『月ロケットの少年』と同じアポロシリーズの一冊。短編集。
表題作は、月植民地の地球からの独立を小道具にしていて、なんだか出だしは
『月は無慈悲な夜の女王』っぽいが、新型インフルエンザならぬ月インフルエンザが発生したり、月震で原子力発電所がチェルノブイリ化したのを地球人と一緒に直しに行くとか、だんだん毛色が変わってくるあたりはやはりジュブナイル。
「月への転校」「SOSセレーヌ号」は表題作と同じ世界設定、「執念」「奇跡の小惑星」は木星付近の話、「金星あらし」「金星からきたロボ」は金星の話、「救助はまだか」はシェイクリイ張りのショートショート。