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悲しい場面ではありましたが、
六合と風音のシーンにはうっとりしました。 感想だけ。 夢枕獏さんの『陰陽師』では名はこの世で一番短い呪なのですね。 “呪”とはものを縛ること、ものの根本的な在り様を縛るのが“名”。 つまりおいそれと簡単に名を明かすなよ、と言う事なのですよ。 (清明の友の博雅はこれでひどい目にあっている) 「彩火軍(さいき)、他の誰も知らない俺の唯一の名前だ。」と言うのは、これ程はないって位の愛の告白なんですね。 本当に寡黙な六合らしい表現だと思いました。 「そばに居て良い?。」と聞く風音に、 「そばに居ろ。」と応える。 しかし風音の手は力を失い落ちて行く。 彼女を護るはずだった勾玉も。 そこに風が通り過ぎていき、六合の髪を揺らす。 哀しい哀しいシーンでした。 風音。 彼女は愚か。 けれど小さくして父とも母とも離され、庇護者である宗主によって刷り込まれた晴明への恨み。 風音にどうすることが出来たでしょう、愚かであると同時に哀しい人でもありました。 紅蓮。 すっかり屍鬼と化している。 もうかつての紅蓮の心は欠片も残っていないのでしょうか。 「このままじゃ騰蛇も風音も救われないじゃない!。」と太陰は言う。 応えて晴明は「何があろうとどんな事になろうと私は紅蓮を友だと思う。永遠に。」 名の紅蓮と呼び、友だと言う、これに昌浩は何を感じたでしょう。 次回は昌浩が辛い行動を取らなければならない。 騰蛇ではなく、紅蓮に対して。 がんばれと、昌浩の心の方に声をかけたくなります。 たのむから早くこの姿をもう一度見せてください、と思ってしまう。 “陰陽師”“晴明”のブームはここから。 安倍晴明のものはいっぱいありますが、私はやっぱりこれが一番好きです。 晴明の友人に、陰陽道のことなんてちんぷんかんぷんの博雅を配したのが良い。 晴明と博雅の、晴明宅にて庭を眺めてお酒を飲みながらのやりとりがすごく良いです。 夢枕獏著 『陰陽師』 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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