カテゴリ:現代短歌の曠野
小高賢(こだか・けん)
つねに敗者の立場に立ちし言説をいやしきものとこの頃おもう 雨にうたれ戻りし居間の父という場所に座れば父になりゆく ながき戦後の末に生まれし娘は野よりびんぼう花をつみて戻りし 鴎外の口ひげにみる不機嫌な明治の家長はわれらにとおき 歌集『家長』(平成2年・1990) * 原文「鴎」の字は正字体「鷗」。 作者の歌人・評論家、小高賢氏(結社「かりん(歌林)」創設者)は、さる2月11日に逝去されました。都会的でダンディな紳士であり、知的で明晰でありつつ温厚な人柄を感じさせる歌風を深く敬愛していました。ここに改めて心よりご冥福をお祈り申し上げます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014.02.24 10:32:08
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