自分の心臓を取り出して鳥の巣に隠しておくというモチーフ。「どこかで聞いたような話」と表現したのですが、見つかりました。プリデイン物語第4巻『旅人タラン』に出てくる悪い魔法使いモルダのエピソードです。 モルダは自分の命そのものを、安全なように、小指の骨に宿らせて、木のうろに隠しました。主人公タランは、仲間のいたずらカラスやけだものガーギとともに、偶然その骨を見つけます。そして後に、それを使って悪い魔法使いをほろぼすことができました。 大切な指の骨。このモチーフからは、また別に、タニス・リー「冬物語」に出てくる聖遺物である巫女の人差し指の骨のことも思い起こされます。 それはそれとして、命をよそに隠す原型がもしかしたらあるかしらと、ウェールズ伝説『マビノギオン』を読み返してみましたが、残念ながら見つかりませんでした。 その代わりに、プリデイン物語にもよく出てくる「マソイヌイの息子マース王」という名を、スーザン・クーパー「闇の戦い」シリーズ第1巻『光の六つのしるし』で見かけたぞ!と、不意に思い出しました。ちょうど今冬は寒くて雪がたくさん降ったりするので、冬至からクリスマスの十二夜にかけて大雪が降るこの物語のことが気になっていたのです。 そこで、この本も読み返して改めてその重厚さを味わいました。 そうしたら、クリスマス翌日にミソサザイを集める場面が出てきたではありませんか。以前はすっかり読み飛ばしていましたが、今回は、一昨年入手した『マン島の妖精物語』に鳥の王様ミソサザイを狩る風習が紹介されていたのを思い出しました。『光の六つのしるし』では、ひつぎに載せられたこの鳥たちが、不思議な力を持つ仙女に変身したように描かれ、印象的でした。 ところで、いまこれを書くために検索していて、この物語が映画化されていたのを発見しました。2008年「ザ・シーカー」というタイトルで、DVDも発売されています。レビューを少し読むと、イギリスの田園など舞台背景は美しいが、どうも原作とかなり違うしあまり評価がよくないようです。私は、映画化されるとき原作がどのように変えられるかには、興味があるのですが、うーん、ここまで酷評されると、観るのをためらいます。 一定の評価のある原作を映像化するのって、むずかしいのですね。 などと、興味があちこちへ飛びながらも、そういうブックサーフィンが楽しいHANNAでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
January 13, 2015 12:12:19 AM
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