カテゴリ:不動産
独学 3級FP技能士 試験 解説 中野克彦 なかじまともみ 三沢恭子
(54) 農地を宅地にするなど農地以外に転用する場合,原則として,都道 府県知事の許可が必要であるが,市街化区域内にある一定の農地に ついては,あらかじめ( )への届出をすれば都道府県知事の許 可が不要となる。 1) 農業委員会 2) 農林水産大臣 3) 内閣総理大臣 解説者:三沢 恭子 (宅地建物取引主任者、CFP(R)、1級FP技能士) (54) 正解:1 【農地法】 市街化区域内の農地を他の用途に転用する場合、農業委員会への届出だけでよいことになっています。(許可は必要ありません) 【過去の出題】 2010年9月3級学科試験(52)不動産「農地法」 2008年5月3級学科試験(23)「農地法」 農地法は、農業を主とする人たちの生産性を高め、効率よく農地を利用してもらうため「農地の転用や売買、賃貸」を厳しく規制した法律です。 特に市街化区域外(市街化調整区域、都市計画区域外(無指定)など)では、勝手に農地を売却して耕作人が変わって農地が消滅してしまわないよう、農地以外の用途に転用する際は、都道府県知事や農林水産大臣の許可を必要としています。 一方、市街化区域内は積極的に街づくりをしている地域なので宅地への転用、転用目的の権利移動は、農業委員会に届出をするのみと緩やかな規定になっています。 ┌─────┐ │Aさんの │ │ 農地 │ └──┬──┘ 1.耕作人が変わる │ 3.人も利用目的も変わる ┌──────────┼─────────┐ │ 2.利用目的が変わる │ ↓ ↓ ↓ ┌──┴─────┬────┴───┬─────┴─────┐ │ Bさんの農地 │ Aさんの宅地 │ Bさんの宅地 │ │(権利移動) │ (転用) │(転用目的での権利移動)│ ┌─────┼────────┼────────┼───────────┤ │ 条 項 │ 第3条 │ 第4条 │ 第5条 │ ├─────┼────────┼────────┼───────────┤ │制限内容 │農地を農地として│自分の農地を自分│農地を売って宅地にする│ │ │売る・貸す │の宅地にする │ │ ├─┬───┼────────┼────────┼───────────┤ │許│(原則)│農業委員会 │都道府県知事 │都道府県知事 │ │可├───┼────────┼────────┼───────────┤ │権│(例外)│都道府県知事 │農林水産大臣 │農林水産大臣 │ │者│ │(取得者市町村外)│(4ヘクタール超)│(4ヘクタール超) │ ├─┴───┼────────┼────────┼───────────┤ │市街化区域│上に同じく許可制│農業委員会に届出│農業委員会に届出 │ └─────┴────────┴────────┴───────────┘ 農地法の問題は、 市街化区域内か、外(市街化調整区域)か、 どの内容(権利移動・転用・転用目的での権利移動)に対し、 誰が許可を出すのかといったことをしっかり覚えてください。 ────── COPYRIGHT (C) 2012 Kyoko Misawa All Rights Reserved. ────── お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2012.03.31 17:37:57
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