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HANNAのファンタジー気分

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February 25, 2020
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 電子版タダ読みでだいぶ楽しんでいた『空挺ドラゴンズ』(栗原太矩)がアニメ化されて今、放映中ですが、最近はこれを観るのがとっても楽しみ。

 ドラゴン(龍)を追って旅暮らしをする空の漂泊民とでもいうべき人々が描かれます。 以前ちょっと触れた"愚者の船"のモチーフと似ていて、『クジラの子らは砂上に歌う』『カルトローレ』などと同根の物語かなという気がしますが、それらよりぐっと明るくて生き生きと物語中の「今」を生きているのが特徴ですね。

 原作は、一目見て宮崎駿だなあと思っちゃう絵と舞台と人物つまり設定全部。龍(おろち)捕りは昔の捕鯨船みたいだし、嵐の龍のエピソードとか「ラピュタ」を彷彿とさせるし・・・
 でも、いいんです! 宮崎駿の絵と空が、好きなので! なつかしいアナログ感だし!
 ストーリー展開のスローさも乗組員の人間味も、前世紀的で、ノスタルジーを感じてホッとします。いまどきこんなアニメあるんですねえ。最近の、神経とぎすまされた錯綜するCG世界と、それに不似合いな思春期的悩みでぐるぐるしたり励まし合ったりする学芸会調のキャラたちのお話とはちがって・・・。
 (実は「FGO絶対魔獣戦線バビロニア」も観ていたりするので、つい比べてしまいます。いやこれはこれで面白い?んだけど)

 登場人物がみんな(精神的に)大人で、ヒロインの新米娘タキタも素直で、安心して冒険を楽しめます。そして何より、アニメでは空と龍がスペクタクルなすばらしさで、見とれます。特に龍は、いろんな種類があって、幻獣だけどわりと自然体で、美しく、ダイナミックで、生き物ラブな私は毎回うっとり。私的には、こういうのこそアニメ化に向いた作品といいたいですね。

 龍の料理の紹介も、このシリーズの特徴ですが、料理そのものより、調理過程やおいしそうに味わう場面があることで、(空を飛んでるんですけど)地に足ついたリアル感が増し、架空世界が充実してますね。
 人類滅亡の危機とか、宇宙の覇権争いとか、人間関係ドロドロの復讐劇でなくても、面白い冒険アクションができるんだと思えて嬉しいです。

 そんな日常の中で、野生児のミカさんの生き方が非常にかっこいい! こういうふうにシンプルに力強く生きている人って、(リアルにもフィクションにも)最近なかなかいない気がします。

 というわけで、先の読めるエピソード(王道ともいう)にもかかわらず、いやだからこそ、どんどん読みたい/美しい映像で観たいと思うHANNAでした。





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Last updated  February 28, 2020 12:26:14 AM
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