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弁護士YA日記

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TEL 054-269-4590
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http://hinodecho-law.jp/
日出町法律事務所
2019年6月より1年間、日本弁護士連合会客員研究員としてイリノイ大学アーバナシャンペーン校に留学後、弁護士業務を再開しました。
弁護士葦名ゆき(あしな・ゆき)
2024.04.29
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カテゴリ:弁護士業務
つい先日発行された、福島県弁護士会会報に、相馬支部長である、髙橋俊樹弁護士が、相馬ひまわり基金法律事務所について寄稿してくださいました。

大変お忙しい中、先生が一人一人の所長に愛情深くコメントしながら、相馬ひまわりの歴史を辿って下さった労作で、何度も読み返しては、涙してしまいました。
自分の事務所の歴史を辿るなら、まだともかく、他人の事務所、ましてや、ご自身が登録する前の草創期のことを調べるために、過去の会報まで確認いただくという姿勢に、髙橋先生の日頃の緻密で誠実なお仕事ぶり、温かなお人柄がうかがわれます。
相馬ひまわりは、地元の先生のご協力とご支持があってこそ、成立し得る存在であり、相馬ひまわりの方から、感謝の言葉を申し上げなければならないところ、このような文章で、地元の先生が相馬ひまわりの存在意義を語って下さっていることを、しみじみと嬉しくありがたく、心がいっぱいになりました。

歴代所長は、色々個性はありつつも、基本的には、自分の私利私欲とは切り離し、その時期ごとに、公益活動として必要な活動をしてきた(少なくともしようと頑張ってきた)と思うので、その歴代所長の奮闘を、会報という公式な記録に、刻んでいただけるとは、相馬ひまわりも幸せなひまわりだったと思います。
髙橋先生の素敵な文章を、一人でも多くの方に読んでいただきたく、先生の許可をいただき、下記でご紹介します。髙橋先生、お忙しい中、本当に本当にありがとうございました。
また、ゆっくりお目にかかり、お話できる機会を心から楽しみにしております。


 本年度の相馬支部支部長を務めております髙橋俊樹です。

 前回の会報作成時(令和5年7月)以後の相馬支部内の大きな話題は、何といっても、長年、相馬支部において、重要な役割を果たしてくれた、相馬ひまわり基金法律事務所が閉所したことです。相馬ひまわり基金法律事務所は、葦名ゆき先生が初代所長に就任し、平成17年4月から活動を開始しております。その後、2代目所長渡辺淑彦先生、3代目所長米村俊彦先生、4代目所長平岡路子先生、5代目所長松尾政治先生、6代目所長田中洋子先生と引き継がれ、相馬ひまわり基金法律事務所は、その役割を十分に果たしたことなどが理由で、令和5年9月末日をもって閉所しました。

 私自身、2代目所長の時期である平成21年10月に福島支部から相馬支部に登録替えをしたため、2代目所長渡辺淑彦先生以後の歴代所長の先生方には、様々な場面でお世話になりましたし、各先生方との間にはたくさんの思い出があります。

 私が登録替えをした平成21年頃は、相双地区の方に「弁護士です」と言うと、口をそろえて「相馬ひまわり基金法律事務所の先生ですか」という言葉が返ってきて「違います」というやりとりをすることが定番になっていたのを思い出します。開所からわずか数年で、相双地区の多くの方に「相馬ひまわり基金法律事務所」の存在を定着させた葦名先生や渡辺淑彦先生の努力が、相当なものであったことは想像に難くありません。また、渡辺淑彦先生は、相馬支部の各法律事務所が分担して行っていた弁護士会業務について、他支部と同様「支部会館において支部職員が弁護士会業務を行う」という、現在の体制を作ってくれました。現在も安定した支部運営ができていることは、渡辺淑彦先生が相馬支部の将来を見据えた適切な体制構築をしてくださったおかげだと思います。

 3代目所長米村俊彦先生の所長在任中における最大の出来事は、やはり東日本大震災の発生です。震災の混乱の中、相馬支部会員の中で事務所運営等への影響が相対的に大きくなかった、私と米村先生は、平成23年3月20日ころに被災者支援等の活動を開始し(原発事故の影響で南相馬市原町区には同年4月22日まで「屋内退避」の指示が出されていました。)、宮城県に避難していた若杉先生を加えて毎日のように何時間も会議をしていたことを昨日のことのように思い出します。その後、徐々に支部会員が加わっていく中、同年4月上旬ころから、支部会員全員がほぼそろった形で支部会を開催できるようになり、当支部による震災対応が本格化していきました。言葉に言い尽くせないほど大変な状況のもと、米村先生は、相馬支部長として、まだまだ若手と言ってもよい他の相馬支部会員を力強く牽引してくださいました。

 4代目所長平岡路子先生は、歴代所長の中で最も長く相馬支部に所属してくださった方でした。まだまだ、原発事故の影響が継続している中、米村先生の後を継いで、4代目所長に就任し、所長在任中はもちろんのこと、夫である5代目所長松尾政治先生が所長に就任した後も、相馬ひまわり基金法律事務所の勤務弁護士として、相双地区や福島県の復興、原発被害者支援のために精力的に活動してくださいました。4代目所長平岡路子先生、5代目所長松尾政治先生がいらっしゃった時期は、上記のとおり、東日本大震災の影響が色濃く残っていただけでなく、令和元年台風や令和3年2月の地震で相馬市内に深刻な被害が発生するなど、相馬支部管内は、多くの災害対応を強いられましたが、お2人による地域のために行った献身的な活動は、相馬支部管内の多くの方を救ってくれました。

  6代目所長田中洋子先生は、コロナウィルス感染症が社会問題になり始めた時期に所長に就任されました。コロナウィルス感染症の問題は、自然災害とは異質な問題であり、その対応等には様々な苦労があったと思います。また、令和4年3月に発生した地震は、相馬市内に大きな被害を与えたのですが、これまで相馬ひまわり基金法律事務所内に蓄積された災害対応の知見を活用して、被災者支援に尽力してくださいました。加えて、全国的に「ひまわり基金法律事務所」を閉所した前例がほとんどないため、「相馬ひまわり基金法律事務所」の閉所に向けた作業等も大変だったと思います。

 今回の原稿を書くにあたり、相馬ひまわり基金法律事務所の開所当時のことを確認しようと考え、平成21年10月9日発行の会報第29号に岩淵先生と葦名先生が寄稿された、同年7月14日に亡くなった小畑先生を偲ぶ記事をあらためて読んでみました。その記事を読んで、弁護士過疎地域であった当時の相馬支部の大変な状況や、その状況を改善するために尽力された小畑先生と葦名先生のご苦労やご活躍が伝わる記事であると感じるとともに、あらためて、相馬ひまわり基金法律事務所が相馬支部に設立されたことが、相馬支部の歴史において最も重要な出来事の一つであることを再確認できました。

 このように、小畑先生と葦名先生が作り上げた「相馬ひまわり基金法律事務所」による地域のためのリーガルサービスの基礎は、その後の歴代所長によって、より一層充実・発展し、現在も、有形無形の形で相馬支部管内の様々なところに大きな影響を残しております。相馬支部会員一同、「相馬ひまわり基金法律事務所」が相馬支部に残してくれた様々な財産を大切に守りながら、これからもより一層、地域のために活動していきたいと考えております。
以上





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Last updated  2024.04.30 21:12:30
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