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2021/08/28
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記憶のメカニズムには
『年齢と共に幸福感を増していく仕組みがあるらしい』
という新聞記事を読んだことがある。

高齢者は理性をつかさどる脳の
前頭前野を活用して嫌な記憶を抑制し
『幸せ』の記憶を残すという記事だった。

かなり以前だが、『百寿者 知られざる世界』
というNHKの番組をみて印象に残っていることがある。

老年期の幸福度の変化を調査した結果
百寿者の多くが
ありとあらゆることに幸せを感じる
『多幸感』があるというのだ。

幸福感は60歳代で6割
70歳代で5割と低下するのだが
85歳以上の超高齢者の7割は
『健康』『満足』と回答している。

高齢者が自己中心的な思考から解放され
自然とのつながりを感じ
老いを受け入れるように価値観が変わることを
スウェーデンの社会学者、ラルス・トルンスタムさんは
『老年的超越』と名付け
高齢者の幸福感につながると指摘した。

元々の性格もあるが、『老年的超越』は
高齢になると誰もが経験する心の変化で
老いを受け止める準備なのではないかと推測している。

超高齢者は不思議な達成感や充足感に包まれ
自然の理そのものの中にいるような安定感をもつ、という。
若者と高齢者で、脳は自ら働きを変えているらしいとは
人間とはなんて素晴らしい生き物なのだろう。


 

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Last updated  2021/08/28 01:05:47 AM
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