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2023/12/29
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カテゴリ:私の本棚




商品を見る→一房の葡萄 462円

日本の名作を読むと日本語は美しいなあと
改めてそう思う。
有島武郎の『一房の葡萄』も子供向けの短編だけれど
何回読み返しても
物語と同じくらい言葉の美しさに感動する。

子供を対象に書かれた作品でも
優れたものは年代に関わらず深い余韻を残してくれる。

子育て中のお父さんとお母さん
そして子供達と毎日接している先生など
きっと一度はこの作品を読んたことがあると思う。

絵を描くのが好きな主人公の少年は
自分の絵の具では
どうしても目で見たままの景色が描けない。
級友のジムが持っている西洋絵具さえあれば
うまく描けるのにと、羨ましくてたまらない。

ある日、誰もいない教室で
ジムの持っている藍色と洋紅色の絵の具を盗んでしまう。
しかし、すぐにジムやクラスメイトに知られて
大好きな先生の前に突き出されてしまう。

先生は少年を叱らずに静かに諭し
一房の葡萄を与えて明日は必ず登校するように言う。

次の日、憂鬱な気分のまま少年は登校する。
すると、待ちかねていたようにジムがやってきて
少年の手を握ると、昨日のことは忘れたかのように
親切に先生の部屋まで連れて行く。
キツネにつままれたような少年。
先生はにこにこしてこう言うのだった。

『ジム、あなたはいい子。
よく私の言ったことがわかってくれましたね。
ジムはもうあなたからあやまって貰わなくっても
いいと言っています。
二人は今から、いいお友達になればそれでいいんです。
二人とも上手に握手をなさい』
そう言って先生は一房の葡萄を二つに分け
それぞれの手に持たせてくれた。

このお話を読むと色が見えてくる。
西洋絵の具の藍色、洋紅色。
そして先生の白い手に乗るむらさき色の葡萄。
どの色も鮮やかに目に浮かんできて
映像はなくても登場人物の姿まで見えてきます。


 

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Last updated  2023/12/29 12:31:43 AM
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