カテゴリ:国際経済
クロニクル 日銀BISに加盟
1970(昭和45)年1月2日 48年前になります。この日日銀はBIS(国際決済銀行)に加盟しました。 1990年代の日本のバブル崩壊期に、BIS規制として、「国際業務に携わる金融機関は、自己資本比率8%を維持しなければならない」とする規制が知れ渡り、一躍BISは有名になりました。 本部はスイスのバーゼル、駅前の目立つ建物だそうです。さて、BISは1930年に創設された、各国の中央銀行が加盟する組織(それゆえ、正規のメンバーは、各国の中央銀行総裁になります)です。当時、第一次世界大戦後で、ことあるごとにドイツの賠償金の支払い問題で揉めていたため、ドイツの賠償支払い事務を扱う機関として、創設されたのです。ドイツは個別に各国当局に賠償金を払い込むのではなく、BISに一括して払い込み、BISが公平に賠償を受ける権利のある国に分配することにしたのです。 ですから、当時はヨーロッパの戦勝国のいさかいを仲裁する役割が主だったのです。そのため全く中立的な仲裁役を担える存在として、日銀も乞われて加盟しておりました。しかし、世界恐慌の深化と国際連盟脱退を機に、日銀はBISを脱退しました。 それが、60年代の末になると、日本の貿易黒字が次第に問題化する兆候が強まってきましたので、BISへの再加盟が必要となってきたのです。こうした事情で、厳密に言えば再加盟したのですが、BISの役割は戦前とは全く異なり、国際的な金融政策の調整機関に変わっていましたので、ここでは再加盟とせず、単に加盟としました。 その日銀は、1994年から理事国となり、日銀総裁がBISの理事を兼務しています。理事国はG10と言う、BISの最高意志調整機関のメンバーとなります。毎月1回、各国中央銀行総裁が集う会合が開かれているのですが、あまり報道されることはないようで、粛々と金融政策等の調整がなされるのは、かえって良いことかもしれません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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現状は、今の金融政策の変更時期が、そのまま景気の変化点となりそうです。
とはいえ、いつまでも今の金融政策は続けられないわけで・・・。 今年もよろしくお願いします。 (2018.01.02 21:55:41)
昨年はお会いでき楽しく過ごさせていただきありがとうございましたm(__)m
この一年も明るい話題の多い年であればいいですね(*^^*) マイナス金利が長年続いて、もう庶民にとって増やす楽しみなんて皆無になってますね。 となれば使うことも出来ないし、これは悪循環ではないのでしょうかね~(^^; (2018.01.03 01:21:49)
アハッ、何となく、2日に・・・って、お正月に~!?なんて、思っちゃいました。
BISに加盟しているということは、日本の、日銀総裁のやっている政策は、一応、世界的には、奨励されている方法ということなのでしょうか~? 国内的には、どうかなぁ~、と、思いますが・・・経済のことは、難しいです~。 (2018.01.03 09:56:01)
おはようさんさん。
いつも応援ありがとなし。 2%物価上昇をいつまで たっても実現出来なくても、 解雇されずに任期満了なんて、 日銀なんて気楽な商売と きたもんだあ~~~!!! (2018.01.03 13:15:35)
歩世亜さんへ
メガバンクが、利ざやの減少に苦しみ、今まで見捨てていた、第2地銀や信金の領分まで食い荒らすようになって、小さき者いじめをしてますね。 それで、小規模な信金がはじき出されて苦しんでいます。 (2018.01.04 01:55:57)
kopanda06さんへ
私は黒田日銀の金融政策には、当初から批判的です。 円安誘導は悪い物価上昇をもたらすだけですし、異常と 形容できるような超金融緩和は、資産バブルをもたらすだけで、 景気刺激とは無関係、ゼロ金利やマイナス金利は、今や 経済成長が期待できないことの裏返しに見えます。 (2018.01.04 02:01:47)
ハニカミのえっちゃんさんへ
その通りです。ですから益々庶民の財布のヒモは固くなり、消費の減退が続くのです。 将来の生活に対する不安がなくならない限り、先行きに明るい展望が持てるようにならなければ、消費が増えるわけはないんです。 安部っチもクロさんも、そこが分かってないようで… (2018.01.04 02:08:08)
わからんtin1951さんへ
経済は難しくなんてありません。 本当は簡単なんです。 だって我々の生きていくための日々の行動の総体がこそが、 まさに経済なんですから… マイナス金利、欧州中央銀行が始め、 日銀が追随しました。しかし、これは間違った政策でした。 どちらでも経済が委縮してしまったからです。 中央銀行が正しいとは限らないので、要注意です。 (2018.01.04 02:12:24)
悠々愛々さんへ
間違っても、絶対に間違いを認めないのが官僚機構です。 黒田総裁、財務官僚出身ですから、大量の国債の金利負担を 和らげるために、金利を限りなくゼロに近づけているのですよ。 つまり、国債を買い持ちしている国民に帰属するはずの 利子を、政府がピンハネして支払わない。そのからくりを さも正当であるかのように見せるのがマイナス金利政策なんです。 (2018.01.04 02:17:01) |
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