エロティカとはポルノグラフィーのこと。とくに冒頭の「ヴィーナスの学校」は四文字言葉まる出しで、図書館によくこんなものが置いてあるなと思うが、流石に今は閉架である。英国十八世紀文学叢書6とあって、その関係で蒐集されたものであろう。値段を見ると二千八百円とある。個人で買うのはよほど物好きだろう。
おぼこ娘にレクチャーする話、女体を国に見立てた旅行記、猥雑なコント詩、女性と結婚した女性詐欺師の顛末、地獄に行った売春婦からのレポート、女装して女の園へ紛れ込んだ男の話、怪しげなセクソロジストの講演、売春婦に騙された男の復讐譚、とバラエティに富んだ書物ではあるが、個人的には「
ポルの王子さま」の方が余程面白いし読みごたえがあると思う。
エロティカ・アンソロジー/小林章夫【3000円以上送料無料】
エロティカ・アンソロジー【電子書籍】