カテゴリ:詩歌つれづれ
平家物語・冒頭 祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり。 沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。 おごれる人も久しからず、 ただ春の夜の夢のごとし。 たけき者も終には滅びぬ、偏に風の前の塵に同じ。 註 名もない琵琶法師たちの創作と口伝(くでん)による伝承を経て鎌倉時代に成立。それを記録したこの文書は、現代文に通じる「和漢混淆文」の最初の達成ともいわれ、平安期までのやまとことばによる物語文学に比べ、現代人にはきわめて読みやすい。 明治時代の文学における「言文一致体」の成立に、当時の落語の話芸が決定的な役割を果たしたといわれる事実と軌を一にするともいえよう。 沙羅双樹:娑羅(しゃら)双樹。ヒガンバナ。マンジュシャゲ。 * 原文に句読点はない。 宇多田ヒカルが「traveling」の歌詞で一部文言を引用している。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.12.28 16:29:55
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