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「3.11と防災コミュニティを語り合う集い」が盛況のうちに二回目を終えたその日、
私はその建て替えに揺れる谷中コミュニティセンターの図書室を一巡り。 もちろん、これまでにも何度も訪れてはいるものの、震災後に落ち着いて本を読むのは久しぶりのこと。 図書室が図書館に変わることはいいとしても、今さら、他のエリアに追随して器だけツジツマ合わせするというのでは、「コミュニティ」の名が泣ける。せっかく、ここまでコミュニティの空間たりえてきたのであるのだから(それを守ってこられた経験と蓄積があるのだから)、(普通の図書館とは)別のさらなる進化の道筋を模索したいところ。それには何はともあれ、ここに所蔵される資源を今まで以上に活性化させることが求められているように思われる。初めての人も常連も…。 まずは、その(コミュニティの)ページをめくってみたい。 【谷中コミュニティセンター図書室の本めくり 01】 ■『地震の大常識』溝上恵 2005年発行 本棚:子どもコーナー45 著者は、地震防災対策強化地域(東海地震)判定会会長なども務められた専門家である。表紙には阪神淡路大震災の時に倒れた高速道路の写真が使われており、『地震の大常識』もインパクトのあるタイトルに思う。S波、P波の説明はお馴染みかもしれないが、今から百年前のウェゲナーの大陸移動説の説明からひもといているのはうなずける。その後の知見として、海の底の海嶺からマグマが噴き出すことを以て、プレートが新たに出来、その先で押し出されたプレート同士が動いてぶつかって行く。海を乗せているプレートは陸地を乗せているプレートよりも重いために海のプレートが陸のプレートの下に沈み込んでいく。なるほど。 日本列島には北米プレートや太平洋プレートなどいくつかの境界線(!)になっていることは3・11以降報道されているが、この本では「首都圏のま下には3つのプレートがある?」北米プレートの下に、フィリピン海プレートがもぐりこみ、その下に太平洋プレートが沈み込んでいる。それにより、自身のプレートの中の活断層、あるいはプレート同士の境目など、5つの可能性が考えられるとしている。 昔、東京の、山手線(環状線)に乗って、車両と車両の間の連結部の空間に立つのが好きだった。下には両方の車両からの鉄板が二枚重ねて、まるで造山活動のように揺れていた。首都圏の真下はどうなっているのだろうか。今度は怖くなった。私たち防災コミュニティとしての想像力が試されている。(608文字) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年08月08日 23時58分10秒
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