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ドクターイワタの認知症ブログ~東海エリア最高の治療実績~

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Nov 8, 2013
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長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト​

医師会や中核病院の古い体質が認知症治療を遅らせている


複数のケアマネージャーから聞いた話である。その地域の開業医や中核病院神経内科部長が診ている認知症患者がどんどん悪くなっても何も出来ずに放置されているというのである。ケアマネージャーの判断で家族に長久手南クリニック受診を勧めたところ、その地域の開業医や中核病院神経内科部長にすごく怒られたため紹介出来なくなったというのが理由である。驚くべき事に紹介したという理由でケアマネージャーを変えられたこともあるというのである。全くばかげた話である。

ほとんどの医師は下らない権威を大事にして患者さんや家族のことを真剣に考えようとしない。それができないのは、単に医師が謙虚でなく患者から学ぼうとしないからである。自分が医師だということは、別に大したことではない。医師はもっと謙虚になって患者さんから学ばせて貰わなければならない。

医療と介護の連携も「お医者様」では出来ない。医療と介護の間にある壁を取り除き、積極的に介護情報を医療に役立てることがより良き医療に繋がるのである。「俺は医者だ」的な医師達は一生掛かっても良い医療は出来ない。

6年間で4000名の認知症初診患者を診させて頂いた。4000名の認知症患者さんや家族は本当に困っているから助けを求めて訪ねてみえた。それに答えるべく常に新しい方法を取り入れて何とかして中核症状や周辺症状を良くしようと日々努力してきた。そして4000名の認知症患者さんから多くを学んだ。

現状では中核病院の神経内科医や精神科医に認知症患者さんを任せられない。やはり脳神経外科専門医にコウノメソッドによる認知症診断と治療を学んでいただき、認知症医療に新規参入していただくしか方法はない。もう、日本の認知症医療は待ったなしの状態である。アベノミクスも大事だが、コウノミクス(コウノメソッドにより医療費や介護療養費を削減するという経済効果)も大切ではないか。



20131115#4909#13

知り合いからの紹介で来院された。生活に困らないが、物忘れがあるので心配ということで来院された。振戦、歯車様固縮、前傾歩行が見られ、薬物過敏も見られた。頭部CT上所見が少ないのが所見であり、レビー小体型認知症と診断した。診察時に、やや不機嫌であり、腕組みも見られたためLewy-Pick complex(LPC)も頭に入れながらの治療となった。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgおよびフェルガード100M2包を開始した。歩行は比較的安定しており、抗パ剤は我慢した。1ヶ月後の診察では前傾歩行が改善しており、振戦や歯車様固縮は消失していた。リバスタッチパッチでパーキンソニズムが改善したと考えられた。改訂長谷川式:19/30(+-)、近時記憶4/6(-1)と改善は見られなかったが、LPCの可能性も考えてリバスタッチパッチ4.5mgでもうしばらく様子を見ることにした。



20131115#4906#14

ケアマネージャーからの緊急受診である。開業医からアリセプト5mgが処方され、不穏状態が続いていた。診察時にも不機嫌さが見られた。暴言、甘い物好き、収集癖に加えて語義失語も見られ、ピックスコア6。妄想、易転倒、嚥下困難、まじめな性格からレビースコア7。Lewy-Pick complexと診断した。アリセプト5mgを1週間中止後、2.5mgで継続するように家族に指示し、フェルガード100M2包を勧めた。開業医にその旨、診療情報提供書を作成した。1ヶ月後、まだイライラが残っており、アリセプト中止してリバスタッチパッチ4.5mgとするように診療情報提供書を作成した。


20131115#4934#15

ケアマネージャーからの紹介である。老老介護で夫が認知症に対する理解がなく放置されていた。診察時から非常に不機嫌であり、ピック病が強く疑われた。暴言、暴力、易興奮、介護抵抗、甘い物好きに加えて語義失語があり、ピックスコア11であった。歩行は不安定であるが、ワイドベースであり、脳血管性認知症によるものと考えられた。以上から語義失語を伴うピック病に脳血管性認知症が加わった病態と判断した。老老介護という介護状況から考えて、1日1回処方しか困難であり、コントミン(12.5)0.5錠およびフェルガード100M1包とした。



20131115#4933#16

ケアマネージャーからの紹介である。H25/6左運動性言語野脳出血および症候性てんかん(発症直後のみ)のため中核病院入院、H25/07-10リハビリ病院入院された。幻視(入院中)、悪夢、夜間大声、昼間傾眠、夜間不眠があり、レビー小体型認知症と診断した。右不全片麻痺4/5であり、右歯車様固縮軽度は当然であるが、左歯車様固縮軽度はレビー小体型認知症によるパーキンソニズムと考えられた。抗てんかん剤としてエクセグランが処方されており、てんかんを誘発するリバスタッチパッチなどは処方できないため、NewフェルガードLA2包を勧めた。脳血管性認知症(境界領域梗塞)も伴っており、サアミオン10mgを開始、プロルベインDR4Capを勧めた。悪夢、夜間大声に対しては抑肝散ではなくシチコリン1000mgで覚醒することで治療を開始した。

最近、せん妄が酷く食事量が激減し命に関わると感じたため、今まで飲んでいた抗てんかん剤(てんかんの既往)に併用する形でリバスタッチパッチ4.5mgを追加して著明改善した方が見えた。もちろん、てんかんを誘発する可能性もあり絶対的な適応ではない。今のところ、てんかんは起きていない。抗てんかん剤を飲んでいる人でも、状況によってはリバスタッチパッチ4.5mgを併用することは考えても良いのかも知れない。





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Last updated  Jun 18, 2023 05:31:06 PM
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