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テーマ:読書(8533)
カテゴリ:【読書】本・読書・書店
書名 読んで旅する海外文学 24の国と地域の旅行記×77冊の読書ノート [ 重松 理恵 ] 目次 1章 世界一周読書旅行 -読書旅行の計画を立ててみよう 2章 旅行記と本の紹介 韓国、台湾、中国、タイ、カンボジア、ベトナム、マレーシア、シンガポール、インドネシア、インド、アラブ首長国連邦、エジプト、トルコ、ロシア、イタリア、スペイン、ドイツ、オーストリア、チェコ、フランス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、ニューカレドニア 3章 対談(重松理恵×金原瑞人) 海外文学を読む楽しみと、翻訳ウラ(?)事情 付録 ・その他の国の本のレビュー ・2章紹介したすべての本のブックリスト 感想 2023年170冊目 ★★★ タイトルが気になって手に取った本。 コロナで海外へいけなくなった頃から、「読んで旅する」系の本がよく出ているので、その仲間かと思って。 表紙裏には「こんな読者にオススメします!アメリカ、ヨーロッパ以外の地域の作品をもっと知りたい!図書館司書をしているが、海外作品の蔵書を充実させたい。」とあるので、学校図書館の選書のためのブックガイド?と想定していたら、ちょっと違った。 著者は、 重松理恵(シゲマツリエ) ということで、販売の選書の方。 世界一周に憧れ、しかし「内向的で気弱」な性格と英語での挫折から、英語だけではない世界を含めた、「読書での世界一周」を思いつく。 ここ、「マジ天才やん…」と思ったんですよ。 めっちゃおもろいこと思いつくやん自分…。 色んな国の本を次々に継いで読んでいくことで、世界を一周するなんて! しかし読み進めていくと分かるのですが、著者ぜんっぜん「内向的で気弱」じゃない…。 この本の「読書での世界一周」で選ばれている国も、著者が実際に行ったことがある国。 オーストラリアではワーキングホリデーで日本語教師アシスタントを勤める、結婚して子どもが生まれてからも単身旅へ出る、etc…など、真性鎖国体質の私からしたら「うそつき!外交的で社交的で行動的じゃないかっ!」と言いたくなる(僻み)。 でもまあ、試みは面白いよね。 著者が決めた「世界一周読書旅行」の注意事項は次の通り。 各国につき、 ①首都/大都市が舞台か、その国の代表的な作家の作品 ②ローカル地方が舞台の作品 ③歴史や文化に関わる作品 を1点ずつは最低でも読む。そして、納得する3点に出会えるまで読む。 なお、その国出身の著作でなくても可とする。 これはなかなか大変そう。 その国に付き、納得できる3冊に巡り合うまで…? その国を出られなくなりそうだぜ…。 頭の中で世界地図を描き、あの国を通って、この国を…と考えていて気づく。 英米文学以外で、日本語に翻訳されている作品って少ない…。 この本で紹介されていて読んでみたくなったもの。 僕の狂ったフェミ彼女 [ ミン・ジヒョン ] 再会した元カノがフェミニストになっていた、という韓国の小説。 クレイジー・リッチ・アジアンズ(上) [ ケビン・クワン ] クレイジー・リッチ・アジアンズ(下) [ ケビン・クワン ] これは、ジェーン・スーさんがおすすめしていた映画の小説版。 そんなに面白いのかあと映画を見てみたけど、冒頭20分くらいでつまらなくなっちゃったんだけど、ここから面白くなるのか…?小説は面白いのか…? インドネシアの人気警察小説シリーズ『殺意の架け橋』は書影が出ず。 「インドネシアの人気警察小説」っていう枕詞だけで読みたくなる。 【中古】 もうひとつの街 プラハの図書館の書庫から繋がる町、という設定にときめく。 セーヌ川の書店主 [ ニーナ・ゲオルゲ ] フランス。これも本屋さんが舞台の物語。 船着き場の船が書店! 船に乗って出発した書店主、ベストセラー作家、失恋したイタリア人の話らしい。 侍女の物語 グラフィックノベル版 [ マーガレット・アトウッド ] 誓願 [ マーガレット・アトウッド ] これは有名なやつ。 たしか「高橋源一郎の飛ぶ教室」でも紹介されていたんじゃなかったっけ? 読んだこと無いので読んでみたい。 穴の町 [ ショーン・プレスコット ] 「穴」や「隙間」がテーマの話がすき。 穴が拡大していく町で、何事もないように日々を送る人々の小説らしい。 その不合理感、すきだ。 清少納言を求めて、フィンランドから京都へ [ ミア・カンキマキ ] これもずっと読みたいと思っている本。 色んな国の本を読みたいなあと思っても、結局気がつくと英米文学に偏っている。 それは日本に翻訳されて入ってくる本がそう、ということもあるし、そもそもその国で作家が職業として成り立つか、ということでもあるんだろう(ルーマニアでは作家は兼業しかないと前に読んだ本で言っていた)。 メジャーな言語で書くということは、それだけ流通し、翻訳されるということでもある。 図書館の本棚を巡るときに、外国(海外)の作家は、国別・地域別で並んでいることが多い。 そのとき、意識的に英米でない棚を見るようにしている。 私が読めない言葉。私が知らない世界。そこで書かれた物語。 きっと反対側の世界で、同じように本棚を巡る誰かがいるのだろうな、と思う。 ちいさな町の古ぼけた本棚の、端っこに、村上春樹はいるのだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.08.04 08:24:24
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