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テーマ:立川流(83)
カテゴリ:芸術
昼寝、たっぷり。
テレビ。 「爆笑問題のニッポンの教養」スペシャル。 小沢一郎のニュースのせいで、20分ズレて最後まで録画できず。再放送、望む。 太田「こないだ、印象的だったのは、オバマのあの演説があって、で、まぁ、みんな、わーってなって、で、それにひきかえ麻生さんはっていう論調になるわけですよ。僕はねぇ、麻生さんね、麻生さん別に、馬鹿だなぁと思うけど、だけど、今、この状態でですよ、あのー、百年に一度だなんだって言われてる状態で、てめぇらが引き起こしたんじゃないかって思うわけですよ、アメリカ。ね? で、それにひきかえ麻生さん、情けないって、言うんだけど、麻生さんはおろおろおろおろしてるんだけど、俺はあの、呑気にダンスしてるオバマより、麻生のほうが信用できるなぁって思ったわけ。だって今、あんなことやってる場合じゃないんだもん。ほんとに、くち曲げておろおろしてる麻生さんのほうが、気持ちわかるよ。」 ネットのニュース。 「さんま長女、IMALUがモデルデビュー!」。 誕生からすでに有名人だったさんまの娘が、ついに世に出されたか。 写真を確認すると、これがじつに、お父さん似のシャープな顔立ちに思える。是非、しゃべってるところを観てみたいが、しかし、“さんまの娘”であることよりも、むしろ、“大竹しのぶの娘”であることのほうが期待できるものがありそうだ。というのも、おそらく、テレビタレントよりも俳優のほうが、歴史の深さにおいて、芸の継承の手順が行なわれやすいはずで、それこそ、さんまみたいな怪物的な能力は、一代かぎりのものと考えたほうが自然だろう。 なにしろ、われわれはすでに、北野井子という失敗例を目撃しているので。 米朝師匠入院という心配なニュースも。 夜、六本木へ。 「六本木アートナイト」。 「Tokyo Midtown ART BOX」というイベントに、談春師匠が出演するということは「東京かわら版」で知った。深夜0時から5時のオールナイトのイベントで、入場無料。談春師を無料で観るチャンスなんて、そうあるもんじゃない。 ホームページを確認すると、タイムテーブルがわかった。0時開場、0時半開演で、まず、談春師の落語。それから、metalmouse×ampomtamgの「映像と音楽を組み合わせたパフォーマンス」、FUYU Element 3のジャズセッション、華道家・前野博紀のフラワーパフォーマンス、九州大学芸術工学部映画研究会の映像作品上映と続く。うーむ、談春師以外はひとつもわからないが、とにかく、いろんなことをやるらしい。 ホームページには「入場制限あり」としか書いてないが、聞いたところによると、先着200名だとか。どんな会場だかまったく知らないが、まぁ、行けばなんとかなるだろうと軽く考えた。 万全を期して、開場2時間前を目安に向かう。 東京ミッドタウンというところも初めて行く場所で、適当に、六本木ヒルズの近くぐらいに思っていたのだが、駅からはまったく逆の方向だった。 ヒルズから引き返し、予定より少し遅れて、22時半ごろに到着。 会場となる、地下1階、アトリウムへ。 高座があって、イスが並べられている。準備の真っ最中だ。 行列覚悟で、少しでも早くと思って大急ぎで来たのだけれども、ところが、行列はなかった。 これにはやや拍子抜け。まぁ、もちろん、このイベントを待ってるひとがいないわけはなく、近くのベンチに座ってるひとたちはどうやらそれっぽいのだが、それでもせいぜい20人程度か。 ぱっと見、イスは少ないが、吹き抜けで上の階からも高座は見えるし、立ち見ならばそうとうな数のひとが観れそうだ。 なんだ、こんなに早く来なくても余裕じゃんか、と思って、ここで、数人の友だちをメールで誘ったのだが、あとから思えばこれは早合点だった。 開場1時間前、23時になって動きがあった。 お客の何人かが、スタッフになにか言われて移動している。 1階に並んでくださいというのだけ聞こえたので、1階のどこですかと近くのスタッフに訊いたら、1階外のスタバ前に並ぶように言われた。 なにか変化があったらすぐに動けるようにと、なるべく会場の近くをうろうろしていたので、幸い、聞き逃さずに済んだけれども、特に大きな声でアナウンスするわけでもない。待ってるひとがいるのは見りゃわかるだろうに。 エスカレーターを上がって外へ。会場からはやや距離がある。 外へ出ると行列ができていて、下で待っていたひとよりも明らかに人数が多い。最初からこちらに並んでいたひともいたのだろうか。急いで最後尾に着く。 あとは始まるまで並んで待つのかなと思ったが、すぐに整理券を配り始めたのでちょっと安心した。 早くからいたのに、整理番号は「47番」だった。やや出遅れてしまったけれども、でも、これで席は確保したも同然だ。 メールで誘ったTさんからは、今から向かうという返信があったのだが、しかし、そこから状況が変化するので、リアルタイムでメールで連絡。 整理券を2枚もらえないかとも思ったのだが、前に並んでいたひとがやはりそのように訊いていて、断わられていた。まぁ、それはそうだろう。 しかし、もうすぐ到着するだろうし、立ち見なら大丈夫だろうとこのときには思っていた。 再び、地下1階、会場付近へ。 そういえば、整理券を配るときに、何時にどこへ集まってくれという指示はなにもなかった。でも、このへんにいればそのうち整理番号順に並ばされるのだろうと、特に気にせず、そわそわしながら待つ。 開場時刻、0時になる。 ここで突然、プレス以外は外に出るように言われた。 建物の灯りが消えて、あたりが暗くなる。 そうか、この時間で、多くの店舗は営業を終了するのだな。 入場規制というのは、会場からというだけではなく、建物から入場規制ということなのだと、ここで初めて理解した。 途端にぴりぴりした雰囲気で、わけもわからず、戸惑いながら外へ出ると、入り口には行列ができていた。 うっかり外へ出てしまったが、こちらは整理券を持っている。 列の先頭にいるスタッフに、「整理券を持ってるんですけど、どこに並べばいいんですか?」と訊いたら、「整理券?」と怪訝な顔をされた。整理券の存在を知らないやつが、先頭に立って客の案内をしているのか。 明らかに疑ってる居丈高な態度にむかっときたが、しかたがなく整理券の実物を見せると、向こうのスタッフに訊いてくださいと言う。 めんどくさいので、そのスタッフに整理券を見せて堂々となかへ入ると、なかはなかで小さい列があったので、そこの最後尾へ。しかし、整理番号順に並ばされるということはなく、なんのための整理番号かと思ったが、もう、たいして差はないかとも思い、そのまま並ぶ。 到着したTさんは、並んでも観れないと言われて帰ったようだ。大変、申し訳ないことをした。 開演時刻、0時半が迫って、ようやく会場へ。 無事、席にありつけたが、運が良かったほうかもしれない。 イス席のまわりは、立ち見のひとでぎゅうぎゅう詰め。吹き抜けの上の階も客に開放するのかと思っていたが、下からは、カメラがずらーっと並んでいるのが見える。 結局、これだけのイベントが無料なのだから、マスコミ関係者に見せてなんぼということなのかもしれないが、それにしても、観客不在の意識が過ぎる。われわれは報道の素材になるために観にきてるわけじゃないのに。 開演時刻を過ぎてアナウンス。20分遅れることが知らされる。 アナウンスの女性がいかにも不慣れで、たどたどしさに失笑が起こる。 客層はどうなのだろうか、近くにいた女性たちは寄席の話をしていたが、「談志は出ないの?」なんていうとんちんかんなことを言っている若い男もいた。 「アートナイト」だから、「アート」や「ナイト」が好きなひとも多かったことだろう。 0時50分、ようやく開演。 まず、光と音楽のしょうもないオープニングが10分間。 アンビエントな音楽が鳴り、幾何学的な映像が建物の壁に映される。なんか光ってるから、一応、みんなそっちのほうを向くけれども、だからどうしたというもので、いっさい盛り上がらない。 もっとも、変な待たされかたをしなければ、きれいぐらいのことは感じたかもしれないが、もう手遅れだ。いいから、早く談春師を出してくれとしか思わない。 再び、場内アナウンス。ケータイなどの諸注意。 日本語のあと、英語でもアナウンスがあり、また失笑。 1時。 出囃子が流れて、談春師、自動ドアから登場。 全体を見渡し、様子を探りつつ。こういう特殊な環境で、談春師が高座に向かいながらなにを思っているのか、というのは非常にわくわくするところではある。 高座に着いて、第一声、「25年やってますけど、英語の場内アナウンスってのは初めてです。」 「いろいろあったみたいでごめんなさいね。いらいらしてんのは俺も同じだから。」 開場までの状況が、少しは談春師の耳にも入っているようで、溜飲が下がる。 「アートナイト、主旨も目的もなんにもわかりません。」 「ここがこんなに暗いのは、あとは潰れるときだけです。」 「おそらく、いちばんこの空間に似合わないのはわたしです。」 場内は暗い。高座のすぐ後ろはガラス張りで、外の景色が見える。景色はきれいなのだけれども、たまに通行人も通ったりして、なにをやってるんだろうと少し立ち止まるのだが、価値がわからないようでそのまま通過していく。はたして、外にまで音が漏れてたかどうか。 このイベントのテーマである「桜」から、桜の木の下に死体があるという逸話、それに、会場を包む闇からの連想で、「死神」に入る。 談春師の「死神」は観たことがあっただろうか。家元そっくりに見えるところがあるかと思えば、志らく師からの影響と思える箇所もちらほら。 呪文は、「アジャラカモクレンアートナイト、シンヤニラクゴッテドウナノヨ」。 笑い少なめ、張りつめた空気に堪えかねて、なわとびのギャグを中途半端に入れたりもした。 客席の緊張感は大変なものだったが、しかし、環境はけして良いものではない。 すぐ近くの飲食店からは氷をかきまわす音が聞こえたり、自動ドアが開閉するのが客席から見えたり。非常灯を隠すとか、普通のホールでは普通に行なわれていることができていないのにも、どんな素人集団が運営してるのかといらだつ。 サゲは知っていたから、やっぱり談春師で観たのか、ちょっと記憶があいまいだが、「死神」のサゲはこれがもっとも良いと思う。 充実の45分。談春師、再び、自動ドアに消えていく。 目当てが済んだら帰ってしまうというのも、本来ならばあまり好きではない行為だが、不愉快なスタッフへの抗議の意味も込めて、とっとと退出する。 外にはまだ行列。 深夜2時前、六本木の街へ。 吉野家、牛丼。 六本木はどこも混んでいて騒々しいので脱出。 歩いて、赤坂まで。 マクドナルド。 朝まで読書。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009年04月03日 05時41分47秒
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